【ノア】新体制のプロレスリングNOAH 横浜文体のビッグマッチ目前! GHC4大選手権試合開催 若きGHC王者・清宮海斗がNOAHの象徴・丸藤正道の挑戦を受ける!

来年で旗揚げ20周年を迎えるプロレスリングNOAHが大改革。1月29日、新体制となることが発表され、不退転の決意とともに今年最初のビッグマッチが3月10日(日)神奈川・横浜文化体育館で開催される。

3・3清水マリンビル大会で緑のリングに別れを告げたNOAHは、3・10横浜文体で新しい風景のお披露目となる。マットはもちろん、団体ロゴも刷新。

そこには創業者である故・三沢光晴さんの遺志を継ぎながらもそれを前面に押し出すことは控え、いい意味での脱・三沢をアピールしていく狙いがある。

団体名がプロレスリングNOAHであるのがその証拠。選手たちは、今大会から自分たちのNOAHを創るべく、新しい闘いに臨んでいくことになるのだろう。

GHC4大タイトルマッチをはじめ、新たなる船出における対戦カードは以下の通りだ。

「ザ・リーヴpresents GREAT VOYAGE2019 in YOKOHAMA」

3月10日(日)神奈川・横浜文化体育館(試合開始16:00)

▼GHCヘビー級選手権試合60分1本勝負

〈王者〉清宮海斗vs〈挑戦者〉丸藤正道

※第32代王者、3度目の防衛戦。

▼GHCタッグ選手権試合

〈王者〉中嶋勝彦&潮﨑豪vsエディ・エドワーズ(インパクトレスリング)&マサ北宮

※第49代王者、初防衛戦。

▼GHCジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負

〈王者〉原田大輔vs〈挑戦者〉田中稔

※第38代王者、2度目の防衛戦。

▼GHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合60分1本勝負

〈王者〉小川良成&鈴木鼓太郎vs〈挑戦者〉タダスケ&HAYATA

※第36代王者、初防衛戦。

▼シングルマッチ

杉浦貴vsKAZMA SAKAMOTO(フリー)

▼6人タッグマッチ

齋藤彰俊&越中詩郎(フリー)&井上雅央(フリー)vsモハメドヨネ&クワイエット・ストーム&長井満也(ドラディション)

▼稲村愛輝 猛進7番勝負最終戦

マイバッハ谷口vs稲村愛輝

▼8人タッグマッチ

拳王&大原はじめ&熊野準&岡田欣也vsHi69&YO-HEY&諸橋晴也&宮脇純太

※選手のケガなどにより、変更される場合があります。

 

▼GHCヘビー級選手権試合60分1本勝負

〈王者〉清宮海斗vs〈挑戦者〉丸藤正道

※第32代王者、3度目の防衛戦。

メインは22歳の若き王者・清宮海斗が丸藤正道の挑戦を受けるGHCヘビー級タイトルマッチ。清宮にとって、今回が3度目の防衛戦だ。昨年のシングルリーグ戦「グローバルリーグ戦」を制した清宮は、昨年12・16横浜文体で杉浦貴のV7を阻止しGHCヘビー級王座史上最年少&最短でのベルト奪取に成功、新時代の扉を開いてみせた。今年に入っても1・6後楽園で拳王、2・1後楽園でマサ北宮と先輩レスラーを連破、NOAHの新エースになりつつある。そして今回迎えるのが、方舟の象徴とも言える丸藤だ。清宮の奪取までは最年少記録保持者だった丸藤は、清宮のV2戦後にリングへ上がり挑戦表明、王者が快諾し、タイトル戦が決定した。清宮と丸藤の一戦はGHCヘビー級王座戦であると同時に“NOAHの顔”を賭けた闘いにもなるだろう。強さの象徴・杉浦を破ってベルトを巻いた清宮が、こんどは変幻自在の閃きの天才を迎え撃つ。ここで丸藤も撃破となれば、新時代は間違いなく清宮にもたらされることとなるのだが、丸藤が4度目の戴冠となれば、新体制の進路は旗揚げからのすべてを知るベテランに託される。この試合の行方によって、新体制NOAHの進む道は大きく変わってくるのである。それだけに重要な大一番。何度かあった新体制を“真”体制にするために、時代はどちらに味方するのか、マット界注目のGHC王座戦である。

 

▼GHCタッグ選手権試合

〈王者〉中嶋勝彦&潮﨑豪vsエディ・エドワーズ(インパクトレスリング)&マサ北宮

※第49代王者、初防衛戦。

GHCタッグ王座戦は、2・24後楽園で“50ファンキーパワーズ”モハメドヨネ&クワイエット・ストーム組を破り新王者となった中嶋勝彦&潮﨑豪のAXIZ(アクシズ)がエディ・エドワーズ&マサ北宮組を相手に初防衛戦。前回は防衛することなく9日天下で終わってしまったが、今回はチーム名もつけてタッグ新時代を構築するつもりでいる。そのためにも、エディ&北宮組からの防衛は必須となる。どちらもシングルでの実績こそ大きいものの、チームとしてはまだまだこれからだけに、タッグ力の向上がカギを握ることになりそうだ。相手のエディはインパクトレスリング(元TNA)と長期契約を締結した上で久々にNOAHへ来日。もともとはアメリカでデビュー後、練習生としてイチからやり直した経緯があるだけに、“セカンドホーム”NOAHへの愛着はどの外国人レスラーよりも大きい。しかも現タッグ王者の中嶋からはGHCヘビー級王座を外国人として初奪取。となれば、中嶋とエディの再会も大きな見どころとなるだろう。エディはこのリングを日本での主戦場と考えているだけに、なんとしてもベルトはほしい。清宮とのGHCヘビー級王座戦に敗れた北宮としても起死回生の大勝負。激しい闘いが期待できそうだ。

 

▼GHCジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負

〈王者〉原田大輔vs〈挑戦者〉田中稔

※第38代王者、2度目の防衛戦

ジュニア戦線はシングル、タッグとも時代闘争とも言える注目カードとなった。GHCジュニア・ヘビー級王座戦は原田大輔vs田中稔。17年12・22後楽園以来のベルトを賭けた再戦だ。キャリア実績とも十分の田中は、今年がデビュー25周年。記念興行の開催も6・18新木場に決定している。となれば、王者として記念大会を迎えたいのはレスラーとして当然の考えだろう。昨年のGHCジュニアタッグ2度戴冠を含み、これまで数々のメジャータイトルを獲得してきているが、GHCジュニアのシングルはいまだ手にしていない忘れ物。現在、腰を落ち着けて闘っているリングだけに、ベルトは必要アイテムだ。しかしながら、ジュニアのさらなる活性化を狙う原田も負けるわけにはいかない。大阪プロレスからNOAHに移籍し今年5月で6年、GHC初戴冠から5年。以来、NOAHジュニアの中心人物として最前線で闘ってきた。新体制においても主役の座を渡す気はサラサラない。むしろ、ヘビー級を超えるような改革をジュニアにもたらさなければならないのだ。そのためにも打倒・田中は絶対条件。果たして、一騎打ちの結果は…。

 

▼GHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合60分1本勝負

〈王者〉小川良成&鈴木鼓太郎vs〈挑戦者〉タダスケ&HAYATA

※第36代王者、初防衛戦。

GHCジュニアタッグ王座戦も時代を賭けた闘いだが、こちらは王者と挑戦者の立場が異なっている。王者が小川良成&鈴木鼓太郎組で、挑戦者がタダスケ&HAYATA組。小川&鼓太郎組は2・24後楽園で15年ぶりに挑戦、大原はじめ&熊野準から一発で王座奪取に成功した。小川は1年ぶり、鼓太郎は約7年ぶりのジュニアタッグ王座戴冠となったのである。このベテラン組復活に牙を剥いたのが、行動を共にしていたHAYATAだった。HAYATAはラーテルズに戻り、原田、タダスケと再結託。3・10横浜文体でタダスケ&HAYATA組による挑戦が決定した。ということは、この試合は世代間闘争であると同時に、裏切りから発生した遺恨対決にもなる。小川&鼓太郎組は方舟の新路線とは反対方向に向かうことも示唆している。脱・三沢ではなく、それは三沢さんのプロレスをリングで体現しつづけるということか。さまざまな思惑を含んだタッグ王座戦。その行方は…?

 

▼シングルマッチ

杉浦貴vsKAZMA SAKAMOTO(フリー)

杉浦貴とフーリガンズの抗争は、4・24後楽園で一応の決着をみた。杉浦の「奴隷化」とフーリガンズの「解散」を賭けた5対5イリミネーションマッチは、最後に杉浦自身がオリンピック予選スラムを決めてKAZMA SAKAMOTOをピンフォール。約束通り、フーリガンズは解散となった。が、ここで浮上したのが杉浦とKAZMAの一騎打ちだ。生き残りを賭けた試合で敗れたKAZMAが、再度生き残りを賭けてシングルマッチを要求したからだ。考えてみれば、杉浦はNOAH一筋で、どんな状況におかれても方舟マットを守り抜いてきた。一方のKAZMAは国内からアメリカWWE、さまざまなリングを渡り歩きNOAHのリングにたどり着いている。まったく異なる境遇の2人が一騎打ちで真っ向勝負をおこなったらどうなるか、興味は尽きない。この試合により、フーリガンズとはまた違うKAZMAの底力が発揮される可能性もあるだろう。いったいここからなにかが生まれるのか、それとも杉浦が完全なるとどめを刺すのか。2人の生きざまが、新しいマットに映し出される。

 

このように、3・10横浜文体は注目カードが目白押し。NOAH新体制がそれぞれの試合にどんな影響を及ぼすのかも見逃せない。メイン後、リング上の風景とは…。3月10日、歴史の証人となるためにも、横浜文化体育館へ!

(新井 宏)

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