【新日本】上村優也が大岩陵平との決勝戦へ「シチュエーション最高だ」同期・辻陽太から劇的な3カウント奪取
新日本プロレスの真夏の最強戦士決定戦『G1 CLIMAX 36』は最終局面を迎え、8月15日(土)、東京・両国国技館にて第18戦が開催された。
この日は天山広吉の引退試合という歴史的な瞬間に加え、新世代の旗手たちによる準決勝2試合が激闘を繰り広げた。
セミファイナルとなる第7試合では、Aブロックを1位で通過したIWGPヘビー級王者の辻陽太と、Bブロック2位の上村優也が激突した。
2018年4月10日、同じ日にデビューを果たした“同期”の二人。若手時代から道場で切磋琢磨し、ライバルとしてしのぎを削ってきた。
直近の対戦は前年5月の福岡大会であり、その際は辻がIWGP GLOBALヘビー級王座を防衛している。
辻は3度目、上村は初の決勝トーナメント進出。最高峰の舞台で、同期の意地が交錯する大一番となった。
辻はIWGPヘビー級のベルトを腰に巻き、ガウンを羽織らないショートタイツ姿で入場。
王者としての覚悟と、同期との闘いに向けた純粋な闘争心がそこにはあった。

試合は静かなバックの取り合いから、次第にヒートアップしていく。

上村が持ち前の美しいアームドラッグから腕攻めを仕掛ければ、辻は強烈なケブラドーラ・コンヒーロで反撃の狼煙を上げ、上村の腰へ一点集中攻撃を展開する。

中盤、腰のダメージに苦しむ上村に対し、辻はトペ・スイシーダやマーロウクラッシュ、逆エビ固めで容赦なく追い詰める。
しかし、上村も意地のバックドロップやドラゴンスープレックスで反撃。

両者の感情が爆発する激しい攻防が続いた。
終盤、辻のジーンブラスターをかわした上村がカンヌキスープレックスを狙うも、辻がブレーンバスターボムで切り返す。
さらに背後からのジーンブラスター、雪崩式のゲレーロスペシャル、そして正調のジーンブラスターを叩き込む猛攻を見せるが、上村は驚異的な執念でカウント2でキックアウトした。

勝負を決めるべく辻がファイヤーブラスターを狙った瞬間、上村はこれをカンヌキの体勢で捕獲。

ヘッドバットの応酬から、渾身のカンヌキスープレックスで投げ捨てる。

そしてシャイニング式エルボードロップ、コーナーからのライオンズシャイナーと怒涛の連続攻撃を畳み込み、最後は必殺のカンヌキスープレックスホールドを完璧に決めて、劇的な3カウントを奪取。
王者から大金星を挙げ、自身初の『G1』決勝進出を決めた。
試合後、激闘のダメージで大の字になったまま勝ち名乗りを受けた上村。

そこに、第8試合で勝利し、すでに決勝進出を決めている大岩陵平がリングイン。

立ち上がった上村と大岩は額を突き合わせ、火花を散らす視殺戦を展開したのち、短い言葉を交わした。

上村は「オッシャー!」と力強く叫び、熱狂の国技館を後にした。

バックステージに現れた上村は、少年時代からの夢と、プロレスラーとしての覚悟を熱く語った。
「『G1 CLIMAX』、残すところ決勝戦。ここまで上がってきたんだから絶対『G1 CLIMAX』獲って、僕が新日本のど真ん中に立って、プロレスをもっともっと僕をど真ん中にデカくしていきたいと思います」
そして、プロレスラーを志した原点を振り返る。
「中3の頃かな? 2009年、『G1 CLIMAX』の決勝戦、真壁刀義vs中邑真輔を見てプロレスラーを目指して、あの時、俺は『G1 CLIMAX』を絶対獲ると決めたんす。レスラーになって8年、未だなんにもタイトルを獲ったことがない、そんな俺が明日『G1』チャンピオンになってやる!」
悲願の初タイトルを、夏の祭典の頂点で掴み取る決意。
決勝の相手となる大岩へ向けても、新時代の到来を高らかに宣言した。
「大岩、シチュエーション最高だ。ニュースタンダード、世界中に見せつけてやろうぜ。オッシャー!」

一方、同期に敗れ、王者としての夏を終えた辻は、悔しさを滲ませながらも、今大会がもたらした熱狂に手応えを感じていた。
「……アァ、行きたかったな、決勝に。でも、俺が新日本に入団してデビューして見てきた『G1』の中で、この『G1 CLIMAX 36』が最高に面白かったんじゃないかな」
新世代の台頭が著しかった今大会を総括し、テレビ朝日の新体制下での成功を確信する。
「テレビ朝日の新体制になってこの『G1』はいわばスタートダッシュだった。俺たちは最高のスタートダッシュを切ったんだ。でも、この夏はまだ終わっちゃいない。この最高の夏の最後の締めくくりは大岩、そして上村、お前ら2人に託したぜ」
激闘を繰り広げたライバルたちへ夏のフィナーレを託し、王者はリングを去った。
“ニュースタンダード”を掲げる上村優也と、破竹の勢いで勝ち上がってきた大岩陵平。
新時代を担う若き獅子たちが、真夏の祭典の頂点を懸けて、運命の優勝決定戦へと挑む。
<写真提供:新日本プロレス>
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