【新日本】YOH&ワト組、佐渡で『SJTL』開幕4連勝 31年ぶりの熱狂、ヒロム&外道組の執念を粉砕「俺たちジュニアもいるってのもね、知らしめたい」
新日本プロレス“ジュニアタッグの祭典”『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2025』第5戦が10月28日、新潟・佐渡市総合体育館で開催された。
『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2025』
日時:2025年10月28日 (火) 17:30開場18:30開始
会場:新潟・佐渡市総合体育館(ヒルトップアリーナ佐渡)
観衆:589人
メインイベント、Aブロック公式戦は、開幕3連勝と無敗で首位を走るYOH&マスター・ワト組が、崖っぷちの高橋ヒロム&外道組と対峙した。
試合は、前IWGPジュニアタッグ王者チームのYOH&ワト組が、クセ者タッグの猛追を振り切り、開幕4連勝を達成。ブロック突破に向け、盤石の強さを見せつけた。
ゴング前、ヒロム&外道組がクリーンな握手を求め、YOH&ワト組もこれに応じる。しかし、それは束の間の静寂であった。
外道夢道組は即座にダブルのジョーブレイカーで奇襲。ここから試合は一気にヒートアップした。

序盤、試合巧者の外道がレフェリーの注意を引きつけている隙に、コーナーパッドを外し金具を露出させる。ヒロム&外道組の狙いは明確であった。ワトの左膝である。
ワトが金具むき出しのコーナーに叩きつけられると、ヒロムが低空ドロップキック、ドラゴンスクリューと畳み掛け、外道も執拗な4の字固めでワトの動きを止める。元王者組は、序盤から苦しい防戦を強いられる展開となった。

劣勢のワトであったが、一瞬の隙を突いて前方回転エビ固めの体勢から関節技ベンダバールで活路を見出す。YOHがヒロムを場外へ分断すると、YOH&ワト組は外道に対しダブルのレッグスプリット、トレイン攻撃などで反撃の狼煙を上げた。
しかし、Aブロック突破には後がないヒロム&外道組も驚異的な粘りを見せる。外道がサミングからのジョーブレイカーで流れを断ち切ると、ヒロムが躍動。YOHに串刺しヒロムちゃんボンバー、低空ドロップキックを見舞う。

終盤、試合は両チームの意地がぶつかり合う総力戦の様相を呈した。外道夢道組が合体式ジョーブレイカー、さらには外道クラッチと夢道クラッチの同時敢行という連携でYOH&ワト組を追い詰めれば、YOH&ワト組もダブルのブレーンバスターで応戦。
ヒロムがワトに対し、TIME BOMB 1.5、TIME BOMBと必殺のフルコースを叩き込むが、ワトはこれをカウント2で返す。勝負あったかに見えた瞬間、YOHが間一髪のカットに入り、パートナーの窮地を救った。

最後は、外道がスーパーフライを狙うも、ワトが両膝でこれを迎撃。YOHがヒロムをトラースキックでリングから排除すると、勝機は一気にYOH&ワト組へ。
孤立した外道に対し、ラリアットと水面蹴りの合体攻撃から、完璧な連携による必殺の「Falcon blow」が炸裂。熱戦に終止符が打たれ、YOH&ワト組が開幕からの連勝を「4」に伸ばした。

■試合後バックステージコメント

メインイベントの激闘を終え、バックステージでは勝者と敗者の姿が鮮明なコントラストを描いた。
開幕4連勝を飾ったYOHは、カメラに向かい「レェ~~~ベルが違うんだ、コノヤロー!」と一言だけ残し、その強さと余裕を誇示。
パートナーのワトは、「31年ぶりに新日本プロレスが帰ってきた」佐渡の地への感謝を述べつつ、「俺たちジュニアもいるってのもね、知らしめたい」とジュニアの存在意義を強調。
「YOHさんと“和と洋”でジュニアタッグリーグの栄冠をしっかり掴みたい」と、全勝優勝への決意を新たにした。

一方、ブロック突破が絶望的となったヒロム&外道組は、沈痛な空気の中でヒロムが両膝をつき「すいません」「申し訳ない」とパートナーの外道(ピッピ)に謝罪を繰り返した。
ヒロムは、以前外道から「俺だって勝ちてぇんだよ」と悔しさを打ち明けられたにもかかわらず、「なんも答えられなかった」と自らへの怒りを爆発。
「俺が獲るんじゃねぇ。ピッピが獲んだよ!」と慟哭し、最終戦でのパートナーの勝利を誓った。
外道も「最後ぐらい勝とう」と応え、ヒロムは「俺は最後の最後まで決勝戦諦めてないですから!」「プロレスってのは何があるか分かんねぇから面白いんじゃないっすか!」と絶叫。
絶望的な状況下でも、奇跡の逆転劇を諦めない姿勢を見せた。
<写真提供:新日本プロレス>














