【新日本】成田蓮が『G1』でウルフアロンからギブアップ奪取!H.O.Tの悪の連携でNEVER王者から白星強奪「どんなことされようが勝てる力をつける」
新日本プロレスは8月8日(土)、神奈川・横浜武道館にて真夏の最強戦士決定戦『G1 CLIMAX 36』第13戦を開催した。
セミファイナルとなる第8試合では、Bブロック公式戦としてNEVER無差別級王者のウルフアロン(3勝3敗)と、成田蓮(4勝2敗)が激突した。
両雄は本年に入り、NEVERのベルトを巡って数奇な因縁を紡いできた。2月の大阪大会では成田が無法ファイトの末にベルトを強奪し、6月の大阪城ホール大会でのリマッチではウルフが意地の奪還を果たしている。
3度目の対峙となる今回は、過酷なリーグ戦の生き残りを懸けたサバイバルマッチとして組まれた。

試合は、ゴングが鳴る前から悪のユニット「HOUSE OF TORTURE(H.O.T)」の独壇場となった。
単独で入場した成田に対し、ウルフはセコンドの松本達哉を伴ってリングへ向かったが、背後からディック東郷が急襲。
そのまま場外戦へと雪崩れ込むと、成田はウルフの左足に狙いを定め、鉄柱やパイプイスを用いた非情な一点集中攻撃を開始した。

圧倒的な不利な状況下でも、ウルフは持ち前の柔道殺法で活路を見出す。

一本背負いや大腰、さらには裏投げを繰り出し、孤軍奮闘で悪の包囲網を突破しようと試みた。

しかし、終盤に東郷のイス攻撃がレフェリーに誤爆し、リング上が完全な無法地帯と化すと勝負は決した。

東郷のパウダー攻撃で視界を奪われたウルフに対し、成田と東郷が合体式のダブルクロスを敢行。

最後はダメージの蓄積した左膝へ、成田がコーナーからの地獄の断頭台を投下し、そのままクロス式膝十字固めで無慈悲に絞め上げた。
耐えきれなくなったウルフは無念のタップアウトを喫し、成田が勝ち点10に到達した。

試合後、姑息な手段で勝利を強奪した成田は不気味な沈黙を貫き、ノーコメントのまま控室へと姿を消した。
一方、徹底した膝攻めの末にギブアップ負けを喫したウルフは、セコンドの松本に肩を借りて重い足取りでインタビュースペースへ辿り着いた。

五輪という厳格なルールの下で頂点を極めたトップアスリートにとって、レフェリーの死角を突いた多人数での介入は、到底受け入れ難い理不尽な暴力であるはずだ。しかし、ウルフの口から言い訳や相手への批判が出ることはなかった。
「まだまだ、1対1では闘えても、1人が2人、2人が3人になった時、俺自身の力はこんなもんだなっていうふうに、感じてしまう瞬間があります」
自らの敗北を真正面から受け止め、介入を許してしまった自身の力不足を静かに省みる。そして、プロレスという競技特有の「理不尽」に対する、独自の解釈と覚悟を語り始めた。
「プロレスはレフェリーが見てなければ、言い方を変えてしまえば、何でもやっていい競技だから。どんなことされようが勝てるような力を、しっかりと身につけていけるように精進していきます」
ルール無用の無法ファイトすらも「競技の一部」として飲み込み、その上で相手を凌駕する力を手に入れると宣言したのだ。この底知れぬ懐の深さと適応力こそが、ウルフアロンがプロレスのリングで急速に進化を遂げている最大の理由に他ならない。
「まだ『G1 CLIMAX』終わってないんで。残りシングル2戦、今日のことはいったん忘れて。終わったあとに反省いっぱいできるんで。まずは気持ち切り替えて、明日に向けて、まっちゃんとやっていきます。ありがとう、まっちゃん」
最後は自身を支える若武者へ感謝の言葉を口にし、リーグ戦終盤へ向けて力強く前を向いた。
悪の連携の前に屈したものの、五輪金メダリストの心は微塵も折れていない。プロレスの深淵に触れ、さらなる強さを渇望するウルフアロンの戦いは、真夏のリングでまだまだ続いていく。
<写真提供:新日本プロレス>
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