【アイスリボン】禁断の扉を開けた藤本つかさ「復帰して3試合目、復帰して1週間、濃密な1週間でございます」

アイスリボンは4月28日(日)「アイスリボン1343 in SKIPシティ」を開催した。

「アイスリボン1343 in SKIPシティ」
日時:20204年4月28日(日)11時30分開場/12時00分開始
観衆:136人

<試合結果>

▼第5試合 タッグマッチ30分1本勝負
まなせゆうな&〇藤本つかさ(18分8秒 片エビ固め)トトロさつき×&真白優希
※ビーナスシュート

まなせとトトロのリボンタッグ王者チームが対角に分かれた一戦。まなせのパートナーには復帰3戦目の藤本が、トトロのパートナーにはトライアングルリボン王者の真白が入った。ベルトホルダー3人と、前日にスターダムのリングに上がり岩谷にベストフレンズとの対戦を要求するなど、早くも女子プロレス界の台風の目となった藤本。

試合はその藤本と真白の顔合わせでスタートした。ロックアップからグランドに移行。藤本の動きに、真白もしっかりと応戦していく。両者譲らずまなせ、トトロに交代。いきなり胸を突き合わせて吠えまくる2人。ロックアップからトトロがロープ際に追い込むも、すぐにまなせが切り返しブレイク。再度、ロックアップからまなせがヘッドロックを決める。

藤本がトトロを、真白がまなせをロープに振るが、トトロ、まなせがタックルで吹っ飛ばす。今度はまなせとトトロがエルボーの打ち合い。トトロが串刺しラリアットを決め、ボディプレスでカバーもカウント2。代わった真白がドロップキック連打もまなせが仁王立ち。真白が目突きを狙うが、これもまなせがしっかりディフェンス。真白を押し飛ばすまなせ。

真白がカウンターのドロップキックを決め、まなせを吹っ飛ばす。カバーもカウント2。まなせがカウンターのラリアットで反撃し藤本に交代。真白をコーナーに投げた藤本が顔面踏みつけから逆水平チョップを叩き込みエースクラッシャー。カバーもカウント2。真白が膝カックンからドロップキックでカバーもカウント2。代わったトトロが藤本をロープ際に引きずり物置攻撃を狙うも、これをまなせが阻止。

逆にトトロを寝かせると藤本をおんぶしてトトロの上に乗っかる。これに真白も加わり、3人でポーズ。藤本がトトロにはりつけドロップキック。カバーもカウント2。代わったまなせがトトロとタックルの打ち合い。まなせが打ち勝つも、トトロがブレーンバスターで反撃。すぐに起き上がったまなせがタックルでトトロを吹っ飛ばす。トトロもすぐに起き上がってまなせをタックルで吹っ飛ばす。

両者がダウン。片膝をついた状態でエルボーを打ち合う2人。さらにスタンディングでエルボーの打ち合い。ここではトトロの渾身のエルボーがまなせを倒していく。まなせが飛び込みラリアットをヒット。またも両者大の字に。代わった藤本と真白がエルボーの打ち合い。藤本がダブルチョップで真白をコーナーに追い込み串刺しドロップキック。

さらに串刺しの低空ドロップキックを狙うが助走のタイミングでトトロが藤本に突っ込み倒すと、今度は藤本をコーナーに詰めて串刺し攻撃を狙う。真白がトトロをおぶろうとする。乗っかったところで崩れる。もう一回トライする2人だが、まなせが我慢できずに真白とトトロまとめて串刺しボディアタック。続けて藤本が串刺し低空ドロップキックを決め真白にサッカーキック3連発からのPKでカバーもカウント2。真白が藤本相手にビーナスクラッチを狙う。

飛び込み前方回転で逃れた藤本が真白にビーナスクラッチを仕掛けるが、真白が藤本を反転させてのビーナスクラッチを決める。カウントは2。藤本とまなせで真白をロープに振るが、クローズラインをかわした真白は2人まとめて目突き。まなせには決まるも藤本がディフェンス。真白が丸め込みもカウントは2。真白がカウンターのドロップキックを決め、コーナーに上がるが追いついた藤本が肩車。

ジャパニーズ・オーシャン・サイクロンを狙うが、真白が上から藤本の両目を塞ぐ。逃れた真白に藤本が延髄ハイキックを決めコーナーに上がる。今度は真白が追いつき藤本を肩車。ジャパニーズ・オーシャン・サイクロンの体勢に入るが、そのまま前方に藤本を叩きつける。代わったトトロがボディプレスでカバーもカウント2。藤本がつっか式卍固め。

振り落としたトトロが再度、ボディプレスでカバーもカウント2。真白を呼び込みおんぶプレスでカバーもまなせがカット。トトロと真白でまなせをロープに振ろうとするもまなせがこらえてトトロに飛び込みラリアット。続けて藤本がミサイルキック。藤本がインフィニティを狙うがこらえたトトロがバックドロップでカバーもカウント2。トトロが肩口に藤本を抱え上げる。

藤本がウラカン・ラナでカバーもカウント2。藤本がカサドーラクラッチでカバーもカウント2。真白がまなせをドロップキックで場外に落とし、トトロと2人で藤本をロープに振る。藤本がニンジャキックで2人を吹っ飛ばす。藤本がトトロにインフィニティを決めるもカウントは2。続けて藤本がビーナスシュート。トトロからカウント3を奪った。

 

〈試合後のリング上〉

藤本「復帰して3試合目、復帰して1週間、濃密な1週間でございます。リーグ戦始まりました。どうして私がエントリーされるんだろうって、私自身も複雑な気持ちでした。どうして真白がエントリーされてないのか、それも悔しいよ。だけど、ちょっと変わったかな。このままだと、私シングルのベルト巻いちゃうよ。女子プロレス界のベルト、いろんなベルト、巻いちゃうよ。8月24日で私はいったんまた休業に入りますが、チャンピオンになっても返上はしません。休業のままベルトじゃらじゃらつけてこの会場に居座ってやろうと思う。」

トトロ「つっかさん、私、あなたに言いたいことがあったんですよ。昨日、禁断の扉を開けに行きましたよね。他のアイスリボンのメンバーはカッコいいとか、ついていきますとか言ってたけど、そんな状態じゃ、4ヶ月後、つっかさんがまたいなくなった時に、アイスリボン良くならないと思うんですよ。だから私はアイスリボン所属として、1歩、いや2歩も3歩も先を歩くあなたを、絶対にこの4ヶ月のうちに倒します。だから、今日が最後じゃなくて、またトトロさつきと試合してください。よろしくお願いします。」

藤本「ぜひ、お願いします。」

真白「私だってトーナメント出たかったですよ。なんで組まれてないのか、めちゃめちゃ悔しかったんですよ!だからトーナメント誰かが獲ったら、そのシングルベルト、私も獲りに行くんで。つっかさんベルト獲ってくださいね!」

藤本「こんなこと言うとプレッシャーになるかもしれないけど、あえて言うね。真白に期待してるから。」

※真白が親指を立ててうなずく。

※握手回りのあと、再びマイクを取った藤本が「この握手回りの、この感覚もすごく懐かしいです。アイスリボンに帰ってきたなっていう感じです。」と語り、「プロレスでハッピー!アイスリボーン!」で大会を締めた。

 

〈試合後の藤本つかさ&まなせゆうな〉

――アイスリボン本戦に復帰しました。

藤本「ただいまって思いますね。おうちに帰りましたってイメージです。ここだなって。」

――握手回りの復活など2年間で変わった部分も多いが?

藤本「握手回り、コロナですっかり忘れてたんですけど、やっぱりお客さんの顔を見れて、あ、泣いてたんだとか、めちゃ熱い言葉をかけてもらったりとかして、そういうのが直に感じるのでいいなって。」

――2年ぶりのトトロ、真白両選手はどうでしたか?

藤本「成長したとか、強くなったねとか上から言えない感じですね。真白のあの涙も本気だし。でも2年休んでた私が3試合して、3連勝して…。これでいいのかと自分自身も…。」

――それは後輩たちへの投げかけでもありますか?

藤本「どっちなんでしょうね。レスラーの藤本つかさとしては、こうあるべきだと思ってますけど。」

――その藤本選手とタッグを組んでみて、まなせ選手はどうでしたか?

まなせ「私、3年前から上がらせてもらって、あまり(藤本とは)試合ができてなくて、アイスリボンのリングでは(藤本と) 当たれてないんですよ。違うリングでちょっとだけ、思い切り蹴りをブチこまれたあの日が最後だったので。やっぱりアイスリボンのリングでの存在感っていうのを隣ですごい感じてしまって。でも、私は今、この歴史あるアイスリボンのベルトを巻いてるわけで。隣にいてスゲーなって思ってちゃダメだなって私も思ったんですよ。でも、単純にあの技が見れて嬉しいとかもやっぱあって。この期間限定、決められた時間の中で何ができるかって、私ももっと考えないといけないなって私も思ったし。でもトーナメントに出るべきだとも思ってるし、私は。その中で所属のみんなも、このアイスリボンを大事に思ってるのは所属だけではないので。そこを倒しにいかないといけないっていうのを改めて(思いました)。勝てて嬉しい、隣に立てて嬉しいけど、私もアイスリボンのチャンピオンとして、藤本つかさをこの期間中に倒さないといけないなって。 私もトーナメント、正直出たかったです。でも会見がある日にち知らなくて普通に練習しちゃった。そういうところももっと私も学び直していきます。私はまだまだこのリングでやりますよ。だから思い切りやってほしいですよ!」

藤本「はい!なんか、こういうまなせちゃんみたいな人がいることで、トト口がすごい触発されて活き活きしてたり、後輩もみんな対戦したいですって言ってきたりして。アイスリボンの柱みたいなのの1つになっている気がしますね。」

まなせ「嬉しい!大きく書いてね、これ!まなせゆうなはアイスリボンの柱!おい、大黒柱、聞いてるか!?まなせゆうな、柱って言われてんぞ!」

※トトロが乱入。

トトロ「聞き捨てならん!さっきも言ったけど、私はみんながカッコいいとかついていかなきゃって言ってるだけだったら、4ヶ月後アイスリボン、ガタガタになると思ってるんですよ!だからこの間にめちゃめちゃカッコいい藤本つかさから私が獲るーっ!だから覚悟しとけよーっ!」

※藤本の両サイドでまなせとトトロが立ち上がり、両サイドから藤本に向かって吠えまくる。

まなせ「私も獲るーっ!藤本つかさ覚悟しとけよ!」

トトロ「私が大黒柱だ!」

まなせ「私が柱じゃ~!」

トトロ&まなせ「柱!柱!柱!……。」

※2人で連呼しながら去っていく。

※2人が吠えまくっている間、ずっと両耳を塞いでいた藤本。

藤本「はぁ、耳がキーンとなる。まあ、私は限定ですから。カウントダウンは始まってます。安里紗の引退と共に。ベスフレの引退ロードでもあるので。」

――昨日のスターダム横浜大会のリングに現れて、岩谷選手に対してベストフレンズとの対戦をアピールし、岩谷選手もこれを承諾。禁断の扉を開けましたが?

藤本「開きました?手をかけたとかじゃなくて?新社長にお招きいただきまして、ああいう形でリングに、まさかまさかですけど、上がらせていただきました。正直、誰だよコイツ?とか、もしくはブーイングも覚悟してたんですけど、あんなに…。」

――ウェルカムでしたね。

藤本「うなるような歓声をいただけるとは思わず、とても気持ちよくマイクさせていただきました。」

――2016年にサンダーロックとベストフレンズの対戦が1回組まれて、それが流れたという経緯もありました。

藤本「さっきも言ったようにベスフレの引退ロードのひとつでもあるのかなっていうのもあるし、ずーっと言われ続けるんですよね。あの試合見たかった。やらないんですか?絡まないんですか?ホントに言われるんですよ。それはファンだけじゃなくて、関係者、マスコミ、いろいろ。そんなに言うならという気持ちもありました。」

――あとはいつやるかのタイミング次第?

藤本「そうですね。熱いうちに、また流れないように。こっちはもう安里紗にも伝えてるんで。いつでもいいですよと言われているんで。」

――めちゃめちゃ濃い4ヶ月になりそうですね?

藤本「ね。育休明けの人がやることじゃないですよね(苦笑)。めちゃめちゃ濃い復帰ロードというか、でも、じゃなきゃ意味がないので。ただ単に試合をして、楽しかった、痛かったっていうのだけじゃ伝わらないので。体張って、背中で背負って、やれること全部やって、ゆっくり休みます。」

<写真提供:アイスリボン>

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