【新日本】 EVILの宣言から始まったH.O.T.内紛劇「オマエを粛清してやる!」裕二郎への“粛清”はダブルダウンの死闘を経て、雨降って地固まる!
新日本プロレスは11月19日、東京・後楽園ホールにて極悪ユニット“HOUSE OF TORTURE”が主役を務める大会『粛清の夜~PURGE NIGHT OF TORTURE~』を開催した。
今大会はプロレス界の敵対勢力を次々と“粛清”していくコンセプトであったが、そのフィナーレは予想だにしない同門対決による混沌の幕切れとなった。
事の発端は、第5試合終了後のリング上であった。
上谷沙弥との試合がノーコンテストとなった高橋裕二郎に対し、上谷が馬乗りになってパンチを浴びせ続ける中、H.O.T.のリーダーであるEVILが、ディック東郷とドン・ファレを伴って現れたのである。
EVILは、女子選手相手に決着をつけられなかった裕二郎の不甲斐なさに激昂。マイクを握ると、矛先を身内に向けた。

EVIL 「オイ、裕二郎!オマエ、そんなヤツに勝てねえなんて、どういうことだ、コノヤロー!いまからオマエを粛清してやる!サシの勝負だ!オイ、レフェリー!ゴング鳴らせ、オラ!」

場内がどよめく中、緊急決定試合のゴングが打ち鳴らされた。
EVILはダウン状態の裕二郎に容赦ないストンピングとチョーク攻撃を見舞い、制裁を開始する。
東郷がイスを手渡そうとすると、同門のチェーズ・オーエンズが割って入り抗議するという異例の事態が発生。

EVILはいったんイスを手放したが、これに呼応した裕二郎が「1vs1だ!オマエと、やってやるよ!」と覚悟を決めると、後楽園ホールは拍手に包まれた。
しかし、ここからリング上はH.O.T.のお家芸であるラフファイトが、敵ではなく味方同士で連鎖する異常事態へと突入した。
裕二郎がEVILにローブローを見舞うと、背後から東郷が裕二郎をレフェリーに激突させ、すかさずローブローで報復。

その東郷に対し、今度はオーエンズが急所蹴りをお見舞いした。さらにリングインしたファレがオーエンズに慈悲を乞うふりをして急所蹴り。
そのファレに対しDOUKIとSHOが襲いかかるが、ファレは二人の喉輪を掴む。
DOUKIとSHOはダブルの急所蹴りでファレを場外へ排除したが、ロープ際でSANADAと成田蓮がロープを蹴り上げ、DOUKIとSHOの股間を痛打させた。

混沌は止まらない。金丸義信が成田とSANADAにウィスキーミストを噴射するが、SANADAはサングラスでこれを防御。
金丸は構わずSANADAの足を捕らえて急所蹴りを放ち、EVILにもミストを噴射しようとする。
これを回避したEVILが金丸にローブローを叩き込み、ようやくリング上にはEVILと裕二郎の二人が残された。

EVILはレフェリーを無理やり起こし、裕二郎にトドメを刺そうとするが、裕二郎が一瞬の隙を突きEVILにローブロー。
そこからピンプジュース、さらに必殺のBig Juiceを炸裂させた。 カウント3寸前でEVILがキックアウトすると、裕二郎は再度Big Juiceを狙う。
これを切り抜けたEVILは、カウンターのEVILで裕二郎をマットに叩きつけた。

互いに必殺技を食らい、さらに味方同士による急所攻撃のダメージも蓄積していた両者は、ダブルダウンの状態から立ち上がることができず。
レフェリーがダウンカウントを数え上げ、両者KO裁定が下された。
試合後、リング上は不穏な空気に包まれた。ファレがEVILを、オーエンズが裕二郎を介抱する中、他のメンバーもリングに集結。
EVILサイドには東郷、SANADA、成田、ファレが立ち、裕二郎サイドにはオーエンズ、金丸、DOUKI、SHOが陣取り、完全に二手に分かれて睨み合う形となった。

ユニット分裂の危機かと思われたその時、EVILがゆっくりと右手を掲げ、エアハマキのハンドサインを作った。
すると、裕二郎サイドのメンバーも含め、全員が呼応するようにハンドサインを掲げ、リング上は一瞬にして一致団結の空気に包まれた。
最後にEVILと裕二郎があらためて二人でハンドサインを交わすと、わだかまりは氷解。
メンバーたちがリングを降りた後、死闘を繰り広げた二人は肩を組んで花道を引き上げた。
H.O.T.の奇妙な絆を見せつけられた観衆からは、まさかの「EVIL」コールが沸き起こる。
これに応えてEVILが再び姿を現すと、マイクを握り放った言葉は感謝ではなく、H.O.T.らしい罵倒であった。
「オイ! これで終わりだ、オマエら帰れ!」
EVILはそう叫び捨て、再びバックステージへと消えていった。
“粛清”を掲げた夜は、敵だけでなく味方同士での潰し合いを経て、H.O.T.の結束をより強固なものにするという、誰も予想できない結末を迎えた。

<写真提供:新日本プロレス>
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