【新日本】タイチ『G1』Aブロック首位・辻を撃破し魂の叫び「俺は新日本プロレスの未来のために言ってんだ」
新日本プロレスは8月1日、香川・サンメッセ香川にて“真夏の最強戦士決定戦”『G1 CLIMAX 35』第9戦を開催した。
『G1 CLIMAX 35』
日時:2025年8月1日 (金) 17:00開場18:30開始
会場:香川・サンメッセ香川
観衆:1,244人
セミファイナルのAブロック公式戦で、崖っぷちの“聖帝”タイチが、4勝1敗でAブロック単独首位を走っていた新世代の旗手・辻陽太を破る大金星を挙げた。試合後、タイチはマイクを持たず、バックステージで自身の存在意義を問う、魂の叫びを上げた。
4年前、若手時代の辻を退けたタイチ。しかし、今や辻はG1の優勝候補筆頭。立場が逆転した中での再戦は、ベテランの意地とプライドが爆発する壮絶な一戦となった。

試合は、辻が序盤からトペ・スイシーダを敢行するなど、新世代の旗手としての勢いを見せつける。しかし、タイチもアックスボンバーで応戦すると、試合は互いの得意技を奪い合う、心理戦の様相を呈した。

タイチが辻のカーブ・ストンプを見舞えば、辻もタイチのアックスボンバーを繰り出す。互いのすべてを知り尽くした、一進一退の攻防が続いた。

終盤、両者の意地が激しくぶつかり合う。辻のブレーンバスターボム、ジーンブラスター。タイチのバックドロップホールド、天翔十字鳳。

互いの必殺技を巡る攻防の末、最後はタイチが渾身のブラックメフィストを完璧に決め、Aブロックの絶対的本命をマットに沈めた。
<試合結果>
▼セミファイナル(第8試合) 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 35』Aブロック公式戦
タイチ 〇(3勝3敗=6点)
vs
辻 陽太 ×(4勝2敗=8点)
15分58秒 ブラックメフィスト→片エビ固め

この試合の本当のメインイベントは、バックステージで始まった。激闘を終えたタイチは、堰を切ったように、その胸の内を吐露した。

タイチ「アァ、どうせ俺が負けると思ったか、お前ら。順当に行けば辻だと思ったか? 去年準優勝してるしな。『NEW JAPAN CUP』優勝してるしな。忘れんなっつうんだよ、こういうヤツがいるってこともよ。(上村)優也も辻もフィンレーも俺の前に散ってんだよ。優勝候補と言われた3強倒してんだよ。
辻は、辻はあんだけの実績持ってて、俺のことを『今回のAブロック、一番盛り上げてくれてる』って、『盛り上げてるのタイチだ』って素直に認めてくれたよ。優也も俺の前に泣き崩れるほどくやしがって、他の選手たちだってそうだよ。こんなんでもな、俺のこと慕ってくれてる、リスペクトしてくれてるヤツもいんだよ。
なぁ、いいか、新日本プロレス、『G1』実行委員会かなんか知らないけどよ、よく聞け。飛ばすなよ。“さらに読む”を押せよ。飛ばすな、俺の見出しだけで。俺は妬み僻みとかで、俺が出たいだけで言ってんじゃねぇんだよ、『G1』出せ出せって。自分のためもあるよ。でもな、こうやって俺が出たことによって若い連中、刺激受けてんじゃねぇかよ。壁になれてんじゃねぇか、まだ。
それだけで言ってんじゃねぇんだぞ、俺は。新日本プロレスの未来のため、アイツらのため、アイツらが持ってないこのキャリアで、なぁ、アイツらがやったことない選手とやってきたんだよ、俺だって。そういう経験をアイツらに身体で教えてやりてぇんだ。そうすればもっともっと新日本プロレスのためになんだろう? 若い選手同士やるのも凄ぇ試合だよ。俺にはできない。
けど、ベテランにしかできねぇ試合の運びもあんだよ。アイツらはそれを学んでやってんだよ。だから、だから俺を出せつってんだよ、新日本のためにも、アイツらのためにも。俺がいつまでも壁になってやる。これで0勝、1勝だったら、さすがに来年は自分から辞退しようと思ったよ。だけど、まだ3勝だけどな、十分じゃねぇのか。アイツらに勝ってんだから。来年も言わしてもらうぞ、今からでも。出せよ。
アイツらはたぶん、また俺とやりたがってるはずだから。残りの3人、お前らも見たろう、今日の結果。覚悟して上がってこい。お前ら若手同士の試合と違うんだ、俺は。年季が入ってんだ。お前らが試合したことがないレジェンドたちとやってきてんだよ、俺は。
教えてやるよ。かかってこい。なぁ、新日本プロレスの未来のために言ってんだ。観客動員どうよ? 減ってるだろう。俺はいいよ。あと数年で消え去るかもしんない。けど、アイツらはまだ10年、20年メシ食わなきゃいけねぇんだろう? 美味いメシ食わせたいだろう? いい車乗って、いい家買って、いい女抱いて、そういう暮らしさせてやりてぇからよ。だからまだまだ俺は必要だろう?
これでコケて勝てねぇ、内容が全然追いついてねぇ、若手とやり合っても全然力の差が歴然だ、そう見えてんだったらしゃあねぇよ。だけど、そう見えてんのか? 誰一人そう思ってねぇはずだろう、ここまで来て。これでわかったろう、俺の必要性。そしてこの後の決勝、優勝もその上で全部狙ってっから。敗者復活ドリーム、ビビって暮らせ、お前らこの後も。ビビって待てよ。さあ全員かかってこい、コノヤロー!」

一方、首位から陥落した辻は、セコンドの肩を借りながら、短い言葉に万感の想いを込めた。
「タイチ、ありがとな」
その一言は、偉大な壁への最大限のリスペクトであった。
この勝利で3勝3敗と星を五分に戻したタイチ。その戦いは、もはや個人の栄光のためだけではない。新日本プロレスの未来を憂い、その身を挺して若き獅子たちの前に立ちはだかる、“必要悪”としての戦いであった。聖帝の逆襲が、Aブロックの行方をさらに混沌とさせている。
<写真提供:新日本プロレス>
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