DDT、東京女子、ガンプロの夏の大田区でのビッグマッチで声出し応援、紙テープ投げ入れ、横断幕掲示を解禁!「お客さんの声援を聞くと今より強くなれる!」

 CyberFightに属する3団体(DDTプロレスリング、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレス)が6月27日、東京・渋谷区のAbemaTowersで合同記者会見を開き、今夏に各団体が東京・大田区総合体育館で開催するビッグマッチで「声出し応援」「紙テープの投げ入れ」「横断幕の掲示」を解禁することを発表した。

 これはファンからの要望を受け、会場側と協議した結果、GOサインが出たもの。対象となるのは、同会場で行なわれる東京女子(7月9日)、ガンプロ(同10日)、DDT(8月20日)の3大会。各大会は会場収容可能人数の50パーセント収容のソーシャルディスタンスを保った座席配置となっており、「不織布マスク」の着用が必須となる。大田区大会とは別に、DDTではソーシャルディスタンスの座席配置を保ったうえで、7月7日の東京・新宿FACE、8月14日の東京・後楽園ホールの両大会も「声出し応援」が可能だ。ただし、今後まん延防止等重点措置の要請等があった場合、声出しに関するルールが変更となる可能性がある。

 会見に出席した東京女子・甲田哲也代表は「3団体ありますので、いろいろ意見もありました。同じ時期に同じ会場で同じグループがやっていくなかで、たとえば7月9日のTJPWと7月10日のガンプロでルールが違うと、ファンの皆さまに混乱をきたすと思いまして、3団体歩調を合わせる決定をいたしました。“まだ早いんじゃないか”“逆に会場に行くのを遠慮したい”といった反対意見をお持ちのファンの方もいらっしゃると思います。50パーセント収容なら、声援ありというのは政府、東京都のガイドラインに則ったものですが、それでも主催者として、慎重論もございました。コロナ対策でよく言われるのがブレーキとアクセルを同時に踏みながら進んでいかなければならないと。片方で十分すぎるほど感染予防対策を意識しながら、片方で少しでも早く元の日常が戻るようにアクセルを踏み続けなければいけない。そういった矛盾をはらんでおりますので、難しい判断を要求されます」と状況を説明。

 さらに、甲田代表は「個人的には、TJPWで言いますと、2年前の7月にデビューした宮本もか。彼女は2年間、まだリング上からお客さまの声援を浴びたことが1度もありません。もちろん紙テープを投げてもらったこともございません。宮本はもちろん、この2年でデビューした遠藤有栖、鳥喰かや、長野じゅりあ、SKE48荒井優希。こういった選手たちに、早くリング上からお客さまの声援を浴びる、紙テープを浴びるという経験をさせてあげたい。そういった気持ちが強く、今回の決定を進めることにしました。この2年間で新しい観戦様式に皆さまも慣れてると思いますので、当日も違和感であるとか、何かトラブルがないかとか不安をもつ方もいらっしゃるとは思います。しかしプロレスを生観戦するというのは、そういった不安を吹き飛ばし、それ以上の楽しさがあると信じております。TJPWに関しましては、“声援がないからお客さんが戻らない”という言い訳はしたくないと思っておりましたが、これでますます言い訳ができなくなったと思っております。今まで声援がないんだったら、“会場行ってもつまらない”“会場に行きたくない”といった人もいるかもしれませんが、会場に戻るきっかけにしていただきたい。米国でWWEが無観客試合から有観客試合になったとき、ビンス・マクマホンが“オマエらどこに行ってたんだ”と言ったんですけど、当日は“どこに行ってたんだ”と言いたくなるくらい、たくさんの人に会場に来ていただけることを期待しております」と続けた。

 東京女子で、プロレスとアイドルを両立する「アップアップガールズ(プロレス)」のメンバーとして活動する渡辺未詩は「私自身、アイドルとプロレスラーをしていて、最初に歌のコーナーをさせていただいてるんですけど、大田区でももちろん歌のコーナーはありまして。自分自身アイドルが大好きなので、ライブでの声援だったり、プロレスラーとして、名前を呼んでもらえる、頑張れと言ってもらえるのはすごく力になって。コロナ禍でも拍手とか目線で気持ちは届いてたんですけど、やっぱり声がほしいなというのは、2年間ものすごく思っていました。この日は声を出せるということでうれしいですし、この試合もっと頑張ろうという気になれました。宮本もか以降、声援を浴びたことがないということで。声援を浴びること、紙テープや横断幕のうれしさだったり、プロレスラーにしかない感情をものすごくもらえると思うので。その4人にもその感情、感覚を味わってもらいたいなって。もちろんコロナ前にデビューした選手たちも、すごく待っていたことなので、きっかけにしてほしいなって思います」と話した。

 DDTの重鎮・HARASHIMAは「夏のビッグマッチで声出しはとてもうれしいです。声が出せないなかで、手拍子で応援というのがずっと続いてて、最初はすごい戸惑っていたんですけど、手拍子を聞いたり、お客さんの心の声を聞いて試合はできるようになったんですけど。僕はお客さんの声援を聞くと、今より7倍くらい強くなるので、とても楽しみにしてます」と語った。

 ガンプロ・大家健代表は「お客さんの声援は我々プロレスラーにとって、メチャクチャ元気になります、力になります! 夏の3つのビッグマッチ、皆さんの大声援を受けまして、その大会を大成功に導きたいと思います! 頑張れ、サイバーファイト! 頑張れ、サイバーエージェント!」と絶叫。

 声援があると、モチベーションや試合に臨む気持ちが変わるかについて、渡辺は「目線とか拍手とかじゃなく、直接“頑張れ”という声をもらえるのはすごく大事なことだなと思います。全然違ってくると思います」、HARASHIMAは「応援はすごく大事で、試合で意識が遠のいたときとか、心が折れそうになるとき、お客さんの声援があると頑張れるので。あるとなしでは全然違います」とコメントし、大家は「俺そんな強いレスラーじゃないんだけど。お客さんの“大家!”みたいな声は力が湧いてくるんだよ! お客さんの声援があったら、HARASHIMAさんは7倍って言ってたけど、俺は100倍、いや1000倍強くなれるんだよ! だから、お客さんの声援、とてもうれしくて力になります!」と叫んだ。

 現状、声出し応援はあくまでも、団体側が指定した興行のみとなるが、DDTグループの試みに注目してみたい。

〈写真提供:CyberFight〉

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