【ビッグベアー興行】佐野直、格闘探偵団との試合を『イデオロギー闘争』と位置づけ「素人のビッグベアーが無傷で終えれば、バチバチスタイルの価値が問われる」

④26年のキャリア、他団体時代を渡り歩く秘訣とは?

――佐野選手はこれまで26年にわたり、数多くの団体を渡り歩いてこられました。その秘訣は何でしょうか?

僕はいつも声を大にして言いたいんですけど、「人の悪口(陰口)を言わない」ことですね。たとえ嫌いな相手がいても、陰で悪く言うことはしません。僕たちのメリットは、嫌いな相手を合法的にリング上で殴れることです。そこで済ませばいい話ですから。

――リング上での対決に全てをぶつけるという考え方ですね。

どんなことがあっても、例えばギャラの面で騙されたり、不愉快な思いをしたとしても、それをネタとして面白おかしく話すことが大切です。もちろん、飲みの席では面と向かって言うこともありますけどね(笑)。陰口を言わないというのが僕のポリシーです。

――26年のキャリアを振り返ると、特に大変だったことは何ですか?

やはり、過酷な試合形式ですね。電流爆破などのデスマッチも経験しましたし、体に負担がかかる試合も多かったです。でも、そういう試合を乗り越えてきたからこそ、今もリングに立ち続けられているのだと思います。

――体のメンテナンスについてはどのようにされていますか?

佐野:基本的なことですが、「よく食べて、よく寝る」ことです。それが一番大事。実は大きな怪我はほとんどしたことがないんですよ。まあ、こんなことを言っている矢先に怪我をしたら笑い話になってしまいますけどね(笑)。

――それだけ長く活動していて大怪我がないのは驚きですね。

これは今の若い選手たちにも言いたいんですけど、僕は無理なことはしません。自分に合う技だけを使う。普段やらない技には手を出さない。例えば手を抜いている訳ではないんですけど、トペスイシーダは、僕の大好きな技なんですけど、1,000人以上の観客がいる会場でしかやらないと決めています。大きな会場ではインパクトを残すために使うこともありますが、それも大怪我をしていない秘訣だと思います。

――確かに、派手な技をしなくても勝つことがプロレスの本質ですね。

そうです。相手から3カウントを奪ったりギブアップを取ったりして、お客さんを楽しませる競技です。トップロープからやる技コンテストではないんで。だから、技の派手さにこだわる必要はありません。

――26年のキャリアを通じて、プロレス界の変化をどのように感じていますか?

僕がデビューした頃は、プロレスラーになること自体が厳しかったんです。今と違って、誰でもなれる時代ではありませんでした。厳しい入団テストやしごきやいじめもありましたが、それを乗り越えてやっとデビューできたんで、今辞めるなんてもったいないと思っています。でも今の時代にプロレスを始めたら、辞めるのもすぐ辞めれると思うんです。

――今のプロレス界は昔と比べてどうでしょう?

正直、今は緩いですね。ちょっと厳しいことを言えば「コンプライアンス違反」と言われる時代です。でも僕らの頃はそんな概念すらなかった。受け身も100回、200回とやらされていたんで。そして、親の死に目にも会えないって教えを受けて、覚悟を持って遠征していました。それが当たり前だったんです。

――それだけの覚悟を持ってプロレスを続けてこられたのですね。

僕自身、プロレスを辞めることは勿体ないと感じています。厳しい練習をしてきたからこそ、試合中に意識が朦朧としても動けるし、受け身もしっかり取れる。それが今、大怪我をしていない理由だと思います。

――長年の経験が今に生きているということですね。

そうです。どんなに試合がきつくても、練習でしっかりと受け身を取ってきたからこそ、今もリングに立ち続けられます。26年の歴史の中で積み上げてきたものが、今の自分を支えていると実感していますね。

⑤今後の目標

――これまでのキャリアの中で様々な舞台を経験されてきましたが、今後の目標はありますでしょうか。

僕がプロレスラーになったのは、大仁田厚さんに憧れてたからなんです。プロレス全般が好きというより、大仁田さんに惹かれていたんですよ。特に5月5日の川崎球場大会は、ファン時代に毎回見に行ってました。今は名前が変わってしまいましたけど、現・富士通スタジアム川崎で、佐藤光留選手の自主興行で大仁田さんと電流爆破マッチをしたんですけど、川崎球場で大仁田さんと電流爆破っていう、僕のプロレスラーとしての目標の頂点に到達してしまったんです。語弊があるかもしれないですけどそれ以上、望むものはないですね。だから長く楽しくプロレスを続けられたらいいなと思っています。

――その目標達成した時の気持ちは?

達成したときは「やりきったな」というより、「一番憧れてた人と憧れてた場所で電流爆破マッチやったんだなー」って感慨深い気持ちでしたね。

――そこからさらに次の目標へ、という思いは?

正直言うと、プロレスでの欲があんまりないんです。もちろん試合はたくさんしたいし、年間120試合くらいやらせてもらってます。でも、特定のベルトが欲しいとか、こういう団体で試合したいとか、そういう願望はあまりないんですよ。ただ、この年齢になってもコンスタントに試合ができてるのはありがたいことだし、それを続けてたいなと思います。

 

⑥大会へ向けてメッセージ

――今回の興行に向けて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

もうね、興味のある人はすでにチケット買ってくれてると思うんですよ。でも、このインタビューを見て初めて「ビッグベアー興行って何?」って思った人がいたら、ぜひ一度観に来てほしいですね。世の中にはいろんなプロレスがあるし、中には「佐野直なんてプロレスラーとして認めない」っていう意見もあるかもしれない。でも、そういう人も含めて、一度生で試合を見てもらって判断してもらえたら嬉しいです。

――会場に来てもらえれば、いろんな選手の試合があるので、その中で「この選手好きだな」と思う人が見つかるかもしれないですね。今日はありがとうございました。

ありがとうございました。

 

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

ビッグベアー興行 TOKYO SQUARE in Itabashi
日時:2025年2月22日(土)開始18:30 開場17:30

会場:TOKYO SQUARE in Itabashi

▼ビッグベアー軍 vs 格闘探偵団
仁義なき戦い 板橋代理戦争 
ビッグベアー&佐野直
vs
阿部史典&野村卓矢

▼レッスルブレインジュニアタイトルマッチ 
神崎ユウキ
vs
中村宗達

▼デかい漢の闘い IMPACT頂上決戦 
田馬場貴裕
vs
牙城

▼栃木から東京は意外と近いよ!!
東京では初シングルどっちの拓海が好きですか?
馬場拓海
vs
斎藤拓海

▼異色なシングルマッチ
仲川翔大
vs
KURO-OBI

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