【ジャングル叫女インタビュー②】ユニットと怪我と憧れの人~ヒロインになれなくてもヒーローになりたい~
スターダム現ゴッデス・オブ・スターダム王者のジャングル叫女(きょうな)へのロングインタビュー第2弾。レスラーになるまでに迫った第1弾から今回は「タッグベルトや怪我からの復帰」「TCS※の人間関係」「ブシロードグループ入りの感想とラジオ出演への興味」「ジャングルってる休日の過ごし方」「WWEで過ごすカイリ・セインや紫雷イオとの関係」「憧れのレスラー」等々についてジャングル叫女の今に迫る内容となっている。
※Tokyo Cyber Squad。ジャングル叫女の所属するユニット。メンバーは木村花・小波・ジャングル叫女・DEATH山さん。etc.
<現在持っているベルトと怪我について>
――ゴッデスのタッグチャンピオンになって小波選手とのタッグで戴冠されてますが、チームとしての2人はどうですか?
叫女「率直な感じまだ全然爆発できてないです」
――もっとポテンシャル高くやっていきたい?
叫女「うーん…ってなります。終わった後、勝っても負けても、いつも『まだまだできるよなぁ』と」
――SNS上でも2人意見のやり取りしあってますよね。叫女選手は熱くいこうよっていうタイプですよね
叫女「そう、性格が違うんですよ。小波はクールっていうか、めっちゃ思っていること熱いのにそれを恥ずかしがって出さないから、そういうタイプです」
――恥ずかしがりなんですかね?小波さんは
叫女「そうです。そうです」
――叫女さんはその殻をセネガルに行って自分としてはで破ってきたから、そういうのを小波さんにも味わわせてあげたいと
叫女「そうですね。あいつ、きっと仲間いなかったですよ、これまで(笑) プライベートでもプロレスでも。と思うんです」
――そういう空気を感じるんですね
叫女「人って信じたらさー、裏切られるやんっみたいな」
――恐怖心を抱えているっていうことですかね
叫女「わかんないですね」
――セネガルに連れていくしかない?
叫女「自分はいつも、それこそ大学時代にもそうなんですけど、友達に裏切られるようなこともあって、性格も鬱じゃないですけど、人に関わらない方がいいなって思った時期もあったんですけど、でもプロレスラーになって、同じような場面もあるじゃないですか。だけど、それも一つの人生っていうか、物語、ストーリーになるから。何も信じなかったら私は始まらないと思うし、信じるから裏切られるというストーリーが生まれるじゃないですか。そこは一緒にやってるんだからいいじゃんみたいに思うんですよ。でも中々…恥ずかしいんだと思います。思ってることはあるかもしれないんですけど…」
――まだ見えない壁があると感じているけどそれを突破したら、より良いタッグチームになるという感じ?
叫女「ユニットが変わる前はプライベートでも一緒にいたりもしたんですけど…ケンカばっかりなんですよ。口喧嘩しかしてないんですけど。でもこんなに言い合える人って私の中では初めてくらいで。ムカついた時にムカついたって言える相手って中々いないじゃないですか?」
――中々いないですね
叫女「で同期なんですよ」
――だから余計に言いやすいと
叫女「言いあえるし、別のユニットになってもまたこうして同じユニットになって。腐れ縁じゃないですけど、そういう感じ。『おまえなんかと一緒にいたくねーよ』って感じなんですけど、気づいたらいつも一緒に一緒にいるっているという」
――ちょっとツンデレなんですかね?デレがないんですか?
叫女「どうですか。デレ…いやわからないですね。周りが『めっちゃ仲良しじゃん』と言われるんですよ。でも私達にはそんなつもりは一切ないです(笑)」
――それを超えてタッグチャンピオンになれているんで、ある意味凄いですね。まだわからないけれど結果を残しているという。これからの小波さんとのやり取りを含めて、今度防衛戦(星輝&中野組と)が控えていますが、どう迎え討ちますか?
叫女「自分が怪我を隠しながらやってきて、怪我はずっとあって誤魔化しながらやってきたんですけど…隠してもどうにかなる位の怪我というか。どうしようもない位の怪我を今回してしまい。5★STAR中だったし…」
※ジャングル叫女は9.14大阪世界館(夜)大会にて、ジェイミー・ヘイターとの試合中に右肩を負傷。検査の結果、靭帯3本が切れて右肩鎖関節の脱臼と診断。以降の5★STAR GPは無念の欠場となった。
――辛かったでしょう?折角やってる途中で
叫女「いやーそうですね。気持ちよりも痛みの方が強くて、もう出れるとか出れないとかの問題じゃない位痛くて。本当に『殺してくれ』って思う位、痛かったですよ」
――そんなに?
叫女「痛みに多分、鈍感なんですけど。耐えられない。人生で一番痛かったですね。欠場したくないとかじゃなかったですね。あと『プロレスできなくなっちゃうのかな』とよぎりました。そう思う位の怪我でした…」
――怪我してる最中は身体を動かすこともできないじゃないですか
叫女「出来なかったですね。でも痛くても足のトレーニングとかだけはやったりしていて。5★STAR終わった後に、自分がベルトを持っていて現王者っていうのもわかっていたから。どうしてもそこには戻りたいなという思いで。まだ完治してないのにトレーニングを始めて。周りの筋肉をつけちゃえばどうにかなるかなっていう感じで。よく言うじゃないですか、そういう怪我した所は筋肉のヨロイで固めてみたいな。一応、ドクターから『復帰していいよ』という合図がでたんで。多分、この怪我で1ヶ月で戻る人なんて、誰もいないと思うんですけど」
――凄いですね。
叫女「でも気持ちと身体がやっぱり、一緒じゃないのと…」
――不安もやっぱりあったでしょう
叫女「小波はもっと頼って欲しいとタッグリーグで言ってて。『ジャングルまだ、そんなに絶好調じゃないっていうか戻ってないんだったら、私頑張るよ』っていう感じだったんですけど、でも私『戻る』って言っちゃった以上、自分がやんなきゃって思いが強くて。っていう感じでタッグリーグ後半は一回も小波にもチェンジできなかったり、しなかったりしてっていう感じの試合があって。今、小波が完全に背を向けてしまいました」
――タッグだから頼って欲しかったんでしょうね、なんでそんな時に私に頼らないのよって
叫女「そうですね。それでふてくされてる感じで迎える防衛戦です」
――(笑) お互いのタッグチームとしての心の連携で不安のあり?
叫女「うーん…まぁそうですね、どうなるのかなと思いますね。リングでしかわからないなと思います。その時の感情っていうか」
――一方、星輝さんと中野さんもツンデレっていう感じで、でも最後はガッツリっていうね
叫女「あそこは本当は凄い仲いいんですよ。きっと(笑) だけどプレイをしているんですよ
――そういうのを中野選手が楽しんでる?
叫女「そう。ツンデレプレイをしているんです、あそこ。だけど我々はガチなんですよ(笑) プレイが出来る位、余裕があるから、あっちは」
――向こうは蹴りが強い二人ですね。それを全面的にはねのけないといけないのは大変ですね
叫女「まぁあとやっぱ、怪我しているところを狙われるとシンドイと思いますし」
――今、現時点で直り具合は何パーセントぐらい?
叫女「正直、腕攻められた後のラリアットとかはうてないんですよ。痛い(笑) めっちゃ痛い。腕取れるんじゃないかって位めっちゃ痛くて。だからこそ、今スイングスリーパーとか、ラリアットを封じられちゃうからこその他の技で勝ったりとかもできてるし。そういう部分では自分はこの怪我の割には150%くらいの稼働力があると思うんですよ」
――怪我したことによって他の技に磨きがかかって総合力でいうとパワーアップしていると
叫女「しているし、この怪我がもっとよくなっていけばプラスにしかならないと思うので」
――200%のジャングル叫女になっていけますね
叫女「なりたいですね。まだでも正直やっぱシンドイですね。肩痛いです」
――完全に完治はいつ頃が目途にお医者さんからは言われているんですか?
叫女「どうなんですかね?切れた靭帯は戻らないし。骨もでっぱなしなんで、本当の完治はない…かな。あとは筋力がもっともっと…正直な話だとやっぱり筋力的には落ちているのでパワー的に出ない部分があって、出せない角度があったりするんで」
――レスラーは経験を積み重ねてくるとインサイドワーク(テクニック)でカバーしていったりする部分もあると思うので、そういう使えない分、違うところを伸ばしていくというのは、いいキッカケになるんじゃないですかね?
叫女「そう、そういう時が来たんだなって自分は思ってます。そういう怪我をカバーしながら、その試合を組み立てていくっていうか、まぁしていくっていう時期にきたんだなって思いますね」
※ジャングル叫女&小波組はこのインタビューの後、11.23に星輝ありさ&中野たむ組からの挑戦を退け王座を防衛。V2とした。
――シングル王者への渇望というか周りからの期待もあると思います。まだ怪我の具合もあるのですぐにではないかもしれないですが、ご自身としてはシングル王座への執着は?
叫女「私、(ベルトを)巻いている人に興味があるかないかっていう感じになるんですよ。確かにずっと白いベルトに今まで、5回チャレンジしてきてダメだったんですけど、巻いている人に興味があるとそのベルトが欲しくなるっていうか。そういう気持ちが凄い強くて。白いベルトに1回挑戦して星輝にダメだったんですけど。今、岩谷麻優が赤いベルトを持ってて。私やっぱりそこに興味っていうか、岩谷麻優と一回もシングルマッチをしたことがないんですよ。だから戦いたいですね」
――”スターダムのアイコン”と呼ばれている存在の岩谷麻優と試合をして、ついでに初戴冠?
叫女「勿論、赤いベルトに挑戦したいですね」
――最高峰ですからね。そうなると女子としては1番。ナンバーワンになれるってことなんで。ナンバーワンへの興味は非常に強いですか?
叫女「やっぱり陸上の時に自分が出来なかったことをプロレスってさせてもらっているかなと思うんですよ。みんなが主役になれると思うんですよ、プロレスって結構。リングに上がったらその人が主役だと私は思うから。そこでナンバーワンと言ったらベルトを巻くことだと思うし。スターダムでいったら赤いベルトになると思うし。どうしても昔からナンバーワンになりたいっていう思いはあったから、そこは果たしたい思いは滅茶苦茶強いですね。それ以外のことは凄い叶ってきているかなと思います、自分の中では」
――じゃあここの部分に関しては打倒 岩谷麻優。自分が本当にプロレスラーになろうと決めたあの試合を思い出しながら
叫女「私はそこが強いですね。イオさんと麻優さんのあの試合から自分のプロレス人生は始まっていると思うから。その人たちと後楽園ホールのメインでタイトルマッチをやるってなると思いが強くなりますね。イオさんとは出来なかったので。イオさんのベルトに私は1回も挑戦できてないんですよ。その時出来なかったっていうのもあるし。アメリカにいっちゃったからもう絶対叶わないし。麻優さんが持ってる間に挑戦できなくなる前に。
――何が起きるかわからないですからね
叫女「そう。だから絶対挑戦したいです」