【WRESTLE-1】<土方隆司インタビュー>「NEW ERAには組んだだけで終わってほしくない」地元・狭山大会で元世界ジュニア王者トリオを結成!

「NEW ERAには組んだだけで終わってほしくない」地元・狭山大会で元世界ジュニア王者トリオを結成!

NEW ERAとの抗争に再び出陣!!

土方隆司インタビュー

「NEW ERAには組んだだけで終わってほしくない」地元・狭山大会で元世界ジュニア王者トリオを結成!NEW ERAとの抗争に再び出陣!!土方隆司インタビュー

『WRESTLE-1 CRUISER FES 2018』では準決勝敗退という結果に終わった土方隆司。

しかし、カズ・ハヤシとの因縁の試合に自身の勝利という形でケリをつけ、トーナメント中も存在感を見せつけた。

3月28日に開催される狭山大会は土方にとって市議会議員も務める地元であるが、同大会への参戦も決定。カズ、近藤修司という過去に全日本プロレスで闘ってきた同志たちと、元世界ジュニア王者トリオを結成し、ベテラン勢との抗争が激化しているNEW ERAとの一戦に挑む。

20年、リングの上で闘い続けるベテランの目に、NEW ERAとはどのように映るのか?

『CRUISER FES』を振り返ってもらいつつ、話を聞いてみた。

 

 

──土方選手、参戦されていた『CRUISER FES』がこの間、終わったばかりなんですけど、結果は惜しくも準決勝での敗退となりました。振り返ってみて、どのような大会でしたか?

 

土方 なんと言っても、初戦が山場だったので、そこに懸ける思いは強かったですよね。9年前の2月にカズ・ハヤシが丸藤選手から世界ジュニアを取り返した。その同じ月の、会場も同じ後楽園ホールでカズ・ハヤシに勝てたということで、自分の中にある種のケジメがついてしまったと。だから、そのあとで「気持ちを切らさずに闘う」というコメントを出したんですけど、実際に切れてない人はそういうことを口にしないと思うんですよ。自分の中である種の区切りみたいなものを感じてしまったがゆえに、出てきた言葉だと思っています。

 

──実際には気持ちが切れてしまっていたということですか。

 

土方 そうですね。だから、そういう部分では準決勝の相手であるアレハンドロに対しては申し訳なかったなという気持ちが強いですね。

 

──ただ、初戦のカズ選手との試合はそれだけ土方選手にとっては大きかったということですよね?

 

土方 あの試合が決まった時にも言いましたけど、僕の中でトーナメントとして見る余裕がなくなっていましたね。口で言うのは難しい感情ではあるんですけど、いつまでもそれに縛られていてはいけないというのは本能としてわかります。ただ、心の奥底の感情論という意味では残っていたんですよ。それがいざ対戦が現実的になった時には思い出さずにはいられない。それほどの出来事だったし、いろいろな過去のことを含めて、大きな一戦でしたね。

 

──お互いにあれから10年ぐらいキャリアを重ねたわけですけど、昔競り合っていた時代と比べて、カズ選手はいかがでしたか?

 

土方 変わらなかったですね。あと一つ、カズ・ハヤシに対して忘れていたことがあったとすれば、華やかな試合スタイルの裏に、誰よりも激しい感情を持っている男、ということですよね。それは外から見ているとあまり表面化されないのかもしれないけど、試合をやっていて思い出すものもあったし、こういう一面があったんだと改めて感じましたね。

 

──カズ・ハヤシというレスラーの本質的な部分に触れることができた、と。

 

土方 そうですね。できました。

 

──わかりました。でも、準決勝のアレハンドロ戦を見ていて、とても気持ちが切れていたようには見えないほど厳しい攻めでしたけどね。

 

土方 厳しかったというか、あれが僕のプロレスなので(笑)。僕からすればいつもと変わらない試合をしていたはずです。

 

──ただ、そういう部分では今回の出場選手の中では異彩を放っていましたし、存在感はありましたよね。

 

土方 そう思っていただければそれほどありがたいことはないですよ。でも、これが10年前にできたかというと、多分できないと思います。やっぱり、この約10年の間で培われたものだと思うし、こういう試合を10年前にやれたかというと、それはまた別の話なんですよ。それが当時からできていたら、私はもっとスターになっていたと思いますよ(笑)。

 

──やっぱり、キャリアを重ねた分、レスラーとして進化していたということですよね。

 

土方 そうですね。キャリアを重ねてきたことによる進化は当然ありますね。

 

──でも、W-1のクルーザー戦線に入ってみて、やりがいがあるなというのは感じられました?

 

土方 感じましたね。それはクルーザーに限らず、W-1のリングに感じさせてもらっています。

 

──3月14日の後楽園大会ではカズ選手、近藤選手とトリオを組んで試合をされたわけですけど、相手はNEW ERAという若い選手によるユニットでした。今、W-1のリングではNEW ERAという若手のチームと近藤選手たちのベテランが争う闘いがあるんですが、土方選手もその闘いの輪の中に入ってみてどのように感じられました?

 

土方 彼らからは若さから来る勢いを感じましたし、熱意もリング上で伝わってきます。ただ……これを俺が言って怒られねえかな?(笑)。彼らにはそれで満足してほしくねえなと思っていますよ。私の持論ですけど、プロレスというものを究極に突き詰めていくと、やっぱりシングルマッチなんですよ。それぞれのシングルプレイヤーのさらなる可能性とか、そうしたファンの期待に応えていくためのツールとしてタッグマッチや6人タッグマッチがあると思っているんです。で、実力がある選手が団体の中でこれから大きな動きをしたいと思った時に、一人では限界がある。そこでその動きをより大きくするためのものがユニットだと思うんですよね。だから、組んだだけで終わってほしくないんですよ。

 

──近藤選手がこのNEW ERA批判の急先鋒なんですよ。曰く、彼らには主張がない、と。それは土方選手も感じているということですよね。

 

土方 彼らはW-1をおもしろくするとは言っていますよ。そのために自分たちでユニットを結成したんでしょう。だけど、何をしたらおもしろくなるのかっていうことが伝わってこないんですよ。私たちは現場にいて、ある意味、ファンの皆様より近い位置にいるわけですよね、選手同士は。これだけ近い距離にいながら、彼らの本質を感じることができないわけですから、お客さんはもっとわからない。そうしたことの延長に、近藤副社長の仲良しこよしやってんじゃねえという言葉がある。お前らは組んでるだけでおしまいかっていう話になるんじゃないですか? 私が過去にいた全日本プロレスで、ブードゥー・マーダーズというユニットに歳三として属していました。彼らは常に全日本をおもしろくするために何をすべきかということを考えていました。そのために狙いを定めたのが武藤敬司だったし、鈴木みのるさんと組んでいた時にもそういうのを隣にいてひしひしと感じていましたね。常に武藤の首を獲るんだって。そこがもっと明確になれば、彼らの動きも明確になるし、ファンへの理解も深まるんじゃないですか?

 

──目標は掲げていても、そこに至るまでの方法が明確ではないということですよね。

 

土方 そうですね。気持ちは伝わってくるんですよ。でも、そこから先なんですよね。組んだ以上は何をするかなんですよ。今こうして、近藤さんの一言をきっかけに若手vsベテランの抗争が起きたわけですから、その言葉に歯向かう気持ちで来てもらったほうがおもしろいんじゃないですか? だからこそ、ファンも応援するわけだし、ベテランと同じ世代のファンは「あんな若い奴らに負けてくれるな」って思うわけでしょ? そうしたファン同士にもイデオロギーが浸透していけば、ユニットも成功すると思いますよ。

 

──なるほど。今回、土方選手が参戦される狭山大会でもNEW ERAvsベテラン軍の6人タッグマッチが組まれています。土方選手はカズ選手、近藤選手と組んで、NEW ERAの吉岡選手、稲葉選手、伊藤選手と闘います。お膝元での大会で、どのような闘いを見せたいと思いますか?

 

土方 20年やってますから、基本的には変わらないです。試合に備えて身体を鍛え、技術を磨き、試合に臨む。ただ、私の地元なので恥は掻かされたくないですよね(笑)。でも、風当たりは強くなるでしょうし、そう来てくれればこっちも倍返ししますよ。逆に言えば、いつも以上の激しい試合をしたいと思います。じゃないと、足を運んでもらった意味がないし、まあやればわかるということです。

 

──このメンバーの中にはクルーザー王者の吉岡選手もいますし、もう一度クルーザー王座挑戦ということを考えれば、おもしろいカードだと思います。

 

土方 そうですね。単純に地元の大会で楽しく終わるんじゃなくて、私の持ち味である激しさを見せた上で次に繋がる試合にしたいと思います。あと、キャリア20年という節目で、地元で昔ともに闘ってきた仲間と組めることをうれしく思っています。だからこそ負けられないし、いつも以上の試合を見せなきゃいけないと思っています。

 

 

ー 大会詳細 ー

 

【大会名】

「WRESTLE-1 TOUR 2018 TRANS MAGIC」3.28埼玉・狭山市市民交流センター大会

 

【日時】

2018年3月28日(水)19時00分開始/18時30分開場

 

【場所】

埼玉・狭山市市民交流センター

 

【対戦カード】

▼第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負

頓所隼(Pro-Wrestling ACE) vs 馬場拓海(Pro-Wrestling ACE)

 

▼第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負

佐藤嗣崇 vs 三富政行

 

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負

黒潮“イケメン”二郎&アンディ・ウー&アレハンドロ vs 児玉裕輔&立花誠吾&ドランク・アンディ

 

▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負

河野真幸&大和ヒロシ vs NOSAWA論外&MAZADA

 

ー 休憩 ー

 

▼第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負

土肥孝司&熊ゴロー vs 征矢学&タナカ岩石(Pro-Wrestling ACE)

 

▼メインイベント 6人タッグマッチ 30分1本勝負

吉岡世起&稲葉大樹&伊藤貴則 vs カズ・ハヤシ&近藤修司&土方隆司

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