プロデューサー・翔太が語る OSW『BERSERKER INTERNATIONAL』大会理念と、スペル・クレイジー戦の展望!若き剥き出しの才能をプロデュース

海外での厳しい武者修行で、チャンスを与えられることの尊さと、それを掴み取ることの難しさを、誰よりも知る男がいる。プロレスラー、翔太。自らの経験と信念を注ぎ込み、プロデュースする興行がOSWの『BERSERKER INTERNATIONAL』だ。

そのコンセプトは、あまりにも純粋で、そして熱い。国籍もキャリアも問わず、まだ世に知られていない才能豊かなレスラーたちが、何の制約もなく、持てる力の“120%”を解放できる場所。vol.1では、その理念が見事に結実し、観客に「まるで高校サッカーを見ているような」清々しい感動を与えた。

そして、来る8月23日。待望のvol.2が開催される。プロデューサーとして、翔太はこのリングに何を仕掛け、何を育もうとしているのか。そして、一人のレスラーとして、なぜ“狂乱のエストレージャ”スペル・クレイジーとの対戦を熱望したのか。その熱き想いの全てを聞いた。

『BERSERKER INTERNATIONAL vol.2』
日時:2025年8月23日(土) 開場12:00 / 開始12:30
会場:OSW道場

<対戦カード>

▼シングルマッチ
フィル・シャーク vs 小藤将太

▼シングルマッチ
ガイア・ホックス vs 五十嵐玲也

▼タッグマッチ
カリム・ブリガント & カミーラ vs ビースト村山 & エチカ・ミヤビ

▼団体非公認スペシャルシングルマッチ
翔太 vs スペル・クレイジー

■vol.1の熱狂。「高校サッカーや甲子園を見ているようだった」

――まず、5月に開催された『BERSERKER INTERNATIONAL vol.1』、大変な熱気でした。プロデューサーとして、第1回大会を終えて、率直な手応えはいかがでしたか?

翔太:興行としてはOSW道場という、決して大きくはない会場でしたけど、おかげさまで満員になりまして、すごく良かったです。大会が終わった瞬間、心の底から「やってよかったな」と思えましたね。

――ご自身はダークマッチに出場され、本戦の試合は全て客観的にご覧になっていたそうですね。

翔太:はい。プロデューサーという立場で他の選手の試合を見ていたら、何でしょう……不思議な感覚になったんです。まるで、高校サッカーの試合を見ているような。

――高校サッカー、ですか。

翔太:ええ。もう、みんながとにかく全力で。見ていて「おいおい、それ大丈夫か?」「そんなにペース飛ばしちゃっていけるの?」って、こっちがヒヤヒヤするぐらい、みんな無茶をするんですよ。でも、それは僕が試合前に彼らに伝えたことでもあったんです。「好きにやっていい。とにかく、全部出し切っていいから」と。それを、若い選手も、海外から来た選手も、本当にリングの上で体現してくれて。

怪我なく終わって本当に良かったですけど、彼らが自分の限界を超えようと必死に戦っている姿を見て、「ああ、いい汗かいてんな、こいつら」って。まるで甲子園を見守る監督か、顧問の先生みたいな気持ちになれて(笑)。この大会を開催して、踏み切って本当によかったな、と実感できましたね。

――その根底には、ご自身の海外での経験が大きいのでしょうか。チャンスを与えられることの重要性、と言いますか。

翔太:それは、間違いなくあります。特に、海外から日本に来る、まだ無名に近い選手たち。彼らはもちろん、いくつかの団体でブッキングはされるんですけど、プロデュースする側としては、やっぱり未知数なわけです。「どれぐらいできるの?」と。各団体、ビジネスとしてお客さんを集めなければいけない中で、どうしてもアンダーカードでのお試し、トライアウトのような試合になりがちです。それでは、彼らも自分の100%を出し切ることは難しい。

『BERSERKER INTERNATIONAL』のコンセプトは、そこを完全に取っ払って、「もう、出し切っていいよ」と。それが、外国人選手だけでなく、日本の若い選手たちにとっても、すごく輝いて見えたんだと思います。年に数回しかないであろう、「120%の自分」を出す機会を、この小さな会場で作ってあげられた。僕がやりたかったことは、間違ってなかったんだな、と。その意義を実感できたのが、第1回大会でしたね。

 

■vol.2開催の経緯。「最高の素材が、最高のタイミングで揃った」

――その手応えを経て、8月23日に、比較的早いペースでのvol.2開催となりました。

翔太:僕自身も、次は年末ぐらいかな、なんて漠然と考えていたんですけどね(笑)。これはもう、完全にタイミングです。この大会は海外から選手を招聘しているわけではなくて、日本に滞在している選手たちに声をかける形なので。

今、この7月末の時点でも、本当に何人も無名の外国人レスラーが日本にいるんですよ。「試合はないか?」って、色々なところからメッセージが来ます。その中で、8月23日周辺のスケジュールで、まずフィル・シャークという非常に信頼できるレスラーが来日するという話を聞いて。さらに別の経由で、カリム・ブリガントとカミーラというイタリア人タッグが来るという話もあって。「ああ、これだけ素材が揃うなら、やれるな」と。

――プロデューサーとして、GOサインを出せるだけの素材が揃った、と。

翔太:はい。僕がいつでもやる準備はしていても、こればっかりは選手の来日のタイミング次第なので。しかも、ただ誰でもいいわけじゃない。僕の中で、せめて一人か二人は、「こいつは、メインイベントを任せても大丈夫だ」と信用できるレスラーがいないと、お金を払って来てくれるファンに対して失礼になる。その最低限の基準となる選手たちが、思ったよりも早いタイミングで、同じ時期に来日してくれた。それが、今回開催に踏み切った一番の理由ですね。

――日程も、8月後半の土曜昼開催ということで、ファンにとっても非常に良いタイミングですね。

翔太:そうなんですよ。意外と、男子の団体で土曜の昼開催って少ないんです。夜は色々なインディー団体が興行をやっているので、選手のブッキングも難しいですし、お客さんも「どっちに行こうか」と迷ってしまう。その点、土曜の昼なら、この興行を見て、その足で夜の他団体を見に行くこともできる。選手にとっても、ファンにとっても、一番良い選択ができたかなと思っています。

 

■レスラーとしての我。「スペル・クレイジーと戦うことの意味」

――そして今大会、翔太選手ご自身が、“狂乱のエストレージャ”スペル・クレイジー選手とのシングルマッチに臨みます。この一戦は、どういった経緯で決まったのでしょうか。

翔太:まず、僕の中でこの『BERSERKER INTERNATIONAL』のフォーマットとして、プロデューサーである僕自身が、一人のレスラー・翔太として、まずやりたいことをやる、というのがあるんです。vol.1では、ダークマッチで澤宗紀さんと30分近い試合をやって、やりきった。その熱を本戦の若い選手たちに繋げる、というパッケージが、すごく上手くハマったんです。

今回も、その座組でいきたい。じゃあ、誰とやろうか、と考えていた時に、とある筋から「スペル・クレイジー、出れますよ」と。

――なんと!

翔太:「え!?」ってなりましたよ(笑)。すぐに、「OSW道場という小さい会場ですが、大丈夫でしょうか?」と確認してもらったら、「会場の広さは関係ない。オファーもらえるなら受ける」と快諾してくれて。これはもう、『BERSERKER INTERNATIONAL』として、これ以上ないレジェンド外国人レスラーを呼べると。じゃあ、その相手は誰がやるんだ?と。「僕でしょう」と。僕がやらせてください、と。

――即決だったわけですね。

翔太:はい。スペル・クレイジーは、僕がまだファンだった頃、WWEで見ていたし、レスラーになってからもECWの映像をたくさん見てきた憧れの一人です。

――この一戦には、プロデューサーとしての狙いもあるのでしょうか。

翔太:もちろんあります。スペル・クレイジーというレスラーは、メキシコからアメリカに渡り、ECW、WWEと世界中を渡り歩いて、日本でも活躍してきた。まさに、国境を越えて成功するレスラーの、最高のモデルケースじゃないですか。今回参戦する若い外国人選手たちにとって、その本人が目の前にいる、という状況は、とてつもない刺激になるはずです。

そして、僕自身も、一人のレスラーとして、若い選手たちに背中を見せたい。十何年プロレスをやって、フリーという立場で、決してトップのポジションではないかもしれないけど、こうやって自分の力で、憧れのレスラーとの試合を実現させることもできるんだ、と。それを証明したいですね。

――この試合をきっかけに、翔太選手ご自身の新たな目標も生まれたそうですね。

翔太:このスペル・クレイジー戦が実現したことで、欲が生まれました。「あの頃、映像で見ていたヒーローたちと、一人でも多く戦いたい」と。シェイン・ダグラスやトミー・ドリーマーだったり、僕が高校生の頃に熱狂したレスラーたちが、今もアメリカのインディーシーンで戦っている。

彼らは今、50歳前後。まさに、ギリギリのタイミングなんです。彼らがまだ、ベテランとして動けるうちに、肌を合わせて、何かを自分の中に取り込みたい。そのための海外遠征なら、今の僕でも、新しいモチベーションが生まれる。このスペル・クレイジー戦は、その野望への、最初のステップだと思っています。

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