【ジャイアント馬場23回忌追善興行】メインで勝利した武藤「本当に心地いい時間だった。馬場さん、ありがとう!」2.4後楽園ホール<全試合結果>

ジャイアント馬場23回忌追善興行が2月4日、東京・後楽園ホールにて開催。この2月4日は、1982年にジャイアント馬場vsスタン・ハンセンの初シングルが行われた特別な日である。

1999年1月31日に61歳で亡くなった馬場さんの追善興行にはゆかりのある選手、OBなどが集まった。

大会の開催が発表された際に、主催の株式会社H.J.T.Productionmの緒方代表より、ジャイアント馬場の冠がつく興行はこれが最後となる旨が明かされており、来場や放送でご覧になる皆様に故人を深く偲んでいただけるような試合、追悼セレモニーを提供したいという想いが込められた大会となった。

オープンニングでは天龍源一郎氏が「本日はジャイアント馬場さんの23回忌追善興行にご来場、誠にありがとうございます。またテレビをご覧の皆様、ご視聴ありがとうございます。本日は選手たるもの必ず馬場さんが作った、明るく、楽しく、激しいプロレスを馬場さんに届けてくれることでしょう。馬場さん見ていてください。皆さんも天国の馬場さんに届くように精一杯、ご声援よろしくお願いします」と挨拶。

メインイベントで行われた6人タッグマッチでは、武藤敬司&諏訪魔&小島聡と天山広吉&カズ・ハヤシ& 河野真幸が対決。

普段はタッグを組む天山と小島が対戦するなどの注目の試合は、小島のラリアット、諏訪魔のバックドロップからの武藤のシャイニング・ウィザードで河野を沈めて武藤&諏訪魔&小島が勝利した。

試合後に武藤は「今日はオレにとって味方の選手も敵の選手も、みんないま闘うリングぜんぜん違う場所なんだけど、同じ釜の飯を食った仲間達で、本当に今、いい空間。心地いい時間だったよこれも一重に馬場さんのおかげだと思っています。馬場さん、ありがとう!」と語った。

最後は馬場さんの遺影を持った、大会プロデューサーの和田京平名誉レフェリーとメインに出場した選手が記念撮影をして大会を締めた。

ジャイアント馬場23回忌追善興行
日時:2021年2月4日(木)開始18時00分 
会場:東京・後楽園ホール

メインイベント6人タッグマッチ60分1本勝負
〇武藤敬司   
(全日本プロレス)諏訪魔  
(新日本プロレス)小島聡 
VS
天山広吉(新日本プロレス)  
カズ・ハヤシ(GLEAT)
×河野真幸
(13分51秒 シャイニング・ウィザード→片エビ固め)

セミファイナル ReOStaff株式会社PRESENTS タッグマッチ30分1本勝負
(新日本プロレス)〇永田裕志    
(全日本プロレス)青柳優馬 
VS 
鈴木みのる(パンクラスMISSION)
×佐藤光留(パンクラスMISSION)
(12分23秒 バックドロップ・ホールド)

▼バックステージコメント

鈴木「永田のクソ野郎。なんでことあるごとに俺の前に出てきやがる。わかった!板の間が古くなると釘が飛び出てくるだろう?何べん打っても飛び出てくるだろう?あれ邪魔でしょうがねぇよな。抜いて捨ててしまうか?なんなら板ごと張り替えて新しい板に張り替えようか。おい!お前は不要な不燃物なんだよ。消えろ、この野郎。さぁ、そんなことより今日はジャイアント馬場、23回忌。縁もゆかりもないけどな。この長い33年か、このキャリアで一度も会ったことないけどな。顔も見たことない。だからなんの縁も感じない。俺が10年以上前に全日本プロレスに初めて上がった時、試合後のバスの中に和田京平が飛び込んできて「てめえのやってるのはプロレスじゃねぇ。てめえなんかプロレスラーじゃねぇ!馬場さんが生きてたらお前なんか全日本プロレスに上がれね。今すぐ帰れ!お前なんかプロレスラーじゃねぇ!」と言った。その和田京平に呼ばれて今日来たんだ。和田京平が言ってたよ。馬場さんが生きてたらお前なんか呼ばれね。俺が呼んでやったんだよ」。何言ってるんだよ。俺を呼んだらジャイアント馬場も必ずこう言うはずだ「あいつ、面白いな」って。それだけの自信と力と体を持って今も最前線で生きてるんだよ」

――その全日本プロレスでの活躍でプロレス大賞のMVPも受賞されていましたが。

「忘れたよ、そんなの。昔のことだろう。いいよ別に、昔のことは昔のことで。そんな昔のことは忘れたよ。いつのことだっけ?」

――2006年です。

「さっき調べたんだろう。そんな大昔のことはどうでもいいんだよ。俺にとって大事なのは今だ、今。そう今、たった今。なぜ俺が今日メインイベントじゃない。鈴木みのるが出るプロレスの大会。俺以外のヤツがメイン、こんな腹ただしいしいことはない。俺がデビューしてこのかた、1988年にデビューしてから全部の試合、勝ちたくて勝ちたくて全部勝とうと思ってやってきた。今日もそうだし明日からもそうだ。だからMVPだとかチャンピオンだとか、誰のなにとかどうでもいいんだよ。今日の試合を勝つ。どんな手を使っても。それだけだ。まぁ負けたヤツのセリフじゃないけどな(笑)」

永田「全日本プロレスに上がったことはあるけれど、ジャイアント馬場さんとはご存命中にご挨拶したこともありませんしね。馬場元子さんとは会場にいらしているときはご挨拶させてもらいましたけどね。全日本プロレスに参戦した時とかね。まあ、今日の試合というのは全日本プロレス生え抜きの青柳選手とかいますけどね、ちょっとジャイアント馬場さんがどういう試合を望むのかはわからない。あの試合をジャイアント馬場さんがどう思うかはわからないけれど、自分の試合ができた。永田と鈴木みのるの対戦はジャイアント馬場さんがお好みかどうかはわからないけれど、とりあえずマット界に響くカードなんじゃないかな。そんなには当たりませんでしたけど。逆に青柳くんは鈴木みのるに対してガンガンいっていたけれど、数年前にライオンズゲートやアジアタッグで戦った時の『ちょっと物足りないな。まだ若いな』というのが今日は横で見ながら、掛け声とか相手に向かっていくとかやっぱり成長している証なんだなって思いましたね」

青柳「ありがとうございます!」

永田「わずか3年、2年前だけどね。俺みたいなジャイアント馬場さんとは接点のない人間が組まれたかと思えば、本来、現役でやっている選手で、ジャイアント馬場さんの教えを受けたちょっと前まで社長をやっていた人間がここに来ていないというのはどうなのかなって。これだけは疑問でした。やっぱり何年か空いてもリングで遭遇した時にはお互いの元気さを確認できていた。それを楽しみにしていた部分もあったので。今日、かつての盟友に会えなかったのはすごく残念でした。本来上がらなくちゃいけないはずなんですけどね。いろいろな事情はあるんだろうけどね。それが俺にとって今日、非常に残念でした。まだまだ俺は元気だぞって伝えたかった。以上です。今日はありがとう」

青柳「ありがとうございました!」

永田「強くなったよ!」

青柳「また機会があればよろしくお願いします。」

※永田が控室へ戻る。

青柳「本当に先ほど永田さんがおっしゃったように、4年前になりますね。ライオンズゲートとアジアタッグで永田さんと対戦したご縁もあって。馬場さんの今回の23回忌の追善興行でタッグを、初タッグを組ませていただくことになって。馬場さんからいただいた縁なのかなって、僕が言っていいのかはわかりませんけど、そんな感じがしましたね、プロレスのご縁というか。こういう場で永田さんとタッグを組ませていただいたことはすごくうれしかったので、次はぜひ対角線でやりたいなと。成長した姿を反対側で次は見てもらいたいなと」

――初対戦となった鈴木選手については?

青柳「意識したというか絶対おいしい獲物じゃないですか。向こうからしたら僕なんか眼中にないかもしれないけど。すごい緊張しましたよ。フォアアームの一発一発も重いのなんの、怖かったですよ。意識が飛ぶんじゃないかと何回も。ぜひ機会があったら対角線に立ってまた打ち合いたいですね」

第4試合 ステーキハウス寿楽PRESENTS シングルマッチ30分1本勝負
(新日本プロレス)〇BUSHI 
VS 
×青柳亮生(全日本プロレス)
(10分14秒 エムエックス→エビ固め)

▼バックステージコメント

青柳「くっそ!何かしたかった。このでっかいチャンスをもらい、何にもできなかった。もう一回、チャンスがいただけるなら。もう一回、もう一回だけチャンスをください。」

BUSHI「正直なめてたね、彼のことを。デビューそこそこの新人だと思ってなめてかかったら痛い目にあったよ。でもさ、こうして他団体の選手と絡めるんだったら、ましてや全日本のジュニアと絡めるんだったらね。正直もっとやりたいヤツが他にいたから。青柳亮生とのシングル、決まった時はちょっとガッカリしたけどさ。ふたを開けてみたら面白いね。伸びしろしかないね、彼には。ただ今は若いっていう伸びしろしかないから。数年後はわかんないよ。ただ俺がやりたかった全日本のジュニアとの試合、機会があれば俺の願いが叶うなら、また違ったかたちでリングで会えたらいいなと思いますよ。エッセリオ、マ・ジ・で。」

第3試合ジャイアント馬場23回忌追善特別試合
ジャイアント馬場 
VS 
スタン・ハンセン

「全日本プロレス中継」の実況を担当していた徳光和夫アナウンサーが、スクリーンに映し出された、ジャイアント馬場vsスタン・ハンセン戦を生実況を行った。

その後、ジャイアント馬場23回忌追善セレモニーがおこなわれ、スクリーンに佐々木健介、丸藤正道、太陽ケア、川田利明、ドリー・ファンクJr.のコメントが流された。

そして、追悼の10カウントゴングが鳴らされ、セレモニーは終了。

▼バックステージコメント

渕「22年になるんだね。勘違いしててさ、さっき馬場さんとハンセンの試合、『もう30年経つんだなあ』って話ししてたら、『30年じゃないですよ、足掛け40年ですよ』って言われてさあ『そんなに経ったのか』って感じで、俺達から見たら40年ってあっという間に感じてね」

和田「あっという間だね」

渕「馬場さんが亡くなって22年っていうのは」

和田「そんな早く、って感じで」

渕「だから驚いてますよ。若い人から見たら40年ってすごい年月だと思うんだろうけど、もうね、70近くになってくると40年ってついこないだって感じ。姿形は変わってるかも知れないけど、気持ちの上では、まだなんか馬場さんが側にいるような気がする」

和田「今この年になって、馬場さんによく言われたのが、『お前も年取りゃ分かる』って。今は『なるほどなぁ』って考えるようになった。それから22年以上経ってんだね。でも今日は同窓会みたいなもんで、みんななんか懐かしい人ばっかりで、なんか控室にいるのがちょっと入りづらいもんね、みんな先輩ばっかりで(笑)」

渕「(笑)」

和田「ホントこんな機会でもないと会えないもんね」

渕「馬場さんって名前のもとに皆さんが集まってくれてるのが嬉しいですね」

和田「うん、ホントだね。今日来てる人が馬場さんを知ってる人が何人くらいいるんだろうって感じで」

渕「そういうのあるけどね、確かに。でも、『実際に会ってみたかった』っていうのはレスラーの間でもよく聞きますね」

和田「貴重だよね。今日のこの出場するレスラーで馬場さんを知らない人がいるわけで、それで馬場さんのイベント出られたら『えっ!』て思うんだろうけど、今日流したテープを見れば『あー、昔のプロレスってすごいな』って考えるんじゃないかなあ。馬場vsハンセンなんて凄いもんね。今やって欲しいくらいだよ」

渕「俺らの試合、あの試合の前の2試合目でよかったですよ(笑)」

和田「ホントだよねえ(笑)」

渕「あの試合の後にやるのはキツいと思うよ、ハッキリ言って。あの画面に流れてるあの声援で、あの迫力で、あの後の試合はかなりやりづらいと思うよ。画面で、LIVEじゃなくても改めてあの2人の偉大さが見えるね」

和田「ホントだねえ。みんな声だして応援したいだろうね、マスク取ってね。そういうときが早く来てほしいなって思いますよ。拍手だけでなくてね。もうちょいの辛抱だね」

第2試合 大隅興業PRESENTS
ジャイアント馬場23回忌追善特別試合8人タッグマッチ30分1本勝負
〇渕正信(全日本プロレス)    
大仁田厚   
グレート小鹿(大日本プロレス)
越中詩郎   
VS
2代目タイガーマスク
大森隆男(全日本プロレス)
×菊地毅

(8分55秒 首固め)

▼バックステージコメント

大森「自分なんてまだまだ若手かと思うぐらいの大先輩ばっかり。でも、今日こうやっていろんな選手が集まって試合ができるということは、それも含めての馬場さんのご縁だと思ってます。最初プロレス界に入ったときに全日本プロレス、プロレス界に入って、馬場さんの弟子として試合やったことが本当に自分の財産だと思ってます。こうやって今日大会に出られたことは僕にとって名誉です。菊池さん、生涯爆発ですよね。

※大仁田がやって来て言葉を投げかける。

大仁田「大森!大森!ホントの弟子は俺だ。」

大森「邪道とか言って飛び出して!」

大仁田「お前ら!」

大森「なんだっ!」

大仁田「馬場さんの1から10まで世話したのは俺だよバカヤロー!」

大森「やっぱり今日汚いことやったな!」

大仁田「汚いことやってねーよお前!」

大森「邪道っぷりを発揮しやがって!」

大仁田「なにが邪道だ、バカヤロー。オイ、菊地!」

菊地「なんですか、先輩!」

大仁田「焼き肉屋やってんのか?」

菊池「関係ないでしょ!」

大仁田「ああ?」

菊地「焼肉屋やってますよ!」

大仁田「そうか、よかった!」

菊地「それで終わりか!?先輩!」

大仁田「おう。大森、1から10まで馬場さんを世話したのは俺だよ。お前らにガタガタ言われる筋合いないよ!」

※大仁田が立ち去る

大森「1から10まで馬場さんの世話したのか、そんなわけね!それは間違ってる!1から10まで世話してもらったんじゃないのか?ねぇ、菊地さん」

菊地「いや、俺が入ったときは大仁田さんもういないんですよ。」

第1試合 ザ・リーヴPRESENTS 6人タッグマッチ30分1本勝負
〇新崎人生 (みちのくプロレス)     
長井満也 (ドラディション) VS 
本間朋晃  (新日本プロレス)
VS 
西村修  
アンディー・ウー
×アレハンドロ
(6分25秒 念仏パワーボム→エビ固め)

▼バックステージコメント

――ジャイアント馬場さんの追善興行での試合でしたがいかがでしたか。

新崎「やはり、馬場さんのゆかりというか、全日本プロレスの馬場さんに、自分が言っていいのか分からないですけど、愛弟子の方たちが今日控室にもたくさんいらっしゃっていまして、馬場さんが亡くなって22年ですか。22年経った今も、つい最近、馬場さんと試合をしたこととか、一緒にツアーを回ってていたりということがつい最近のように感じて、こういう空間があると余計にその感じが蘇りました。懐かしい感じがしました」

――オープニングで天龍さんが「馬場さんが見ててください」と仰っていました。馬場さんを感じることはありましたか?

新崎「もちろんそれは、今日は馬場さんのために合掌も捧げましたし、試合前から、あれから数十年経ってますけど、リングに上ってますよっていうのを知ってもらいたかったですね」

レフェリー
和田京平、レッドシューズ海野、西永秀一、神林大介

リングアナウンサー
木原文人、宮田充、阿部誠

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