【PURE-J】“残酷プリンセス”中森華子の告白。欠場期間中に気づいた、リングこそが自分の居場所「プロレスは生きがい」

PURE-J女子プロレスのエースとして、常に最前線で戦い続ける中森華子。昨年、手術による長期欠場を余儀なくされるも、そのブランクを感じさせない華麗な復帰を果たし、復帰戦でいきなりのタッグ王座奪取という快挙を成し遂げた。

リング上での“残酷プリンセス”としての存在感とは裏腹に、時折見せる素顔は親近感に溢れる中森華子。欠場期間中の葛藤、タッグパートナーへの信頼、そして同期への想い。さらには、SNSでの新たな挑戦や意外な趣味まで、中森の等身大の魅力に迫るべく、今回のインタビューを敢行した。

■ 欠場期間中についての心境

―― まずは、昨年の欠場期間についてお伺いしたいのですが、ファンの方々も非常に心配されていました。あの期間、どのような心境で過ごされていたのでしょうか?

中森:そうですね……今回の欠場は、怪我というよりは、以前から考えていた膝の手術のためだったんです。もう3回目の手術になりますし、これまでの蓄積もあったので、この機会にしっかり治そうと。自分では3〜4ヶ月の欠場と覚悟していたんですが、いざ休んでみると、やっぱり色々と悩んでしまって。気持ちの浮き沈みが激しい期間でしたね。正直、かなり落ち込むこともありました。

―― 3回目の手術となると、やはり心身ともに負担が大きかったかと思います。その中で、正直心が折れそうになったことは?

中森:もちろんありました。でも、そんな時に支えになったのは、やっぱり会場に足を運んで、試合を見たことですね。他の選手がリングで戦っている姿を見ると、「早く私も戻りたい」という気持ちが強くなりました。それから、春日萌花選手と真琴選手がエイド(募金活動)をやってくださったことも、すごく大きな力になりました。

―― 会場には行かれていたんですね。

中森:はい。そのときに普段はやらないような裏方のお仕事も経験させていただきました。例えば、リングアナのSakiちゃんの隣で、音響を少し手伝ったりとか。

―― 音響もですか! それは驚きです。

中森:一瞬だけですけどね(笑)。音量を下げるだけとか…。あとは、マイクを渡したり。それから、道場での物販で、お酒の販売も担当したんですが……これが本当にミスが多くて。

――意外ですね(笑)

中森:ビールをバーンとこぼして半分くらいなくなっちゃったり、商品の場所を把握できていなかったりして……。他の選手に任せっきりだったんだなって反省しました。それで、「これは私、向いてない。まだ試合している方がマシだ」って思いました。迷惑かけすぎているなと思ったり。それで、「早く膝を治してリングに戻らなきゃダメだ」と強く思いました。

―― 裏方のお仕事をメインでやったことでご自身の苦手な部分に気づき、「やっぱり自分にはプロレスしかない」という気持ちが強くなったんですね。

中森:あとは、欠場中も団体が私の居場所を作ってくださって、インフォメーションコーナーでトークショーもやらせていただいたんですよね。でも面白いことも言えないし、ボリショイさんが歌っている隣で輪唱したんですけど、歌が上手いわけでもないし……。何もできないなと思って。

―― そんなことはないと思いますが、ご自身ではそう感じていらっしゃったんですね。

中森:はい。「やばいな、これあと何ヶ月続くんだろう」って焦りましたね。早く復帰しなきゃって。

―― 欠場期間は、ご自身と向き合う時間でもあったと。

中森:そうですね。今まで、自分は試合のことしか考えていなかったんだなって。周りの本当にたくさんの人に支えられているんだと改めて気づきました。先輩や後輩、スタッフさん、そして何よりもファンの方々。皆さんの存在があってこそ、私がリングに立てるんだと。それがあらためて認識できたのはよかったです。

―― 今まで見えていなかった部分が再発見できて、改めて「プロレスラーは天職だ」と感じられたのでしょうか?

中森:天職はちょっと言い過ぎかもしれないですけど(笑)。でも、プロレスは生きがいですね。

 

■ 復帰戦でタッグ王座奪取

―― そうした期間を経ての復帰戦。しかも、パートナーの小林選手との復帰戦でいきなりのタッグ王座奪取という快挙を成し遂げられました。まさにエース・中森華子の実力を見せつけられた形ですね。

中森:復帰するからには、欠場前より強くなきゃいけないと思ってましたね、だからこそ手術を決意しましたし。でも正直、復帰戦でタイトルマッチなんて全く頭になかったんですけど……。

―― そうだったんですか!てっきり狙っていたのかと。

中森:本当になかったんですよ。でも、当時のチャンピオンだった春日(萌花)さんとまなせ(ゆうな)さんが、「このベルトに挑戦したい奴はいないのか?」とリングで言われた時に、気がついたらリングに上がってしまっていたんです。まだ欠場期間中で、その日に復帰しますっていう発表をしたばかりだったんですけど。

―― まさに「体が勝手に動いた」という感じですね。

中森:はい。あの時の試合が本当にすごい試合だったというのもあって、自分の気持ちが動かされたんだと思います。

―― その中で、パートナーとして小林香萌選手を選んだのは、何か理由があったのでしょうか?

中森:まず、名字が私の本名と同じ「小林」だったというのが大きいです(笑)。昨年、小林選手とタッグベルトに挑戦した時は負けてしまったんですけど、私の持つデイリースポーツ認定女子タッグベルトは、これまで5人の選手と巻いてきて、巻けなかった選手もいるんです。例えば、最近だと世羅りさ選手と組んだときとか。香萌ちゃんも、もしかしたら(ベルトを)巻けないパートナーになってしまうんじゃないかと…。でも私の欠場期間中もずっとわたしの復帰を待っていてくれましたし、欠場中に香萌ちゃんがPURE-Jで上がって試合をしているのを見て、本当にすごい選手だと思っていたんです。だから、「わたしは今、小林香萌しかいない!」と思って指名したら、「もちろん!」と快諾してくれたので。

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