【原点回帰プロレス】“大鵬三世”納谷幸男が初のメインで因縁の大型トリオと決着戦!? 大ブレイクのドン・クロコダイルとハイブリッドなブラック・タイガー2世が、世界マスクマン・トーナメント準決勝で激突!

“過激な仕掛け人”新間寿がプロデュースする「原点回帰プロレス」第4回大会が、9月20日(木)東京・後楽園ホールでおこなわれる。

今大会では「世界マスクマン・トーナメント」準決勝の一試合が組まれるとともに、新間寿を激怒させ「原点回帰プロレス」をスタートさせた張本人とも言える大鵬三世”納谷幸男が初めてメインに登場、6人タッグマッチでこれまで対戦してきた大型レスラーたちを迎え撃つ。

納谷にとってはある意味、デビューからここまでの集大成的闘いとなりそうだ。

 

★「新間寿プロデュース 初代タイガーマスク 佐山サトル認定 『原点回帰プロレス』第4弾~世界マスクマン・トーナメント準決勝~」

9月20日(木)東京・後楽園ホール(18時30分開始)

 

【対戦カード】

<第6試合 メインイベント 6人タッグマッチ 60分1本勝負>

河野真幸(WRESTLE-1)&間下隼人(リアルジャパン)&“大鵬三世”納谷幸男(リアルジャパン)

vs

雷神矢口(浅草プロレス)&崔領二(ランズエンドプロレスリング)&KAZMA SAKAMOTO(フリー)

 

<第5試合 セミファイナル「世界マスクマン・トーナメント」準決勝 シングルマッチ30分1本勝負>

ブラック・タイガーJr.(UWA)vs ドン・クロコダイル(オーストラリア)

 

<第4試合 6人タッグマッチ 45分3本勝負>

ラ・マスカラ(UWA)&マキシモ(UWA)&ブラソ・デ・オロ Jr. (UWA)

vs

バイキン・キッド(UWA)

&マスカラ・ディアブロ(UWA)&エル・ペロ・デ・アキータ(UWA)

 

<第3試合 UWAアジアパシフィックヘビー級タイトルマッチ 30分1本勝負>

[王者]レイ・アンヘル(UWA) vs [挑戦者]岩崎孝樹(ガンバレ☆プロレス)

 

<第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負>

スーパー・タイガー(第13代レジェンド王者/リアルジャパンプロレス)

vs

伊藤貴則(初参戦/WRESTLE-1)

 

<第1試合 タッグマッチ 30分3本勝負>

佐藤光留(パンクラスMISSION)&松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)

vs

将軍岡本(フリー)& 大門寺 崇(初参戦/ランズエンドプロレスリング)

 

※出場選手、対戦カードは変更となる場合があります。

大会は、佐藤光留&松本崇寿組vs将軍岡本&大文字崇組のタッグマッチ3本勝負でスタートを切る。これまで、リアルジャパンではどうしてもレジェンド系の選手によるカードが中心を占めていたが、「原点回帰プロレス」では若手によるフレッシュな対決も意識的に組まれるようになっている。若手が成長して活躍する場をつくるというのは、これもまたプロレスにおける“原点回帰”と言っていい。

若手の成長なしに未来のメインイベンターが現れるわけもなく、ジャンルそのものの衰退につながるからだ。佐藤光留はそのリーダー的存在で、パートナーの松本崇寿は「原点回帰プロレス」第1回大会からの常連だ。そもそも「原点回帰プロレス」は松本の船木誠勝へのチャレンジで幕を開けた。ある意味で松本は“原点回帰”の象徴かもしれない。彼の成長が、そのまま「原点回帰プロレス」のテーマにつながるのだ。佐藤&松本組に対するは将軍岡本&大文字崇組。以前、はぐれIGFの一員としてリアルジャパンマットに何度か参戦していた岡本だが、いつのまにかユニットは消滅してしまった。それでも岡本は単身さまざまなリングに乗り込み、相撲からプロレスの闘いに順応を見せている。「原点回帰プロレス」では3・29後楽園でSHOGUN、7・3後楽園では某マスクマンとして、2大会とも別人格で参戦した。しかしここは心機一転、あらためて本来の姿である将軍岡本としてレギュラーの座を狙ってきてもおかしくない。パートナーの大文字は崔領二率いるランズエンドからの推薦選手。新しい選手による闘いに、また新たなる血が加わることになる第1試合である。

 

第2試合に早くもレジェンド王者のスーパー・タイガーが登場する。Sタイガーにとって、今回の“原点回帰”は出直しの意味を持つ重要な大会だ。というのも、7・3後楽園における世界マスクマン・トーナメント1回戦でまさかの初戦敗退。相手がいきなり優勝候補のドス・カラスJr.という不運もあったが、初代タイガーマスク欠場の穴を埋める団体のエース、かつレジェンド王者の敗退は、リアルジャパンに大きな衝撃をもたらした。それだけに、今回の試合はSタイガーにとってトーナメント以上に負けられない闘いとなるだろう。相手は、初参戦となるWRESTLE-1期待の若手、伊藤貴則である。伊藤は、W-1の9・2横浜文化体育館において納谷幸男とタッグで対戦。納谷にも引けを取らない重量級の選手である。しかも初参戦でレジェンド王者との一騎打ち。内容次第で継続参戦はもちろん、タイトル挑戦も視野に入ってくるだろう。しかも、伊藤にとって9月20日は25歳のバースデー、デビューから2年と2日という記念すべき日にあたる。それだけに、いまから並々ならぬ闘志を燃やしているとも聞く。Sタイガー、伊藤ともきっかけを掴みたい一騎打ちだ。

 

第3試合では、“復活”UWAが新設したアジアパシフィックヘビー級王座のタイトルマッチがおこなわれる。初代王者レイ・アンヘルにチャレンジするのは岩崎孝樹。岩崎はDNAから7・3後楽園に初参戦、「原点回帰プロレス」2戦目での大抜擢と言っていいだろう。これもまた、若手にチャンスを与える“原点回帰”のコンセプト。それは他団体にも門戸が開放されていることの証明にもなっている。岩崎とアンヘルは前回の後楽園、6人タッグでぶつかった。まさかあのときはどちらもタイトルマッチの前哨戦になっていたとは思いもしなかっただろう。しかし、あの試合ではブラソ・デ・オロJrの華麗な空中殺法に視線が集中、もっと見てみたい顔合わせであったことも事実だけに、タイトルにかかわらず一騎打ちで双方の実力を確かめたい。もちろん、現在ガンバレ☆プロレスに所属の岩崎が王座を奪取すれば抜擢に応える快挙となる。

 

第4試合では、ルチャリブレの世界が堪能できる6人タッグマッチが組まれた。しかも、90年代に日本でも一世を風靡したロス・ブラソスの新世代が一挙登場するというからルチャファンにはたまらない。元CMLLで、現在はメキシコのもうひとつのメジャー団体AAAなどで活躍するラ・マスカラとマキシモが初参戦、7月に初来日したブラソ・デ・オロJrと合体を果たす。ラ・マスカラは故ブラソ・デ・オロさんの息子で、オカマキャラで人気のマキシモはブラソ・デ・プラタの息子である。新世代ブラソスの揃い踏みは“楽しいプロレス”を定着させたブラソスへの“原点回帰”。メキシコ流の3本勝負も、彼らの本領発揮にこれ以上ないお膳立てになっている。バイキン・キッド&マスカラ・ディアブロ&エル・ペロ・デ・アキータ組との対戦で、ルチャリブレの真髄を披露してくれることだろう。

 

セミファイナルは世界マスクマン・トーナメントの準決勝、ブラック・タイガーJr.vsドン・クロコダイル。この勝者が12・6後楽園の決勝戦にコマを進めることとなる(同大会で準決勝もう一試合、ドス・カラスJr.vsイホ・デ・ブラック・タイガーがおこなわれ、その勝者が同日の決勝戦に進出する)。オーストラリアからやってきた謎のマスクマン、クロコダイルは3・29後楽園の「原点回帰プロレス」第2弾に初登場、いきなりスーパー・タイガーのレジェンド王座に挑戦、敗れはしたものの、まさかの大ブレイクをやってのけた。場内に自然発生するドン!ドン!ドン!の大合唱はいまや恒例。この準決勝も、大いに盛り上がること必至である。対戦相手のブラック・タイガーJr.は初代タイガーマスクのライバルだった「ブラック・タイガーの息子」を名乗る謎のマスクマン。1回戦ではアインを秒殺し準決勝に進出したのだが、フィニッシュ技がハイブリッドブラスターだったのが気にかかる。ハイブリッドブラスターといえば、使い手として思い浮かぶのはハイブリッドボディーのあのベテラン選手である。3・29後楽園では鬼と化した船鬼誠勝が登場、納谷幸男とのタッグをぶち壊し、初代タイガーマスクを襲撃する暴挙に出た。しかもそれ以降、なんのアクションも起こしていないから不気味なことこの上ない。そしてブラック・タイガーJr.が使ったハイブリッドブラスター。1回戦では言葉もなく行動も起こさなかったブラックJr.だが、船木(船鬼)、イホ・デ・ブラック・タイガーとの関係は?

 

メインでは“大鵬三世”納谷幸男が河野真幸、間下隼人とのトリオで出陣、雷神矢口&崔領二、KAZMA SAKAMOTO組と対戦する。WRESTLE-1の河野とは前回の7・3後楽園で初タッグを組み、崔&KAZMA組に勝利した。試合は河野がKAZMAをフォールするかたちで決着をみたのだが、納谷との間に遺恨が発生。デビューから2戦連続で闘った矢口とともに、納谷は崔&KAZMAから標的とされたのである。実力や経験ではまだまだと言わざるを得ない納谷だが、対戦相手からすれば大鵬三世の話題性はおいしい獲物に見えてくる。7・3後楽園のあと、9・22妙成寺でのイベントプロレスでも納谷とKAZMAは対戦、ハッキリした決着はつけられていない。それだけに、矢口、崔、KAZMAとの対戦はデビューからここまでの集大成的闘いとなるのではないか。また、「原点回帰プロレス」がスタートしたのも納谷のファイトが発端だった。昨年9・14後楽園でのデビュー戦で新間寿が激怒、ストロングスタイルとはなにかをあらためて問う、リアルジャパンの新体制がスタートしたのである。そう考えれば、「世界マスクマン・トーナメント」を差し置いて納谷のカードがメインに組まれたのは進歩と言えるだろう。経験値を高めたい納谷は9・2横浜で初めて他団体に参戦、W-1のビッグマッチに河野とのタッグで出陣すると、伊藤貴則&佐藤嗣崇組から自力での勝利を奪ってみせた。この結果が認められたか、W-1のタッグリーグ戦に納谷は河野とのチームでエントリーし継続参戦が決定した。河野&納谷の初戦は9・23広島(リーグ戦は9・18新木場で開幕)。他団体継続参戦を前に、ここは絶対に白星を手にしたいところだろう。また、チームメートながら納谷と組む間下にとってもこのカードには思うところがあるのではないか。リアルジャパンの生え抜きとして闘ってきた間下だが、今回のメインは納谷あってこそ、と思えなくもない。それだけにチームの勝利は最優先ながら、自分が一番目立ってやるとの気持ちでリングに上がるはず。デビュー6戦目の納谷に負けていられない、先輩の意地をここで爆発させてほしいのだ。

 

このように、オープニングからメインまでたくさんの見どころが詰まった今回の「原点回帰プロレス」。若手の層が厚くなり、メキシコのルチャリブレがプロレスの華やかさをアピールする。また、トーナメントで一発勝負の厳しさを体感し、メインは大型レスラーがぶつかり合うというプロレスの醍醐味が堪能できる。そして、「世界マスクマン・トーナメント」で覆面レスラー世界一に王手をかけるのはいったい誰か、大鵬三世のリアルな覚醒は? そして団体エースであるスーパー・タイガー捲土重来は?9・20「原点回帰プロレス」第4弾、すべての要素は、ストロングスタイルの復興につながっている。      (新井 宏)

 

 

 

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