【新日本】「本業のプロレスを手抜いてどうすんだ」辻陽太が『G1』激闘後にオーカーンへ痛烈なダメ出し
新日本プロレスは8月9日(日)、群馬・Gメッセ群馬にて真夏の最強戦士決定戦『G1 CLIMAX 36』第14戦を開催した。
第7試合のAブロック公式戦では、IWGPヘビー級王者の辻陽太(4勝3敗)と、IWGPタッグおよびNEVER6人タッグ王座を保持するグレート-O-カーン(2勝5敗)が激突した。
2023年5月の凱旋帰国後、辻にとってオーカーンとのシングルマッチは意外にも今回が初となる。
ファンの間ではオーカーンの正体が辻のデビュー戦の相手ではないかと囁かれているものの、両者の現在地は大きく異なっている。
すでに負け越しが決まっているオーカーンに対し、辻は新日本プロレスの至宝を腰に巻く新時代のエース。王者としてのプライドと、本業たるプロレスへの姿勢を問うイデオロギー闘争の側面を孕んだ一戦となった。
試合は、前日の前哨戦から不穏な空気を漂わせていたオーカーンの暴挙で幕を開けた。

入場直後の辻をコーナーパッドで殴打し、前日に痛めつけた右腕を鉄柱やパイプイスで徹底的に破壊する。

その後もレフェリーを盾にした防御や急所攻撃など、なりふり構わぬ無法ファイトを展開し、自身の得意技である玉座や肩への崩壊で辻を追い詰めていく。

しかし、新時代の頂点に立つ辻は、この逆境を真っ向から跳ね返した。

掟破りの玉座を見舞うなど意地を見せると、終盤にはオーカーンのカウンターの王統流正拳突きを被弾しながらも、間髪入れずにショートレンジのジーンブラスターを一閃。

最後は渾身の正調ジーンブラスターを2連発で叩き込み、荒れた試合に終止符を打って勝ち点を10に伸ばした。

激戦を終え、控室でイスに腰を下ろした辻は、ラフファイトに終始した対戦相手に対し、怒りよりも呆れを含んだ厳しい言葉を投げかけた。

「オーカーン、お前はなんのためにプロレスをやってるんだ? 好きなアニメのためか? カードゲームのためか?」
オーカーンといえば、アニメなどのサブカルチャーに造詣が深く、ブシロードのカードゲームのアンバサダーなどを務め、メディア露出も多いレスラーである。
プロレスの枠を超えた広報活動は評価される一方で、辻の目には本業への集中を欠いているように映っていた。
「なんでもいいけどよ、本業のプロレスを手抜いてどうすんだよ」
最高峰のIWGPヘビー級王座を背負う辻にとって、リング上の戦いこそがすべてである。
広報活動や趣味を否定するわけではない。
しかし、プロレスラーである以上、まずはリングで結果を出し、観客を魅了することが大前提だという強烈な矜持がある。
「お前、カードゲーム会社のインフルエンサーだかアンバサダーだかやってんだろう。だったらよ、プロレスもちゃんとやれよ。まずそこからだろう」
プロレスラーとしての地盤が強固であってこそ、外部での活動も光り輝く。
辻は、新日本のリングで覇を競う者として、オーカーンにレスラーとしての原点回帰を強く促した。
「そのうえでアンバサダーやらインフルエンサーやらやったらいいんじゃねえのか。しっかりしてくれよ。頼むぜ」
一方、無法ファイトの末に敗れ去ったオーカーンは無言を貫き、ノーコメントで会場を後にした。
リング上での強さと覚悟を体現し続ける辻陽太と、多方面に活動の幅を広げるグレート-O-カーン。
勝敗という結果以上に、プロレスに対する両者のスタンスの違いが浮き彫りとなった群馬の夜であった。
<写真提供:新日本プロレス>
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