【W-1】佐藤嗣崇インタビュー「羆嵐のメッキが剥がれてきた」地元大分でのタイトルマッチに勝算あり!
WRESTLE-1の今年2度目の九州ツアーが12月16日より始まる。今回の九州3連戦の初日は大分イベントホールで開催されるが、佐藤嗣崇にとっては2度目の地元凱旋となる。そして、今大会では羆嵐の持つリザルト王座への挑戦も決定。様々な思いを胸に地元に凱旋する佐藤の胸の内を語った。
──12月16日に地元・大分の大会で羆嵐選手が持つリザルト王座への挑戦が決まりました。自分から申し出て決まったカードですけど、現在はどのようなお気持ちですか?
佐藤 タナカさんはリザルトのベルトを凄い大事にしていたんですよ。それこそ寝る時も一緒だったし、毎日のように磨いたり飾ったりして、どこに行くにも肌身離さず大事にしていたんです。それを寮で一緒に生活している中でずっと身近で見ていたんですけど、2回目の防衛戦で取られてしまって。
──11月17日の千葉大会でしたね。
佐藤 その取った相手もベルトの価値をもっと上げてくれる人なら僕もうれしかったんですけど、ああいうふうにゴミ箱に捨てたりするじゃないですか? 元々、あのベルトは大阪大会で僕ら若手4人で争ったベルトだし、ここは若い人間が行くしかないと。ただ、あのでかい人間とやるとなったら、同じぐらいでかい人間が行くしかない。伊藤さんも怪我しているし、だったら僕しかいないでしょうって感じですね。
──岩石選手、一選手、本田選手、そして佐藤選手と若手4人で新王者を決めるトーナメントをやりましたけど、やはり佐藤選手もベルトへの思いは強いということですね?
佐藤 タナカさんもリマッチしたいという気持ちはあったのに怪我をしてしまって、できなくなったじゃないですか? だから、僕が取り返して、タナカさんの分まで大事にしたいです。それと、これはずっと言っていることなんですけど、他団体の若手とやりたいんですよ。リザルトのベルトは他のベルトに比べてフリーの選手が挑戦したことはあっても、他団体が絡んだことはないじゃないですか? だから、僕が今までに出たZERO1、大日本、KAIENTAIという団体の若手と、W-1のリングでもいいし、向こうのリングでもいいんで試合をして、僕自身の価値もベルトの価値も上げていきたいなと思っていますね。
──他団体の選手との試合は佐藤選手にとっても得るものがあるということですか?
佐藤 会場の空気とか、選手一人一人の特徴、間や感覚も違ってくるんで、そういう中での試合は自分にとって得るものしかないですね。やはりそういうことをもっともっと経験したいです。
──そういう経験をするためにもベルトが欲しいと。岩石選手と羆嵐選手のタイトルマッチはどのように見ていたんですか?
佐藤 試合自体は盛り上がっていましたよね。タナカさんに声援が集まって、羆嵐にはブーイングが飛ぶ。非常にわかりやすい構図になっていましたけど、リザルトを賭けて闘う絵じゃないなと思ったんですよ。もっと若い人たちが熱く堂々とぶつかり合うような試合を僕は思い描いていたんで。
──佐藤選手がやりたいリザルトの試合とは違っていたということですね。ちなみに羆嵐選手は4月にNEW ERAを裏切ってEnfants Terriblesに移った時に、佐藤選手は「元の熊ゴローさんに戻す」と情熱を燃やしていらっしゃったじゃないですか? 今はどのようなお気持ちなんですか?
佐藤 気持ち的には変わらないですけど、あれから月日が経って思ったのはアンファンにいてもなんだかんだであの人は熊ゴローなんですよ。最初の頃は悪い奴になったなと思ったんですけど、着々と粗が出てきたなと感じていますね。
──粗が出てきた? どういうことですか?
佐藤 羆嵐のメッキが剥がれてきましたね。今は羆嵐から熊ゴローの部分が露わになり始めていると思うんですよ。ラフ殺法とか使う割には、お客さんの支持を得ようとしているのが見え見えなんです。
──武闘派のアンファンにいるにもかかわらず、「こいつお客さんに好かれようとしているな」というのが見えてしまうということですか?
佐藤 もう見え見えですね。最近はそれが顕著です。だから、僕はそこを突いて攻めようと思っています。
──お客さんに好かれようとしている部分は弱点になりうるということですか?
佐藤 そうです。そこが穴になっているというか、隙きになっていますよね。あと僕はまだデビューしてから羆嵐とシングルでは闘ったことがないんで、そういった点でも隙きができると思うんですよ。もちろん大きいし、パワーが凄いことはわかっています。この間の千葉大会で火野さんと試合をしたんですけど、当たってみてわかったのは今の羆嵐は火野さんに引けを取らないぐらいのパワーを持っているということですよね。そこは一番の怖さですけど、逆にパワーに関しては天狗になっている部分もあると思うんで。
──やはり隙きができると。そこが狙い目ということですね。
佐藤 そうなりますね。
──あと、今回は地元の大分でのタイトル挑戦になりますけど、それについてはどのように思われていますか?
佐藤 前回は3月に大分で試合をしてメインで負けてしまったんですけど、「次に大分に帰って来る時にはベルトを持って帰りたい」という話をしたんですよ。これで今回大分でベルトを取れたら有言実行になるんで、そういった意味ではうれしいですね。しかも、大分は僕のホームだし、知り合いもいっぱい来てくれるんで、ある意味羆嵐が得意としている客を味方にすることはできませんからね。
──ブーイングしか飛ばないよ、と。
佐藤 はい。だから、そこは皆さんの力を借りて僕が勝ちます。そういう意味でも今回のタイトルマッチは勝算があります。
──あと前回はデビューして半年でしたけど、今回は1年以上経っての凱旋になりますし、いろいろ経験も重ねて成長した姿を見せられるんじゃないですか?
佐藤 10月の後楽園で丸藤さんと試合をさせてもらったり、11月の後楽園ではイケメンさんとシングルをさせてもらったんですけど、そういった時に「丸藤さんとやるんだ」とか「イケメンさんとやるんだね」とか大分から連絡をいただけるんですよ。大分は遠いので後楽園まで見に来るっていうことはなかなか厳しいんですけど、そうやって向こうの人も期待してくれていると思うんで、今回は生で僕の成長ぶりを見てもらいたいですね。
──前回の大分大会よりもお客さんを満足させられる自信があるということですね。
佐藤 ありますね。前回の大分はほとんど僕がやられていて、「がんばれ! がんばれ!」って応援してくれたんですけど、今回は僕が攻めまくって「これは勝てるぞ!」っていう意味での「がんばれ!」を聞きたいですね。
──同じ「がんばれ」でもニュアンスが違うということですね。
佐藤 はい。今回は自信があります。
──わかりました。では、最後に大分に応援に来てくれるファンの方に一言お願いします。
佐藤 大分に来るプロレス団体で新日本の次にW-1が観客動員できるんで、たくさんのお客さんに満足してもらって、大佐藤コールで締めたいと思います。
「WRESTLE-1 TOUR 2018 SHINING WINTER」12.16大分・大分イベントホール大会
【日時】12月16日(日)17時試合開始/16時30分開場
【会場】大分・大分イベントホール
【対戦カード】
▼WRESTLE-1リザルトチャンピオンシップ 60分1本勝負
【第7代王者】羆嵐 vs 【挑戦者】佐藤嗣崇
※第7代王者・羆嵐、初の防衛戦。
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
近藤修司&土肥孝司&アンディ・ウー vs カズ・ハヤシ&征矢学&ペガソ・イルミナル
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
河野真幸&稲葉大樹&スカルリーパーA-ji(プロレスリングFTO) vs アレハンドロ&上田馬之助(プロレスリングFTO)&MAZADA
▼タッグマッチ 30分1本勝負
芦野祥太郎&児玉裕輔 vs 黒潮“イケメン”二郎&一
▼シングルマッチ 30分1本勝負
吉岡世起(#STRONGHEARTS) vs エル・イホ・デル・パンテーラ
▼シングルマッチ 30分1本勝負
トンドコロ隼 vs 本田竜輝