【新日本】ボルチン・オレッグが『G1』で3度目の正直!戦慄のラストカミカゼで辻陽太から悲願の初勝利「新日本はもっと強くなるぞ!オマエのおかげだよ!」
新日本プロレスは8月6日(木)、東京・後楽園ホールにて真夏の祭典『G1 CLIMAX 36』第12戦を開催した。
メインイベントを飾ったのは、Aブロック公式戦のSTRONG無差別級王者ボルチン・オレッグ(4勝2敗)とIWGPヘビー級王者・辻陽太(4勝2敗)による王者対決である。
両者は過去2年の『G1』公式戦で対戦しており、いずれも辻が必殺のジーンブラスターで勝利を収めている。
ボルチンにとっては「3度目の正直」を誓う一戦であり、互いの威信とAブロック首位戦線への生き残りを懸けた極限のサバイバルマッチとなった。

試合は、力と技、そして互いの意地が限界を超えて交錯する大熱戦となった。

カザフスタンの怪物が規格外のパワーで圧倒すれば、新日本の頂点に立つ辻も持ち前の機動力とインサイドワークで対抗する。

中盤、辻がボルチンの巨体をまさかのジャイアントスイングで振り回す怪力を見せれば、エプロンから場外への断崖式ジーンブラスターという命削る荒業で勝負に出る。

しかし、この日のボルチンのタフネスは底なしであった。
カウント18でリングに生還すると、辻の必殺ジーンブラスターを正面から受け止めてハイアングルのパワーボムで切り返すなど、驚異的なポテンシャルを発揮。

終盤、互いの必殺技であるファイヤーブラスターやカミカゼを巡る息詰まる攻防の末、ボルチンがツームストンパイルドライバーの体勢から力任せに餅つきパワーボムを炸裂。

最後は辻を担ぎ上げてコーナーへ登り、戦慄のラストカミカゼ(雪崩式カミカゼ)を敢行して、ついに難攻不落のIWGP王者から悲願の初勝利を奪い取った。

激闘の末、松本達哉の肩を借りて立ち上がったボルチンは、敗れてなお自力で退場しようとする辻へマイクで呼びかけ、熱き思いをストレートにぶつけた。

「オイ、辻!ちょっと待って。悪い言いかただけど、オマエは本当に漢だ!最強の漢、新日本プロレスの漢だ!」
超満員の観衆の前で、死力を尽くした好敵手を手放しで称賛する。

「自分の言っているとおり、がんばってる人間だから、オレもあなたに負けないでついていくわ!新日本はもっと強くなるぞ!オマエのおかげだよ!」

団体を牽引する王者の背中を追いかけ、共に新日本を強くしていくという力強い宣誓。
そしてファンへの感謝を述べた後、母国カザフスタンの言葉で「アウガ!(前へ)」と叫び、初優勝への決意を轟かせた。

バックステージに戻ったボルチンは、改めて辻陽太という存在の大きさを口にした。
「自分は今年は辻がMVPと思ってるから。本当にメッチャ強いし頑張ってるし、それを見たら自分たちも頑張らなきゃいけないと思うし、とりあえず『G1』に向けて」
さらに、限界を超えた力を引き出してくれた源について、プロレスの真髄に触れながら語った。
「どれだけ身体がしんどくて人間は弱くても、プロレスのファンのおかげで強くなってモンスターになって、自分のいいところが100%以上出せる。それがプロレスにしかないとこだから」

一方、敗れはしたものの、新時代の旗手としての矜持を見せつけた辻は、フロアに座り込んでIWGPヘビーのベルトを見つめながら、穏やかな表情で心境を明かした。
「チャンピオンとして情けないとともに、頼もしいぜ、ボルチン・オレッグ!商売あがったりだ、アンタにこんなこと言われたんじゃな。うれしいぜ」
自身を「最強の漢」と称えたボルチンの言葉を素直に受け止め、かつて後藤洋央紀から受けた「1人で背負うな」という忠告に対するアンサーを提示した。
「俺はハナから1人で背負えるなんざ、ひと言も言ったことない。この新日本プロレスのレスラーみんなで新たな黄金時代を作るんだ。そう、俺たちならできるはずだ」
規格外のモンスターと、団体を背負う新時代の王者。
二人の死闘とノーサイドの誓いは、新日本プロレスの「新たな黄金時代」の到来を確信させる、あまりにも眩しい後楽園の夜であった。
<写真提供:新日本プロレス>
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