感動の8・15引退試合から3週間 「猛牛」天山広吉の今そして「闘わない天山」の今後 声優にチャレンジしてはの声も
感動の引退試合(新日本プロレス8月15日、東京・両国国技館)から3週間。「猛牛」天山広吉の「闘いからの卒業」を惜しむ声が一向に収まらない。
引退試合を目にして「涙した」「感動的だった」というファンは本当に多い。入場テーマ曲を耳にしただけで「涙腺が崩壊」。数々の名勝負が浮かんできて「改めて天山広吉というレスラーの素晴らしさを再認識した」という。


ちなみに天山のテーマ曲をうらやましがっていたのは、今は亡き西村修だ。「あの明るくて元気になる豪快な曲、いいですねぇ。私も天山みたいなテーマ曲が良かったんですけどね」と何度も聞かされた。「でも、西村さんのイメージとは違うのでは」と問うと「いや~、本当にああいう曲が良かったんですよ。天山はあんないい曲で入場できて幸せだな」とつぶやいていた。

ファイナルマッチ以降もイベントや取材などのオファーが多い。9・6千葉・東金アリーナ大会で新日本プロレスワールドの解説席に座るなど、忙しく過ごしている。折しも新日本プロレスは事務所を東京・目黒に移転。新たなスタートを切っており「今後も新日本プロレスとともに歩んでいきたい」と、第二の人生をアレコレと描いている。


いずれにせよ今後も道場がベースとなる。引退後もトレーニングは欠かさない。「若い人たちと一緒になって汗を流すと、こちらも血がたぎってくる」と猛牛スマイルが輝く。
悩みを抱えた練習生や若手選手から相談を受けることもしばしば。実は天山も道場から逃げ出した過去がある。それだけに「限界ギリギリまで追い込まれている若者の気持ちがよくわかる。自分に話すことで少しでも気持ちが軽くなれば…。アドバイスもできるかも」とキッパリ。

先輩風を吹かせたりしない。親身に話を聞く。何よりも優しい。後輩たちも天山には話しやすいようだ。そして経験に基づく具体的な助言ができる。「これまで以上に相談役を務めるつもり」と頼もしい限り。
練習方法は元より、ファイトの基本、必殺技の継承…伝えていくことは山ほどある。新日本のレスラーだった自信、プライドは誰にも負けない。「新日本一筋でやって来た。この伝統の一端を担った者として、伝承していく責任も義務もある」と力強い。

リングを離れた活動にも積極的だ。声優を勧められるという。実際、天山の声は魅力たっぷり。聞き取りやすく落ち着いた低音の声、滑舌も通りも良い。体の負担も少ないとあって、ぴったりだろう。「いやあ、チャンスをいただけるなら、ぜひともチャレンジしてみたい」と前向きそのもの。レスラーOBの声優は新規開拓と言っていい。アニメ、洋画・海外のドラマの吹き替え、朗読や読み聞かせ…「声優・天山広吉」を是非とも見てみたい、聞いてみたいところ。

現役時代からファンを大切にするナイスガイだったが、引退後にはいよいよファンサービスに徹している。いや、天山本人はサービスとは思っていない。

「応援していただけると、本当に力になる。今までやってこれたのは、ファンの皆さんの応援のおかげ。少しでもお返ししたい」と身を乗り出す。天山のファイトに「勇気と元気をもらった」という人は多い。まさにファンに愛されたレスラーだ。
今後は「闘わない天山広吉」の活動に注目だ。(敬称略)
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