【プロレスのある風景 Vol.12|榎本タイキ】

「誰かを支えるために」カッキーライドで見た団結力

垣原賢人選手の興行『カッキーライド2018』を観戦しました。2014年に悪性リンパ腫という大病を発表、それからリングで闘うまでになったのは想像を絶する治療への忍耐とあきらめない強い気持ちがあったのだと思います。

今回はメインイベンターとして登場。対戦相手はプロレス王・鈴木みのる選手。

僕も何度か垣原さんとお話をさせて頂く機会がありましたが、普段は本当に優しくて低姿勢の誠実な方です。しかしこの日に花道を歩くその表情は眼光鋭く、まさに現役時代の殺気立ったファイターでした。

ゴングがなると鋭い掌底やキックで果敢に鈴木選手に立ち向かいます。しかしスリーパーで捕獲されるとそのまま絞め落とされ試合終了。そのあと場外に投げ捨てられ激しいイス攻撃。

そしてリングに再度上げてゴッチ式パイルドライバーの体勢に捕えるも落とすことなく解放し「続きはとっといてやる。出直してこい」と鈴木選手はリングを去りました。

厳しいほどの結果に悔し涙を流す垣原選手。本当に心揺さぶられる試合でした。

ご家族一致団結して大会を成功に収めたカッキーファミリー。そして垣原選手、高山善廣選手を応援するために集った選手やファン。

改めて今回「誰かを支える」とはどういうことなのか考えました。自分にできることの小ささに打ちひしがれながらも、それでもやれる小さなことをやるしかない。

応援、祈り、募金。一人ひとりは小さいからみんなで力を合わせる。当たり前のことなのかもしれませんがそこにたどり着きました。

微力だからこそ団結してみんなで力を合わせる。シンプルですが『カッキーライド』からそのことを1番受け取りました。

今回垣原さんにお声がけ頂き、会場で販売された高山善廣選手チャリティーTシャツに僕のイラストを使って頂きました。こういう機会を与えて下さったことに対しても本当に感謝でいっぱいです。

最後は垣原さんの合図で会場1つとなり「ノーフィアー!」の大合唱。来年きっとまた垣原選手の闘う姿を見られると信じています!

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