【編集長コラム】「ケツ爆弾」越中詩郎が「侍祭り」開催

「サムライ」越中詩郎が来年1月30日、デビュー40周年記念「侍祭り」(東京・後楽園ホール)を開催する。

「平成維震軍」リーダーとして「平成プロレス」に金字塔を残している越中。平成が幕を閉じる2019年に「侍祭り」に臨む思いは、ひとしおだろう。

実は越中とは同じ1958年生まれで、プロレス界に数少ない「同級生」。今年9月にともに「還暦」を迎えた同志でもある。

ビートルズや野球好きなど、趣味も共通点が多く、若いころからウマが合った。越中がメキシコ遠征中に海外取材ツアーの一環で訪れ、ホテルの一室で「あれやこれや」話し込んだことがあった。

メキシコ遠征に三沢光晴さんと一緒に出発した越中だったが、三沢はすでに帰国。二代目タイガーマスクとして大活躍していた。

いわばメキシコに一人、置き去りにされた越中は、うっ積した思いを隠せないでいた。「俺はどうなるんだろう」と、思い悩む越中に「その時は必ず来るよ。それまで、充電だ」などと、偉そうに説いたことを覚えている。

メキシコ在住の日本人駐在員と、人脈を築き上げていた越中に一安心して、米マット界取材に戻ったが、越中との「ワンナイトトーク」は、今でも鮮明に思い出せる。2か月に及んだ海外出張でも、印象深い取材だった。

その後、越中は帰国前に新日本プロレスに移籍し、高田伸彦らUWF勢との対抗戦で存在感を示した。その後の反選手会同盟そして平成維震軍での大暴れにつながったのだ。

正直、思い入れの強い選手の一人、越中だったが、最近、衝撃の事実が判明。越中がメキシコでの「ワンナイトトーク」を「そんなこと、あったっけ? まったく記憶にない」と、言ってのけた。

何ともショックだったが「還暦のオヤジ」の記憶力低下は、他人事ではないので、笑い飛ばすしかなかった。

チャボ・ゲレロの見様見真似で使い始めた「ヒップアタック」は、いまや越中詩郎の代名詞。フリー戦士として、レジェンドとして、様々なリングで暴れまくる侍シロー。同じ歳の頑張りに、元気と勇気を分けてもらっている。平成後の新時代にも「〇〇維震軍」結成を楽しみにしている。

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