【編集長インタビュー】「令和のミスター・プロレス最有力候補」DDT 竹下幸之介「アブラが乗っている今こそ」

KO-D王者としてDDTをリードする竹下幸之介。9・1「大阪オクトパス2019」(エディオンアリーナ大阪)大会では、青木真也の挑戦を受けて立つが、その視線は世界のプロレス界をとらえている。「令和のミスター・プロレス」を目指す男の熱き想いを追った。

――また、大きくなりましたか?

竹下 187センチで105キロぐらいですか。一度、絞り込んで90キロにしてから、大きくしています。手ごたえありますね。トレーニングはソコソコにして(笑)飯、コメもニクも食べまくっています。トレーニング後のサウナも…自分の生活パターンが確立しました。

――万全な状態で9・1大阪大会ですね。相手の青木選手が「しょっぱい試合をします」と、発言しています

竹下 お客さんを「裏切りたい」というのが、ここにきてボクのテーマになっているんです。「チャンピオンになった」「いい試合をした」「勝った」などでは、もう自分自身が満たされない。青木選手とは「自分が面白いと思っていることをしたい」んです。これまでは、お客様、ファンの皆様を第一に考えていましたが、今回は「自分第一」で臨んでみようかな、と。「しょっぱい試合」とは極端な言い方ですが「裏切ること」かも知れません。

――「新しい竹下幸之介」ですね

竹下 青木選手との戦いは3度目ですが、いつもそういう試合になっていた。1度目、2度目と重ねることで、互いに相手を読める部分も出てきている。新鮮味という点では、落ちてきているかも知れない。だからこそ「裏切り」というワードも出てきます。対戦相手を裏切るのか、ファンを裏切るのか、どうなるのか? 自分でも気づいていない自分の一面が「この試合で開花するんじゃないか」と予感がしています。青木選手という、本当の実力者だからこそ、引き出されるんでしょう。自分でも楽しみです。3度目だし、究極のバトルになると思います。どういう結果になろうとも、青木選手とは最後の闘いです。9・1大阪決戦の後は、しばらく青木選手とはやらないつもりです。

――青木選手とのラストバトルはこれまでの2戦(1勝1敗)とは、また違ったファイトになりそうですね

竹下 ボクはもうタイトルマッチは自分のやりたい選手とやりたいんですが、青木選手はその選手。1戦目が博多、2戦目が後楽園・東京。そして3戦目が大阪。日本各地のお客さんに見てほしい。積み重ねることで「名勝負数え唄」になるのか、それとも…今度で決まると思うんです。どう転ぼうが、今度でいったん、区切りをつけます。「また、見たい。また、やってくれ」という声が上がるようなバトルになるか、どうか。ボク自身もワクワクしています。「歴史に残る試合をしたい」と思わせる相手・青木選手を相手にそういう闘いをしたい。

――どんなファイトになるんでしょうね

竹下 寝技だと、ボクが青木選手に勝てる確率はゼロだと思うんですが、プロレスならボクは絶対に負けない。土台もキャリアもスタイルも何もかも違う。でも、どこかシンクロ、同調できる。ボクはプロレスをたっぷり見ているから、動けるんです。考える前に体が動いている。誰よりもプロレスを見ていますから。

――今でも、あらゆるプロレスをチェックしているんですね

竹下 世界中のあらゆる団体、試合、動画サイトに上がっているモノはすべて目にしています。現在の試合はもちろん、過去の名勝負、レジェンドレスラーのファイトも見逃しません。見ることで、その動きを取り入れています。

――練習しなくても、できてしまうんですか?

竹下 ハイ。目で吸収しています。自分の試合後に、動画で確認しますが「アレ、こんなことしていたのか」と、自分で驚くこともよくあります。「思考」から「感覚」に昇華するんです。「オンリーワン」になるために、できることをしています。

――清宮海斗、ジェイ・ホワイトら同世代のライバルたちとの闘いはもちろん、オカダ・カズチカ、宮原健斗らとも競いたいですね

竹下 もちろんです。棚橋(弘至)さんとも、もう一度、やりたいです。前回の闘い(2014年)はデビュー2年。超ヤングボーイでした。あの一戦があったればこその今の自分ですが、5年経ち、チャンピオンにもなれた今こそ、再戦したい。棚橋さんの試合もずっと見させていただいています。「今なら」と、よく考えます。

――オカダ選手とは?

竹下 やりたいです。「今の試合」は、それこそ今しかやれない。5年後、10年後…また違ってくる。とりあえず、自分の価値を上げていくことですね。「プロレス界がおもしろいことをやっている」と、世間に思ってもらうためにも、オカダさんとも、闘いたいですね。

――プロレス界を世間に発信ですね。竹下選手は、さまざまなスタイルのファイトにも取り組んでいます。

竹下 アントニオ猪木さんを目指しているんですが、実は「ミスター・プロレス」天龍(源一郎)さんじゃないのか、と最近思い出しています。

――確かに、天龍さんはデスマッチや女子との闘いなど、幅広いスタイルに臨んで「ミスター・プロレス」と呼ばれました。竹下選手は、女子とはもちろん、路上など、あらゆる場所で闘っています。天龍さんよりも、もっと幅広い

竹下 異種格闘技戦にもチャレンジしてみたい。普通の試合、タイトルマッチ…では満足できない自分がいます。色んなモノに取り組みたい。他団体の選手とのバトルもです。どんどん、プロレス界に刺激を入れたい。「令和のミスター・プロレス」を目指したいです。自分でも「アブラが乗っている今」なんです。

――今こそ、色んな選手と闘いたい?

竹下 しばらく闘っていない飯伏(幸太)選手、ケニー・オメガ選手ともやりたいですね。「今、闘ったらどうなるんだろう」と、思い描く選手がたくさんいます。関本(大介)選手や、岡林(裕二)選手たちとも、シングル戦は未経験。ジェイク・リー選手、野村直矢選手も気になります。お客さんにも「〇〇選手と竹下の一騎討ちが見たい」と、言っていただけたら嬉しいですね。

――世界にも飛び出したいですね

竹下 一度、延期されたオーストラリア遠征も年内には実現しそうです。DDTも海外進出に積極的です。年内、色々と実現しそうです。ボクが一番、楽しみにしています。海外各国にそれぞれのプロレスがありますよね。ボクは動画サイトなどで、世界中の小さな団体もチェックしています。

――そういえば、大きな花束※を投げていましたね。異種格闘技戦かな(笑)

※竹下幸之助はフラワーアーティスト東信氏の『FLOWER&MAN』のプロジェクトに協力する為に巨大花束を投げた。

竹下 ボクは卒論のテーマが「ジャーマン・スープレックス」でしたから。いい経験させてもらいました。卒業して、時間に余裕ができて充実しています。陸上競技の経験も力になっています。陸上競技は単純そうにみえても、色々と細かい動きをしているんです。さまざまな種目に取り組んだ経験が生きています。見て想像できたことは、実際にできます。イメージできたことはできます。

「レインメーカー」オカダ・カズチカに匹敵するポテンシャルを誇る竹下。オカダ同様、50メートルを5秒台で走り抜ける運動能力は本物。まだ24歳ながらキャリアは7年。若くしてプロレスを選び、マット界に身を投じたのもオカダを思い起こさせる。「イメージできたことは実際にできる」竹下幸之介。「令和のミスター・プロレス」の最有力候補の一人である。

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