【編集長インタビュー】ノアの革命児・小峠篤司が「俺のノア」発進宣言

4月29日は「小峠革命記念日」。来年5月から始まる新時代に向け「維新軍」がスタートする。ノア4・29新潟大会でGHCヘビー級王者・杉浦貴に挑戦する小峠篤司が、魂の叫び。「小峠のノア」確立をぶち上げた。

 

 

 

――杉浦戦に向け「小峠革命」をぶち上げました

 

小峠 ノアを解放したい。ノアを俺も大好きだし、ノアのファンには感謝している。でも、だからと言って「ノアはこうあるべき」と、ガチガチに枠をはめてしまっては、いつまでたっても変わらない。中嶋勝彦や拳王がGHC王者になり「ノア リボーン」と騒がれたけど、結局は杉浦貴がベルトを奪回し、時計の針は元に戻ってしまった。10年、逆戻りだよ。杉浦さんや丸藤(正道)さんは、確かに素晴らしいよ。あの年でコンディションもきっちりと仕上げているし、リスペクトもしている。かといって「オーバー40」(※丸藤は38歳)の選手が、いつまでも君臨していては、そこまで。二人は俺たちよりも先に引退するだろ。そこでノアも終わってしまうよ。

 

――突き上げる思いがあるようです。ただ、3・11横浜大会で、新王者となった杉浦選手に挑戦の名乗りを上げた小峠選手へのブーイングは、いささか意外でもありました

 

小峠 最初はショックだったよ。「ああ、俺って…」と落ち込んだ。でも、そんなのは一瞬のことだった。すぐに血が騒いできた。「小峠のノア」にして、黙らせてやろうとね。今のファンにとっては「杉浦や丸藤のノア」なんだろ。認めるよ。ファンのみんな、最後までその思いを貫き通してくれ。俺に反発する人がいるだろうし、バ声も受け付ける。でも、今この時から「小峠のノア」が動き出している。

 

――ブーイングを歓声に変えて見せると

 

小峠 いや、ブーイングはブーイングのままでいいんじゃない。「ブーイングを力に変える」なんて言わないよ。ファンの人たちにも、一人ひとり「俺のノア」「私のノア」があるんだろ。それはそれでいい。俺は「小峠のノア」でいくだけ。支持してくれる人がいれば、嬉しいし、反発する人は「自分のノア」を追い求めてくれれば、いいこと。

 

 

――まずは4・29新潟大会でGHCヘビー級ベルトを奪取ですね。杉浦対策はできあがっていますか? 4・14、15札幌2連戦ではタッグマッチの同一カードで杉浦選手と激しい前哨戦を展開しました。

 

小峠 杉浦を潰す策は、常に考えている。札幌2連戦でも試した。頭突きもその一環だ。奴はまっすぐ来るタイプ。いなして、かく乱すれば、活路は見えてくる。勝利への近道はいくつかある。だけど、あえて「杉浦の土俵」に乗ってやる。勝ってベルトを奪うのは当然のこと。うんともすんとも言えないぐらい、叩き潰してやる。杉浦時代を完全に駆逐してやらないと、今、やる意味がない。

 

――札幌2連戦の初戦では杉浦選手にピンフォール負け。「最弱の挑戦者」とののしられ、2戦目はわずか118秒で、杉浦選手を仕留めてお返ししました。そして「小峠革命」宣言でした

 

小峠 俺は先も見据えている。そうだ。平成も来年の4月30日が最後なんだろ。新元号が決まって、新たな時代が始まるんだ。ノアには一足早く今年の4・29新潟大会から新たな時代がスタートする。

 

 

――かつて昭和時代には「維新軍」、平成時代には「平成維震軍」という軍団が、マット界に旋風を巻き起こしましたが、新時代の「革命軍」「維新軍」を結成すると

 

小峠 いわば「俺たちの時代」だ。これまで、ノアでは世代闘争もなぜかタブーみたいな空気があった。おかしくない? 俺に拳王、中嶋勝彦そして清宮海斗…で四天王と言われるようにならなくちゃ。いやいや、「なんで俺が入っていないんだ」って怒るヤツもいるかも知れない。いなくちゃ、ダメだよね。ノアでは選手自ら声を上げてはいけないのか? 疑問を持っていながら、鬱々たる思いを抱えたまま、黙りこくっているヤツもいるんじゃないのか。それでいいのか?

 

 

――魂の叫びですね。4・29新潟大会まで、残る前哨戦は4・28埼玉・川口市大会(産業技術総合センター・SKIPシティ)大会のみです

 

小峠 幸いなことにコンディションを整えられる。一年半前にジュニアからヘビー級に転向して、3週間で9キロ増やした時には、正直、体についていけなかったけど、今では、すっかりヘビー級仕様の体になった。90キロがベストなのか、92、93キロがいいのか? この間にじっくりと仕上げて4・29新潟大会を迎えたい。

 

――2018年4月29日が「小峠革命記念日」となると?

 

小峠 杉浦さんには新・革命軍の最高顧問のポジションを用意するから、俺たちに協力してほしい。頼りにしているからよ(笑い)。

 

 

心の奥底から湧き上がる熱い思い。小峠の発する一言ひとことが重く響いた。「それぞれのノアがあっていい。でも、前へ進むには『俺のノア』しかない」。小峠篤司にノアを日本マット界を託したくなった。

 

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