【マリーゴールド】岩谷麻優が14年ぶりの一騎打ちで翔月なつみを撃破! 2冠防衛の王者がタッグを呼びかけ「たまに組んでみるのもおもしろいんじゃない」

女子プロレス団体「マリーゴールド」は3月28日、東京・新宿FACEにて『Marigold Spring Victory Series 2026』を開催した。

メインイベントではスーパーフライ級およびGHC女子の2冠王者である岩谷麻優が、挑戦者の翔月なつみを激闘の末に下し、両王座の防衛に成功した。

かつてスターダムのリングでタッグを組むこともあった両者。実に14年ぶりとなるシングルマッチは、特殊なルール下で行われた。

スーパーフライ級王座は15分1本勝負、GHC女子王座は60分1本勝負であるため、15分を経過した時点で岩谷麻優のスーパーフライ級王座防衛が確定し、以降はGHC女子王座のみが懸けられるという変則的な形式である。

試合は、序盤から岩谷麻優が執拗な足攻めで翔月なつみの機動力を削ぎにかかれば、翔月なつみも意地の蒼魔刀やエグい角度の逆エビ固めで王者を悶絶させる。

15分のタイムリミットが経過し、スーパーフライ級王座の防衛が確定した後も、二人の闘志は一向に衰えなかった。

丸め込みの応酬から岩谷麻優がトラースキック、バズソーキックと猛攻を仕掛け、最後は必殺のムーンサルト・プレスを2連発で投下。

16分15秒、完璧な3カウントを奪い、GHC女子王座の防衛も果たした。

激闘を終えたリング上、マイクを握った岩谷麻優の口からは、挑戦表明を受けた当初の率直な戸惑いと、拳を交えたからこそ湧き上がった深い感慨が語られた。

岩谷「GHCとスーパーフライ、2冠防衛に成功しました! 最初に翔月なつみがこの2冠戦やりたいって言ってきた時、なんでコイツが?って、なんで?って。たしかにスーパーフライの初代王者だった、それは間違いないんだけどさ、欠場続きで、アーティスト…じゃなくて、3Dトリオスをさ、ちょっと巻いたぐらいで、何言ってんだコイツって。そんな資格もねぇだろうって思ってた。試合も中盤ぐらいまで思ってた。けどさ、終わってみたらすごい楽しかったよ。楽しかったし、14年ぶりのシングル? お互い、年取ったね。まあすごいじゃん、14年ぶりのシングルって、それこそ運命感じてちょっとドキドキしちゃうよね。これからさ、また運命の糸で結ばれちゃったんだからさ。自分の人生に巡り合ったんだから、こっからまたたくさん試合してさ、たまに組んでみるのもおもしろいんじゃない。まだまだ1期生で、3期生でしょ。また試合しましょう。一個言い忘れた。おまえ、ムーンサルトなんかやってるの? ヒザ、ヒザにきた。使い続ければフィニッシュになると思いますよ」

この言葉を受け、翔月なつみもまた、マリーゴールド旗揚げメンバーとしての強いプライドと、絶対的な存在に対する宣戦布告を返した。

翔月「あぁ…麻優さん、14年ぶりですね。年とりました。年とりましたよ。私はこのマリーゴールド旗揚げからいて。岩谷麻優が途中からやってきて。マリーゴールドとしては自分が一期生なので! いまのところいいとこ取られてばっかりだけど、旗揚げにいたメンバー、全員その気持ちですよ。岩谷麻優にあこがれてるだけじゃなくて、ドンドン越していきたいと、そうみんな思ってるハズです。だからこそ、これからも高い壁であり続けてほしいし。自分もまた、あなたを超えるという目標ができたので。私の持ってる3Dトリオスのベルトもいつでも取りにきてくださいね。その時は私の今日、しつこくしつこくブッこわされたヒザ、ムーンサルトのヒザで岩谷麻優のみぞおちをエグり倒してやりますので。また次会う時、楽しみにしています。ありがとうございました」

敗れはしたものの、堂々たる引き際を見せた翔月なつみ。岩谷麻優は「なんか、久しぶりにマイクで負けたなって感じがします」と苦笑いを浮かべつつ、「でもね、試合で勝ったのは岩谷麻優なので。今日、私が締めます! シャイン、フォーエバー! マリーゴールド!!」と大会を締めくくった。

リング上では美しい再会の物語が紡がれたが、バックステージに戻った王者の口からは、対戦相手への鋭い分析と、常人には理解しがたい独自のプロレス観が爆発した。

岩谷「試合は何分ぐらいやったんですか?16分15秒、スーパーフライが15分一本勝負のベルトで、GHC女子が60分一本勝負のベルトだから、15分を超えたからその時点でスーパーフライは防衛したし、きちんとスリーカウントを取ってったからGHC女子も防衛したと。なんかね、もうルールがどっちなんだ?ルールどうなるんだろう?って感じだったんですけど、このスーパーフライの15分以内にやってやろうっていう気持ちでいったんですけど、なかなかしぶとくて。途中から時間のことなんか気にせず、精一杯で。マジで本当に挑戦資格ねえだろって思ってたんですよ。スーパーフライはね、(翔月が)初代だったんでまだわかるけど、なんでこっちもかけなきゃいけないんだみたいな。その気持ち、すごくあったけど今日試合をしてみて、やっぱ翔月なつみ、強いんだなって、すごく思ったけど、すごく地味なんだよね。だから、あんまりこう今まで目立ってなかったみたいだけど、今日の試合をしてみて思ったのは本来持っているであろう明るさとかをすごく出していけばすごく人間らしさが出て一気に魅力的になるんじゃないかなって思いました。え、何これ?試合後の感想じゃないみたいな感じ?まあでもそんな感じですね(笑)。試合はやってて楽しかったです。普段使ってる蒼魔刀っていうんですか?あれズドンってくるやつは相変わらず強烈だったし、ムーンサルト?やってるところ見たことなかったから、今日初めて出したんだと思うんですけど、初めて出したからこそ、正確さがなさすぎて効いた。でも、それを彼女に普段から練習しないで、試合でバンバン出していってほしいなって思いまし。え、大丈夫これ?そうですね。正確に当たって、お腹とお腹がポーンって感じ、それでもダメージすごいですけど、今日はこの膝の鋭利な部分で、どっから辺が溝落ちの真ん中にポンってきたのと、それは息できなくなります。何の話ですか?ありがとうございました」

不正確だからこそ急所に刺さるという、天才ならではの恐るべきアドバイス。

そして、相手の魅力不足を真っ向から指摘する愛あるダメ出し。

14年の時を経て再び交差した二人の物語は、王者の圧倒的な実力と底知れぬ感性をまざまざと見せつける結末となった。

<写真提供:マリーゴールド>

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加