【志田光インタビュー・前編】4.26尻神教解散!尻神教からの卒業、丸藤正道への挑戦

<ヒップアタックからの卒業。進化を求めて、脱・尻>

――尻神教の志田さんを象徴する技が、ヒップアタックです。この技は当たり所によって、技をかける側が痛かったりしますよね。ヒップアタックで気を付けていることは何ですか?

志田:躊躇しないことですね。後ろ向きに飛ぶので、どこに当たろうが、相手ごとぶっ飛ばせばいいんです。勢いで持っていく感じです。

――慣れていない方がやると、エビみたいな姿勢になるんじゃないかと(笑)

志田:一回、大畠(美咲)さん・水波(綾)さんとタッグを組んだ時に、ノリでやってもらったんですけど、大畠さんのヒップアタックは綺麗でした。だけど水波さんのヒップアタックを写真で見ると、走ってる状態で浮いてる感じに(笑)慣れてないと難しいですね。

――ヒップアタックを使い始めたのはいつごろですか?

志田:「尻職人」が最初なんですよ。フリーになるにあたって、人の興味を引くワードが欲しいと思って、尻推しで行こうと決めました。そこからずっと、お尻の写真をTwitterに上げたり、お尻に文字を書いたりしていました。

(提供:LADYS RING ONLINE)

そのころはヒップアタックを使っていなかったんですけど、華名(ASUKA)さんに「そんなに尻を推すならヒップアタック使おうよ」と言われて、「確かに」と思って始めました。

――当て勘はどうでした?

志田:後ろ向きに飛ぶわけですから、とても難しかったです。華名選手もヒップアタックを使っていたんですけど、全然違うんですよ。華名選手の方が巧くて、相当練習しましたね。基本は顔をめがけて仕掛けていきます。

――志田さんのヒップアタック、飛距離や高さがありますよね。当て勘も、さすが教祖だなと思いました(笑) 志田さんが「尻神教」としてやっていくことで、フォーカスが当たりましたね。やってる方も楽しんでやってますか?

志田:楽しいです。楽しかったですね……。

――寂しいセリフですね。解散興行が終わった時点から、新たな志田光がスタートしていきます。これまでの尻神教興行を振り返って、尻神教はどんなものでしたか?

志田:……フリーになってから三ヶ月くらいで、最初の自主興行をして、そのタイトルが「おしり列車でGO!」でした。お尻は、フリー選手・志田光とともに成長してきたものだと思います。お尻というワードがあったからこそ、いろいろ取り上げていただいたり、注目していただいたところがありました。志田光は尻神教と一緒に成長したし、志田イコール尻神教というところまで来たと思うんですよ。それがなくなった後、私に何が残るんだろうと不安になったりします。そういう不安は、お客さんも同じ。「尻がなくなった志田は見る価値がない」みたいな人もいると思う(笑) 最後の興行で、それらの不安もすべて払拭して、けじめとして尻神教を終わらせたいです。最終的には、信者の皆様が「ありがとう、お尻」と泣いていただけたらいいですね。

――ヒップアタックは今後も使い続けますか?

志田:これで封印します。解散が決まってからは、あの技は使っていません。解散興行だけは解禁して、最後のヒップアタックを見せることになります。でも、あの技がないと違いますね。試合の最初に「お尻いくぞー!」というのが、一つのテンションの上げ方になっていたので。

――ヒップアタックは志田さんにとって、流れを変えるスイッチ、思い入れがある技でした。たからこそ、その技を封印したこれからは、幅を広げていかないといけません。

志田:尻に代わる技を考えているんですけど、今はまだ見つからないですね。

――志田さんも力は強いから、力をベースにした技とか……。

志田:そこも最近悩んでいるところです。男子選手と戦う時は、力が一切通用しないじゃないですか。だけど私の持ち技のほとんどは力技なので、それが通用しないときでもちゃんと試合ができるように幅を広げたいと思っていて、ファイトスタイル面でも進化すべき時かなと感じています。

――「志田光2.0」的な進化を見てみたいです。お尻という武器は封印するけど、それに代わる魅力が新たに生まれてくるように期待しています。志田光さんとしては、今の自分のバージョンをどう見ていますか?

志田:3.0……に「アップデートしてください」の通知が来ている状態です(笑) アップデートは、まだしてない。

――これから3.0に上がっているといいですね。

志田:なってないとダメですね。尻がなくなって、さらに1.0に戻ってしまわないように、そして次のバージョンに進めるように、この興行で進化していかないと。

 

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