【新日本】「お前ら世代には俺にはない強さがある」Yuto-Iceが後藤洋央紀との『G1』公式戦に異常なまでの興奮

新日本プロレスは8月11日(火・祝)、三重・日硝ハイウエーアリーナ(サオリーナ)にて真夏の最強戦士決定戦『G1 CLIMAX 36』第15戦を開催した。

第4試合には、翌12日の浜松大会でBブロック公式戦として激突する後藤洋央紀(3勝5敗)とYuto-Ice(4勝4敗)が登場。

それぞれ松本達哉、外道をパートナーに据えたタッグマッチで、最終公式戦へ向けた前哨戦を行なった。

後藤にとって、三重県は自身の生まれ故郷である。

地元凱旋を果たした荒武者に対し、館内からは割れんばかりの歓声と拍手が降り注いだ。

すでにリーグ戦の敗退が決まっている後藤であるが、次世代を担うIceとの一戦は、ベテランの意地とプライドを懸けた重要な闘いである。

ゴング前から両者は額を突き合わせ、バチバチの視殺戦を展開した。

試合は、松本と外道のマッチアップで幕を開けた。

百戦錬磨の外道は、顔面かきむしりやサミングといったインサイドワークで若獅子を翻弄。

そこにIceが加勢し、容赦ない蹴りや場外戦で松本を痛めつける。

しかし、松本がカウンターのドロップキックで窮地を脱すると、スイッチした後藤が一気に爆発する。

Iceに対して重いショルダータックルや村正、バックドロップを浴びせ、真っ向からの打撃戦を展開。

終盤、Iceのソバットからのなぎ倒しや外道のトラースキック、外道クラッチといった波状攻撃に苦しめられる場面もあったが、後藤は冷静さを失わなかった。

松本の援護射撃を受けつつ、最後は外道のサミングを力でねじ伏せ、必殺のGTRを完璧に炸裂させて地元での凱旋勝利を飾った。

試合後、視線を交錯させながら闘志を剥き出しにした両者。バックステージに姿を現した後藤は、翌日に控えるG1最終戦へ向けて、明確なターゲットを設定した。

「『G1 CLIMAX』、明日がいよいよ俺にとって最後の公式戦。俺の勝ち上がりはもうないかもしれない。だが、明日のYuto-Ice戦、1つテーマを見つけたぞ」

勝ち点が及ばずとも、リングに上がる理由がある。後藤は、不敵な若武者のこれまでの戦績に目を向けた。

「Yuto-Ice、お前、このリーグ戦で1回も3カウント奪われてないそうじゃねえか。この俺がお前からしっかり3カウント! 最後のこの『G1 CLIMAX』、最高の形で終えたいと思います」

ギブアップ負けなどはあったにせよ、まだ自らの肩をマットに3秒間つけられていないIceに対し、荒武者は完全決着となるフォール勝ちを予告した。

失うもののないベテランの重い一撃が、若きストライカーを待ち受けている。

対するIceは、最年長世代の後藤との対戦を前に、独特の言い回しで高揚感を隠さなかった。

「オイ、後藤、お前もプロレスハイを求めんのか? お前ら世代のレスラーは、この俺にはない強さが確実にあんだ。『G1』公式戦ラスト、それを俺が独り占めできんの、クソハイになんな」

ベテラン世代が持つ特有の重みや凄みを肌で感じ、それを自らの糧とすることに無上の喜びを見出している。

さらに、年齢やキャリアという概念を真っ向から否定した。

「最年長とか言われとるけど、年齢なんて関係ねえんだ。強くてカネになるヤツが、俺の感性からしたら正義なんだよ。じゃあ明日か。静岡のファンどもとプロレスハイを共有し合おうか。何も考えなくていい。ただ感じろ!」

一方、レジェンドの外道と対峙した松本は、左目を押さえながらも確かな手応えを口にした。

「外道、あのテクニシャン、レジェンド。前哨戦があるのにも関わらず俺が空気を読まず呼んだな。そして『やってみろ』『来いよ』と言ってたな。それも少し成長じゃねえか、俺の」

大ベテランの懐に飛び込み、引き出しを開けた自身の積極性を評価する。

そして、この日同大会に出場するウルフアロンのサポートについても言及しようとしたが、「うなぎを絡むだのなんだの…俺の舌が絡まってんな」と、若手らしい初々しい口調で言葉を詰まらせつつ、「しっかり今日勝ったんで、セコンドついて見届けたいと思います」と前を向いた。

年齢もキャリアも異なる男たちが、それぞれの思惑とプライドを胸に激突する浜松決戦。

後藤洋央紀の意地がIceから初の3カウントを奪うのか、それともYuto-Iceがベテランの凄みを飲み込み「プロレスハイ」を体現するのか。

Bブロック最終戦の熱狂は、最高潮に達しようとしている。

<写真提供:新日本プロレス>

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