昭和と平成をつないだ“虎ハンター”小林邦昭、最後の肉声を刻む――『虎ハンターの美学』刊行
初代タイガーマスク・佐山サトル「本当のストロングスタイルをやったのは小林さんだけ」
“虎ハンター”として、昭和のプロレスブームを支えた名レスラー・小林邦昭さん(2024年9月9日逝去、享年68)のレスラー人生を、本人の言葉で綴った書籍『虎ハンターの美学』が、2025年10月21日に玄光社より発売された。
本書は、小林さんが亡くなる直前に取材を完了しており、事実上、“最後の肉声”が収められた貴重な証言録となった。
小林邦昭さんは、1980年代に社会現象となった初代タイガーマスク(佐山サトル)のマスクに手をかけ、引き裂くという非情なファイトスタイルで一夜にして大ヒールとなった。
本書の巻頭対談で、その最大のライバルである佐山サトルは「本当のストロングスタイルをやったのは小林さんだけです」と、最大の賛辞を送っている。
本書の著者である元『週刊プロレス』記者の鈴木健.txtは、この本の成立経緯について、悲痛な事実を明かしている。
当初、この企画は追悼本として始まったものではなかった。小林本人の証言のみで、その足跡を辿る一冊になるはずであった。
しかし、インタビュー取材が完了してからわずか2カ月後の2024年9月9日、小林邦昭さんは急逝。
著者は「本書をご本人にお届けすることなく、我々は突然の別れを迎えたのです」と、その無念さを綴る。
著者は、小林さんが亡くなった後、多くの関係者から寄せられた思い出話を集めた追悼本にするべきか苦悩したという。
しかし、「それでは生前、ご本人が望んだ形とは違うものとなってしまう」と判断。
「小林さんが遺した功績、そしてその生き方を文献にし、後世まで伝える意義」を重んじ、あえて小林本人が最後に語った“肉声”をそのまま届けることを決断した。
本書は、初代タイガーマスクとの激闘の真相、長州力率いる維新軍での活動、全日本プロレス参戦と2代目タイガーマスク(三沢光晴)との対戦、獣神ライガー(後の獣神サンダーライガー)のデビュー戦の相手を務めた逸話、そして引退後の道場管理人時代まで、昭和から平成を駆け抜けた“虎ハンター”の美学を、本人の言葉で克明に記録している。
【書籍情報】
書名:虎ハンターの美学
著者:小林邦昭、鈴木健.txt
発売日:2025年10月21日
出版社:玄光社
【主な内容】
写真で振り返る虎ハンター小林邦昭ヒストリー 写真提供:小林邦昭
巻頭対談~小林邦昭×初代タイガーマスク 佐山サトル
第1章 虎ハンター紀元前 生い立ち~新日本若手時代
第2章 メキシコ遠征で残した実績
第3章 タイガーマスクのライバルとして
第4章 ジャパンプロレス設立から全日本参戦
第5章 誠心会館との抗争から平成維震軍へ
第6章 佐山との再会 そしてダンディズムに殉じた引退
第7章 猪木のパネルを外した真相と思い
特別手記 齋藤彰俊「あなたとの出逢いは、自分の人生にとって『宝』でした。」
あとがきにかえて














