【丸藤 正道インタビュー②】方舟の次世代を育てる責任。ベテランとして、新たなステージへ!

 

柴田:今はタイトル戦線を俯瞰で見ているでしょうが、当然また戻ってきますよね。中嶋選手も、潮﨑選手の先には丸藤選手を見ていると聞きますが。

 

丸藤:もちろん、ノアにいる限りはそれを目指します。だけど、今は谷口もいるので、タッグも狙っていきたいと思います。

 

山口:谷口さんはこれからのキーワードですね。

 

柴田:谷口選手が一人前になったらシングルの方にも戻ってくるんですね。

 

丸藤:いっそ両方目指してもいいかもしれません。もうすぐ20年なので、ふたつベルトが欲しいですね。残された時間もあとわずかかもしれないし……。

 

山口:いやいや、まだまだですよ! みんなを一線級に引き上げていってほしいです! 丸藤さんとやりたがってる人も多いですし、動ける人の中でのトップは丸藤さんだと思いますよ。

 

丸藤:体は正直なので、昔できたことができなかったりします。だけど、今それが必要かというとそうでもない。今は、必要最低限のもので魅せられるようにしています。

 

柴田:違うステージに上がったというか、また一段と面白くなってきたんじゃないですか?

 

丸藤:技の使いどころやタイミングが、ここ数年でしっかりとつかめてきましたね。

 

山口:丸藤さんが思い描く、ノアの新体制でやっていこうと思う役割はどんな感じですか?

 

丸藤:たまに言ってるんですけど、僕の時は三沢さんや小橋さんみたいなヘビー級を見に来ている人と、俺やKENTAのジュニアヘビー級を見に来ている人がいて、それぞれがお客さんを呼べた。目的が増えると、集まる人数も足し算や掛け算で増えていくんです。今は、会場に来る目的がだいたい一緒で、ノアを見に来てる人が多い。とはいえ、だんだんジュニアの選手も育ってきたし、サイズは大きくないかもしれないけど、ヘビーはヘビーでだんだん形になってきたので、お互いが人を呼び合う状況に持っていけたらいいですね。そんなにヘビーに興味はないけどジュニアを見に行こうとか、その逆とか、見に行ったら両方が面白かった、となるのが一番だと思うので。

 

山口:原田大輔選手が新たなチームを作ったり、ノアも新たなストーリーが出てきました。特に元・大阪プロレスの選手が輝いていますね。

 

丸藤:ノアは試合で魅せる昔ながらのプロレスをやってきたので、選手のキャラクターが濃くないじゃないですか。そこに、ノアにないものを持っている新しい個性が入ってきて、世界が明るくなりました。すごく期待してますね。

 

山口:どんなふうに化けてくるか楽しみですね。

 

丸藤:YO-HEY選手やHAYATA選手は、動きもいいし見た目もいいし。あと、タダスケも。

 

山口:振り返れば、小峠選手や原田選手も大阪プロレス出身でしたね。

 

 

丸藤:ノア旗揚げ時代の選手は、もう僕と小川(良成)選手と杉浦選手くらいしかいない。あとはみんな外部から入ってきた人。

 

山口:純粋培養としては、熊野(準)選手と清宮選手が力をつけてきていますね。

 

丸藤:生え抜きの意地はどんどん見せてほしいし、それが当たり前です。

 

山口:清宮選手はどうですか? どんどん変わってると思いますけど。

 

 

丸藤:一年ちょっとのキャリアとしては素晴らしいと思います。やがて壁にぶち当たるとかスランプとかがあるだろうから、そこを脱出して、一気に駆け上がってほしい。

 

山口:マサ北宮選手は、マサ斎藤さんのような動きを始めてから変わりましたね。

 

丸藤:技云々というより、震えているのが一番盛り上がる(笑)

 

山口:だんたん杉浦軍の戦力が増えていますけど、丸藤さん側はどうお考えですか?

 

丸藤:今はそういう図式になっていますが、杉浦側はそれぞれが何を思っているかわからない。拳王は北宮と組んでいたのが裏切るし、それを杉浦にやるかもしれないし。いいんじゃないですかね、いろんな流れが生まれてくるというのは。いつか必ず世代闘争に持ち込むことになるとは思います。僕は試合で先輩たちを超えられなかったので。

 

柴田:そういうことはないと思うけどな……。

 

丸藤:結果超えられなかったですから。

 

山口:バリバリの時代にベストバウトも取られてるじゃないですか。

 

柴田:丸藤・KENTA戦なんてすごかったですよ。見ていて死んじゃうんじゃないかと思った。

 

 

丸藤:上の世代に負けたくないからそうなったんです。直接対決という意味では三沢さんにも小橋さんにも勝てなかったし、秋山さんに勝ったといっても、丸め込んだだけだし……。

 

柴田:20代のチャンピオンが多くなって、おじさんには寂しいので、丸藤さんには頑張ってもらいたいですね。丸藤さんをおじさんと呼んでは申し訳ないけど(笑)

 

丸藤:対角線上だけど、杉浦なんて俺より九つ上であれだけのことをやっている。レスラーってしっかり鍛えればもうちょっとできるんですよ。

 

柴田:昔は、レスラーは35歳から45歳が一番いいと言われてましたね。

 

山口:体の故障は大丈夫ですか?

 

丸藤:もう故障だらけですよ(笑)

 

山口:ごまかしながらですか?

 

丸藤:付き合い方というか、体の使い方がわかったんです。ここがダメでもここを動かせばこうなる、とか。人間は不思議なもので、本当ならダメなものでも体が勝手に補ってくれる。腰の骨も、くっついちゃってますからね。昔、「分離すべり症」ってやつをやったんですよ。腰の骨が1/3ずれちゃって。何年後に調べたら周りに腰の骨ができちゃって、滑らなくなった。僕が滑るのはギャグだけです(笑)

 

 

山口:絶好調じゃないですか(笑) 体にはすごい補い方があるんですね。

 

丸藤:お医者さんに言われましたもの、もうこれ以上滑らないって。すべらない話じゃないですよ(笑)

 

山口:……このトーク、全部使いますからね(笑)

 

⇒次ページ(同世代・棚橋選手、3.12横浜決戦に向けて)

 

山口 義徳(プロレスTODAY総監督)
『プロレスTODAY』総監督。
その素顔は運営会社(株)リアルクロス代表取締役社長。
プロレスTODAYの企画・進行・管理を行い、会場ではカメラマンも兼務。
またプロレスとビジネスの融合を行い、会場でのクライアントとのタイアップも実施。

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