【くいしんぼう仮面インタビュー➀】自身の20周年を振り返り、人生が変わったと語るくいしんぼう仮面誕生、そして継続できた理由を告白!

4.29(月祝)東京・新宿FACEにて「くいしんぼう仮面デビュー20周年記念試合」(18:00開始)を行う、くいしんぼう仮面選手。

そんな中、3.23(土)「覆面レスラー世界一決定トーナメント(笑)」にて「左足関節外果骨折」という怪我をおう事態に。

大会が迫る中、プロレスTODAY編集部に来社、自身の20周年や大会についてのインタビューでは「くいしんぼう仮面に欠場という概念はないんです」と語ったが、果たして当日はどんな試合になるのか?

そんな、くいしんぼう仮面選手のインタビューをご覧ください。

――車イスで来られましたが怪我はいかがですか

くいしんぼう「なかなか大変です(笑)今までやってきてここまでの大きい怪我は初めてですね。試合の時に何かやってしまったなと思いましたが、まさか骨折しているとは思いませんでした」

――20周年記念大会があるのに大変ですよね

くいしんぼう「そうですね。自分の20周年記念試合なのに骨折って、なんかこれもくいしんぼう仮面らしいなって思います(笑)」

――改めまして20周年おめでとうございます、振り返ってみていかがですか

くいしんぼう「ありがとうございます。パっと思い浮かべてみると、あっという間の20年だったなと思いますね。くいしんぼう仮面になることによって人生が180度変わりましたし、自分が生まれ変わりました。そして、ここまでやってきて自分を褒めたいなと思います」

――何が一番変わったのですか

くいしんぼう「最初は素顔でやっていたんですけど、5年後にくいしんぼう仮面になってから全てが変わりました。生活もそうですし、これだけ(プロレス)でご飯を食べれるようになりました。プロレスを始めて、これで飯をくってやろうと思っていましたが、今では家族を支えることができています。そして、くいしんぼう仮面というレスラーがプロレス界にも認知され、プロレス雑誌などにも出れるようになった。いわゆるメジャーと言われているレスラーにもどんなレスラーに映っているかは分かりませんが、認知されましたし、各所に名前が届いていったのではないかと思います」

――人生が変わったのは凄いですね

くいしんぼう「そうですね。大阪のテレビで露出されたりして、ちょっとした人気者にもなりました。ただ昔はプロレスラーはこうであれみたいな自分なりの考えを持っていたんですが、それではなかなかうまくいかなかったんですが、くいしんぼう仮面になったことで自分そのものを出すことができました。くいしんぼう仮面の存在は自分そのものなんです。自分は子どもの頃から人を笑わせたい、面白いことをしたい人だったので自分が出せて本当に良かったと思ってますね」

――ちなみにこれは「くいだおれ」さんの公認なのですか

くいしんぼう「公認ではありません黙認です(笑)昔に大阪でこんな大会あるんですってチラシを配っていた時に、渡した人の横の人からこの方は「くいだおれ」の社長さんなんですよって言われて、社長さんに営業してしまったことがあるんです(笑)」

――それで黙認と(笑)

くいしんぼう「はい(笑)」

―――このくいしんぼう仮面というレスラーはどうやって誕生したんですか

くいしんぼう「大阪プロレスが用意してくれました。なんかくいだおれ人形のキャラクターをしたレスラーを作りたいと言って、松井レフェリーや薬師寺さんが指導してくれて、ディック東郷さんがプロデュースしてくれましたね。そしてなによりデルフィンさんに出会えたことですね。デルフィンさんだったからこそ、くいしんぼう仮面の今があると思ってます」

――なるほど、大阪プロレスは精鋭揃いでしたね

くしんぼう「元みちのく(プロレス)勢って、全然レベルが高くて、試合数もハンパじゃないですし、環境が違い過ぎるって思いましたね。星川さん、薬師寺さん、東郷さんなどやっぱり凄いんですよね。僕もくいしんぼう仮面になるって決まって1ヶ月前ぐらいに、IWAジャパンに籍があって試合してて、その途中ぐらいに東京行っている時に、横浜のJD(スター女子プロレス)の道場で合同練習をするって収集がかかりまして、もちろんみちのく勢がいて、僕とフリーで参戦すると言われているバッファローさんと岸和田さんとそしてなぜだかポリスメンもいて。そこで何をすんだろな、まあ技をアレするんかなって思っていたら、そしたら最初は地味なマット運動から始まって、ルチャのそういう凄いことするマット運動、リングの試合形式みたいな感じで、これ今にして思えばトライアウトやんみたない」

――そうなんですね、縦横無尽に動かされながら動きをチェックされていたのですね

くいしんぼう「そうですね、たぶんとんだいっぱい食わせ物だったらマズかったという感じで試してきたなって、仕掛けられたなって(笑)じゃないと2時間半ぐらい永遠としないですよね。普通の技をポンポンって見せるぐらいだったらアレですけど、ホントに基礎的なことを受け身なんかも全部やって。でもそれ見てもやっぱりレベルが違うんですよね。あんなん後にも先にも思ったんですけど、ディック東郷さんはやっぱ凄いですよ」

――東郷さんはレスリングマスターとして未だに活躍されていますもんね

くいしんぼう「ホントに凄いですね。試合をしてみて、あそこまで凄いレスラーはいないんじゃないかって。だからとにかくやっぱりみちのく勢はレベルが凄かった、育った環境が違いすぎるって」

――でもそんな中でも20年くいしんぼう仮面というレスラーを守り続けてきたのは凄いですね

くいしんぼう「それのきかっけとなったのはさっきも言いましたが、一番大きいのは初代えべっさんがたまたま合流したっていうのが、彼がいなければ埋もれてましたね(笑)」

――今や大阪を代表する名物対決ですよね

くいしんぼう「もう彼とはけっこう長いんで、僕が18歳の頃に屋台村でやってた時に彼と出会って。実は彼と3回再会してるんですよ。くっついちゃ離れ、くっついちゃ離れみたいな。屋台村でちょっとやって離れて、そしてIWAジャパンプロレスで一緒になってまた離れて、それでまた大阪プロレスでまた一緒になったみたいな感じです」

――やはり試合をして息が合うって感じですか

くいしんぼう「素顔の時はそうでもなかったんですけど、マスクを被るとスイングしましたねぇ、あそこまでスイングするとは思わなかったですけどね(笑)でも、やっぱり年齢も近いというもあったと思いますね。プロレス始めた歴も同じぐらいやし、そういうのが良かったのかもしれないですね」

――じゃあアイディアもお互いにどんどん出し合ったのですか

くいしんぼう「そうですね~こんなんやろう、あんなんやろうとかではなくて、何ですかねやっぱり側が変わった(マスクを被った)だけでフィーリングがガッチリ合った感じですね」

――そうきたらこうやるぞみたいな

くいしんぼう「なんかこうあれですね、リング上での会話をする、なんかそういう作られたものじゃなくて、作られたものだったらそこまでいかないと思うんですよたぶん」

――確かにリング上での会話っていうのが凄いピンときますね

くいしんぼう「そうです、作られたものじゃないからこそ、あそこまでいきますね(笑)」

――もう名人の域ですね二人の試合は

くいしんぼう「なんでか、やっぱりこう彼と出会ってからなんか、えべっさんが出てきてからくいしんぼう仮面のポジションを獲得できたんじゃないかと。ホントに当時は20年前ですけど、ああいったプロレスってなかったと思うんで。だいたいこんな着ぐるみみたいなの着てプロレスやるってなかった時代ですから(笑)」

――でもそんなプロレスをやるにしても裏側では凄いレスラーさん達が支えてきていたんですね。でも当時の大阪プロレスはだいぶ厳しかったと聞きましたが

くいしんぼう「それはもう、僕は練習生から入っていたら夜逃げする自信があります(笑)門は広いけど入ったら大変みたいな。数えきれないぐらい練習生が辞めていきましたよ(笑)」

――やはりその分、基礎がしっかりしているので、大阪プロレス出身のレスラーの皆さんは第一線で活躍されていますよね

くいしんぼう「そうですね、やっぱりみんな専業でやっていたんで、プロレスに集中できましたね。試合数もハンパじゃなく毎日試合をしていました。もうプロレス上達せなアカンやろっていう環境にいたんで」

――1日に数試合もやっていましたよね

くいしんぼう「そうです、そうです。それでしょっぱい選手だったらおかしいやろ、廃業したほうがいいよぐらいな(笑)」

――試合数のこなし方が違いましたよね

くいしんぼう「違いましたし、ちゃんと教える人間もいるし、やっぱり環境って大事ですよね。さすがに僕も大阪に来てからですよね色んなものが見え始めたのは。それまではお客さんを見る(雰囲気を感じる)余裕なんてなくて、対戦相手しか見えなかったですよ(笑)」

――なるほど、でもくいしんぼう仮面になって人生が変わったとの事でしたが20年できた理由などは何かありますか

くしんぼう「理由ですか…う~んなんかね…何回も僕、色んな葛藤をずっとしてましたね。やっぱりプロレスラーってなんですかね、誰もが1番になりたいというか、誰もがいいかっこしたい、チヤホヤされたい、みたいなそういう願望って絶対にあると思うんですよ。でもこのキャラクターってどう考えても無理じゃないですか(笑)」

――確かにちょっとそういうのとは方向性が違いますよね

くいしんぼう「絶対に1番になれないじゃないですか。それに面白いことをやっているので色んな人にもなめられるし、でも僕の中でのレスラー像っていうのは誰からもなめられたくないっていうのんが、やっぱりずっと残っているんですよね、だからそれとの戦いです。なんていうか自分の…若かったのかな、こんなんじゃないって、今の自分は本当の姿じゃないみたいと正当化するみたいに、色んな葛藤との戦いだったなと。それも最近ですよねちゃんと消化できたのが。やっぱ20年の中で負けたくないとか色んな感情があって…このままもうお笑いのキャラクターというかそういうのでいいのかな、もっとみんなに認めて欲しいとか、色んな感情はやっぱ20年は長いんであってその戦いはやってましたね。でもオッサンになったからか分からないですけど、やっぱりプロレスって役割があるんですよね。新人の試合もあれば、それこそドン荒川さんなり、悪役商会とかのファミリー軍団みたいな試合をする人もいれば、メインどころの闘魂三銃士、四天王のようなトップの試合もあって、やっぱりみんながみんな闘魂三銃士や四天王みたいなレスラーにはなれないですよね。でも与えられた役割があると思うんで、一生懸命に自分はこれだと極めようと、それが大事なんだなって最近になってきづきました、ちょっと気付くのが遅かったかもしれないですけど(笑)」

――いやだけど仮面の下には人間の心の葛藤というのがあったのですね

くいしんぼう「そうです、人間の抑えきれない欲望みたいなものがあったんでしょうね」

――そういった部分を制御してきたらこそ今もプロレス界に確固たる立場になられてるんだなと思います

くしんぼう「素顔でやっていた時は全然人気もなかったりや色々とありましたけど、20年振り返ってくいしんぼう仮面で良かったなと。なれて良かったなと、ラッキーだったなとしか思ってないし、もちろん生まれ変わってもプロレスラーになるのもそうですけど、生まれ変わってもくいしんぼう仮面でやろうかなと。たまに言いますけどね、生まれ変わったらゼウスみたいなビルドアップされた身体で三冠チャンピオンになるって(笑)でもこれでいんじゃないんですかね」

――でも色んな人がくいしんぼう仮面さんの試合を見て元気をもらったりとか影響を与えていると思うんですよね

くいしんぼう「それも気づいたのが最近で、けっこうね~遅いんですよ僕、自分の欲望で前しか見えてないんで(笑)だから最近なんです。これも最近、長年はやっていないんですがYouTubeチャンネルをやってまして、最近でいうと、1月にワンマッチ興行を菊タローと丸山敦と3WAYマッチをレフェリーが松井さんというのをやったんですけど、凄かった時代って15年前も前の話ですけど、それを配信するともう1日ぐらいでで再生回数が1万とかになるし、コメントも凄い入るんですよ。だからプロレス界にとってはなんのあれかもしれないですけど、凄いことをやってきたんだなって僕の中では思っています」

 

くしんぼう仮面インタビュー②
‟欠場という概念はない”と語る4.29デビュー20周年記念大会の見所について
https://proresu-today.com/archives/78065

「くいしんぼう仮面デビュー20周年記念試合」
日時:4月29日(月/祝)開場17:30 開始18:00
会場:新宿FACE

◆メインイベント くいしんぼう仮面デビュー20周年記念試合 60分1本勝負
くいしんぼう仮面&スペル・デルフィン&ペロ vs 丸山敦(全日本プロレス)&ミラクルマン&菅沼修
※「左足関節外果骨折」で欠場中のくいしんぼう仮面がどのような形で試合に参加するのか?

◆第4試合 3WAYタッグマッチ 30分1本勝負
ツバサ&ビリーケン・キッド vs SUGI&政宗 vs タコヤキーダー&アルティメット・スパイダーJr.

◆第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
マグニチュード岸和田&MIKAMI vs TORU&大谷譲二

◆第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負
レイパロマ vs 竹田光珠

◆第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
阿部史典 vs 田馬場貴裕

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