【全日本】潮﨑豪「ここでこうやって闘えたことは運命だな」矢野安崇の闘志を受け止め、エメラルド・フロウジョンで貫録の勝利

プロレス界を牽引してきた歴戦の戦士と、未来を担う若武者による魂の交歓が愛媛の地で実現した。

2026年8月25日、全日本プロレスの「熱闘!サマーアクションウォーズ2026」松山大会において、第4試合で潮﨑豪と矢野安崇のシングルマッチ(30分1本勝負)がおこなわれた。

すでに「ゼンニチJr.フェスティバル2026」の全日程を1勝3敗1分けの勝ち点4で終え、決勝進出の夢が潰えていた矢野安崇であったが、自身の地元である愛媛で組まれた大物との一騎打ちに並々ならぬ決意で臨んだ。

5月31日の古河大会以来となる両者の激突は、序盤から若き血潮が爆発する展開となる。矢野安崇は徹底した左腕への集中攻撃や、トペ、雪崩式フェースクラッシャーなどを繰り出し、持てる技術と気迫のすべてをぶつけていった。

しかし、歴戦の猛者である潮﨑豪の壁はあまりにも高く、そして分厚かった。相手の猛攻を正面から受け止めた上で、強烈な逆水平チョップやフィッシャーマンズ・バスターで圧倒していく。

最後は若者の闘志に対する最大の敬意を示すかのように、故・三沢光晴さんの代名詞でもあるエメラルド・フロウジョンを炸裂させ、完璧な3カウントを奪い取った。

激闘の余韻が残る中、リングを去る勝者に向けて、敗れた矢野安崇は深々と座礼をおこない、感謝の意を示した。

試合後、バックステージに現れた潮﨑豪は、フィニッシュに込めた特別な思いを口にした。

「矢野安崇。俺は今日、俺の思いを込めて、そして彼の思いを受けて、あのフィニッシュでいかせてもらいましたよ。以前はそこまでやる機会はなかったけど、ここでこうやって全日本プロレスのリングで闘えたことは運命だな。ジュニフェスはダメだったかもしれないけど、あれだけの気持ちをもった男はそうそういないからね。もっともっと経験して、もっともっと叩き潰され、全日本だけじゃないジュニアのトップを取ってほしいね」

若き才能の未来に大きな期待を寄せ、最大限のエールを送った。

一方、地元での凱旋試合で敗北を喫した矢野安崇であったが、その表情は充実感に満ちていた。

自らの現在地を確かめるように、真っ直ぐな言葉を残している。

「潮﨑さん、強かったです。でも、前よりは食らいつけたと自分の中では思っています。俺はこのジュニフェス期間、決勝には進めなかったけど、こうやって自分の地元で潮﨑さんとシングルマッチができたこと本当に感謝しかないです。ありがとうございます。俺が必ず全日本のジュニア盛り上げる、チャンピオンになってやる。潮﨑さんも次の王道(トーナメント)を優勝して、チャンピオンになって、俺もチャンピオンまで上り詰めるので、お互いチャンピオン同士で試合がしたいです。ありがとうございました」

敗北の悔しさを糧とし、互いに団体の頂点に立った上での再戦を力強く誓った。

地元・愛媛の地で刻まれたこの日の敗北は、矢野安崇が未来のトップレスラーへと羽ばたくための、かけがえのない財産となるはずである。

<写真提供:全日本プロレス>

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