【飯伏幸太スペシャルインタビュー】≪完全版≫②DDTデビューからオスカープロ、そして内藤、ケニー、オカダ、中邑、棚橋についてその胸中を激白!!
◆ライバルであり、元パートナーのケニー・オメガ率いるBULLET CLUBについて!
山口:ちなみに、ケニー(・オメガ)は飯伏さんのことを意識した発言をしてますよね。巷のうわさではBULLET CLUBで復活するんじゃないかって話も聞きましたけど、BULLET CLUBに対する印象はどうですか?
飯伏:僕、ヒールやったことないんですよ。12年やっているけど、ヒールレスラーとしてやったことは一度もないんです。そういう意味では、BULLET CLUBは、プロレスで表現する場所としてはありだと思います。興味はあります。
山口:ケニーのヒールチェンジはどう見ていますか?
飯伏:これはいいことだと思います。あいつも多分、本当にちゃんとヒールとしてやったことはなかったと思うので、このあと数年後、ヒール経験がプラスになりますよ。
山口:確実に引き出しの一つになりますからね。もしかしたら飯伏幸太の引き出しに、ヒールという可能性が眠っているのかもしれませんね。
飯伏:一度経験したい、とは思います。
◆オカダ・カズチカ、棚橋弘至、中邑真輔について!
山口:オカダ(・カズチカ)選手に対しての飯伏さんの認識はどんな感じでしょうか?
飯伏:会社からプッシュされていく人というのは、結構たくさんいます。それに乗れる人、乗れない人がいるんですが、オカダさんは頭もいいし、感覚もベストだったんでしょう、うまく乗れたのがすごいと思います。こういう人はなかなかいないんです。
山口:オカダ選手はまわりに認められた、という感じでしょうか?
飯伏:そうだと思います。その能力がすごいです。
山口:調和力のような?
飯伏:外だけではなく、身内側にもうまいですね。彼はいろいろ凄いですよ。話をしていてもわかります。
山口:飯伏さんとオカダさんは、控室で話をすることはあったんですか?
飯伏:いろいろ話しましたね。
山口:年齢もちょっとだけ離れてますよね。
飯伏:彼のほうが下ですけど、プロレスの話はしないですね。世間話とか。オカダ選手は誰にでも仲良くしてくれる人なので。普通にどうでもいい話をしますね。
山口:プロレスについて熱く語る相手って、新日にいましたか? 棚橋(弘至)さんとかはどうでしょう?
飯伏:棚橋さんとは、あまり話していないです。プロレスについても、あまり話していないです。
山口:肉体づくり、コンディション作りのアドバイスはありました?
飯伏:聞いたら答えてくれる、って感じです。話しかけるとすごく返してくれるんですが、僕もそんなにしゃべる方ではないから、あまり話していないですね。
山口:中邑(真輔)さんはどうだったんですか?
飯伏:ひとりでずーっと話しかけてくれる(笑)
山口:中邑さんも頭脳派で、試合の作り方など、独自の感性を持っていますよね。それに飯伏さんも刺激を受けましたか?
飯伏:刺激を受けました。中邑さんや棚橋さんから、いろいろ盗んだ部分が大きかったです。
山口:刺激になった、ずっと頭に残っている言葉などはありましたか?
飯伏:棚橋さんは言葉よりも、試合以外の部分も含めて凄いなと思いました。イベントだったり芸能活動を含めてですね。
山口:休まないですよね。
柴田:一時期「神」って言ってたよね……
飯伏:そこは今でも変わらないですね。神です。
山口:中邑さんはどうですか?
飯伏:中邑さんは……本当に感覚だけで生きているんだと(笑) 棚橋さんと中邑さんは本当に真逆のタイプですね。
山口:哲学者というか、プロレス哲学を持っているような感じですね。
飯伏:そうですね。だけど感覚なので、わからないんです。何を言っているかわからないことが多くて(笑) でも、「なんか、なんか分かるな、それ」ってことを言ってくれるんです。
山口:「滾ってる」とか、そんな感じで。
飯伏:(笑)中邑さんは本当に感覚です。
柴田:僕らから見ると、飯伏さんは中邑さんに近い気がします。
飯伏:ああ、中邑さんのほうなんですね……。そうかもしれないです。
山口:なんとなくですけど、リング上は棚橋さんのタイプだけど、性格や狂気性は格闘寄りというか、中邑さん寄りじゃないかと思います。
飯伏:そうですね。見て影響を受けたプロレスがきっと近いんじゃないかと思います。だからプロレスが噛み合うんだと思います。
柴田:ベストバウト取りましたね(2013.8.4 G1クライマックス公式戦)。
山口:あのときも、死ぬんじゃないかなってえぐい攻撃が……
柴田:お互いひどいことしてたよね。よく生きていたよね……
飯伏:あれが初対決で、初ベストバウトでしたね。
山口:あの試合を振り返ってどうですか?
飯伏:あのときは、全然緊張していなくて、お互いにだと思うんですけど。
山口:やる前からスイッチが入っていて、これくらい行きますよ、という信頼関係があらかじめあったからできたんでしょうね。
飯伏:試合はしていなかったけど、すでにその関係が出来上がってましたね。
山口:レッドゾーンを超えた試合を見せる、という気構えですか?
飯伏:お互いレッドゾーンは最低レベル、といった感じです。その思いはお互いに感じていましたね。
山口:そこまでしようとするような原動力は何でしょう?
飯伏:凄いものを残したいという部分と、その時しか見れない、最高のものを見せたいという部分です。自分は鹿児島出身なんですけど、地方でもたまにすごい試合があって、これは見れてよかったなってことがあったので、東京の人が見れないすごいものを常に出したいので、地方でも手を抜きたくないです。地方でも全力マックス。