【編集長コラム】関本大介「蝉をも黙らす」パワー
横浜市内始め、各地で「商店街プロレス」を展開する大日本プロレス。
観戦無料での屋外マッチとあって、プロレスになじみの薄い観客も多く、普段の会場とは一味、違った反応となることも多い。受け身の音に驚き、関本大介や岡林裕二らの肉体に感嘆の声を上げ、豪快な技に歓声が巻き起こる。
中には「凄い! 凄い! 格好いい!」と、彼女があまりに絶賛するものだから、一緒にいた彼氏が不機嫌になってしまうといったカップルもいるという。
うだるような猛暑の中、屋外会場で奮闘する選手のファイトだけでなく、リングの周囲にも注目だが、歓声にも負けないほどの蝉しぐれも耳に残る。蝉は1種類ではなく何種類もいる、と改めて思い知らされるほど様々な鳴き声が入り混じっていた。
そんな中、関本が対戦相手をマットに叩きつけた時、ひときわ豪快な音がした。すると蝉しぐれがピタッと止んだ。あれだけ大量の蝉が鳴いていたのに一斉に鳴き止んだのだ
しばらくして、蝉しぐれは再開したが、関本の桁外れのパワーに蝉も驚いたのだろう。確かにその時の音は飛びぬけて大きく、屋台で買った生ビールを飲みながら見ていたステテコ姿の地元の親父さんは、ビックリしてビールをこぼしてしまった。それほどの衝撃音だった。
関本本人は「いや~、気が付かなかったです。でも蝉を黙らせるパワーってことで嬉しいですね」とニッコリ。試合数も多く、屋外決戦も続いているので夏バテが心配されるが「練習したり試合したりすると、調子が良くなる。汗を流せば新陳代謝が良くなるから、それでコンディションが上向きになるんでしょうね」と一笑に付していた。
他団体のリングでも活躍する関本。実りの秋にはどんな闘い模様を見せてくれるのだろうか。興味はつきない。蝉をも黙らせる関本のパワーに、生ビールをこぼさないように気をつけながら乾杯!