【編集長コラム】「W-1 カズ・ハヤシ社長の獅子奮迅」

WRESTLE-1が無期限で活動を休止することになった。

武藤敬司を中心に全日本プロレスを離脱したメンバーで、2013年に旗揚げされたW-1。「W」には「Wrestling」「Worldwide」「Win」がかけられ、武藤がK―1と協力して2002年、03年に開催していた「ファンタジーファイトWRESTLE―1」にも由来していた。

新時代のプロレスを目指し、対戦カードの当日発表など、新たな試みにも取り組んでいたが、観客動員では苦戦が続いていた。

2015年にはプロレス総合学院を設立し、レスラーを育成。W-1はもちろん、多団体にも選手を送り出すなど、成果をあげたが、こちらも廃止されることになった。

とはいえ、団体“解散”につきものの金銭問題は一切ない。泥沼化は避けられそうだ。武藤会長は「オーナーさんに補填していただきながら、続けてきたが、これ以上は迷惑をおかけできない」と苦渋の表情だった。

2017年に武藤から「後任」に指名されたカズ・ハヤシ社長も「幸いなことに金銭面ではトラブルはないが、W-1のために頑張ってくれた選手やスタッフの今後を考えると申し訳ない」と、謝罪の言葉を繰り返す。

「社長=船長」として「W-1丸」から最後に下船する覚悟で、選手やスタッフの受け入れ先を探して、動き回る日々だ。

各団体から声をかけられている選手、フリーとして活動する決意を固めた選手・・・少しずつだが、前向きの話も進んでいるようだ。

まずは、3・15大田区総合体育館、4・1後楽園ホールの両大会で有終の美を飾ることだが、カズ社長は3・15大田区総合体育館大会で大一番を控えている。流失したW-1王座の奪回に向け、ノア・中嶋勝彦とのタイトルマッチに自ら挑む。

悪いことに左足大腿二頭筋断裂のケガを負ってしまった。「何とかする」と、忙しい時間を割いて治療にも取り組んでいるが、その顔には悲壮感が漂う。

W-1のファイナルマッチとなる4・1後楽園ホール大会には、ベルト問題を持ち込みたくはないのだ。何としても3・15大田区大会でけじめをつける。若きW―1戦士たちに、重荷を背負わせるわけにはいかない。

「どんな手でもいい。中嶋選手からW-1の象徴を取り返したい」と、力を込める。レスラー人生で培ってきた、すべてを駆使して、ベルトと共に「W-1」のプライドを社長自ら取り戻す。これから新たなレスラー人生に踏み出すW-1戦士たちのためにも、負けられない。

昨今のW-1は若き戦士の活躍が目立っていた。それだけに、何とも残念な活動休止だが、カズ社長は「いつかは、みんなが集まる場を設けたい」と「再会のイベント」開催をあきらめていない。

ベルト奪還、選手やスタッフの次の道探し、コンデション調整・・・W-1の残り時間を全力で走り抜けるカズ・ハヤシ社長の熱き心を応援したい。

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