ドラゴンゲート 2017/12/23 年内最終ビッグマッチ!望月vs斎了のドリームゲートなどTHE FINAL GATE 福岡国際センター大会をベルト戦をイラストと一緒に振り返り

広島のイラストレーター『えな屋』さんによる、イラストを交えたプロレス観戦・感想日記!


クリスマスも終わって年明け間近ですね。
各団体最終戦等が行われる時期ですが、ドラゴンゲートでも23日土曜に年内最後のビッグマッチ「THE FINAL GATE」が開催されました。
諸々の都合で今回は現地観戦に行けず中継で観ましたが…今回もかなり熱い展開。
ユニットにもベルトにも動きがあった福岡大会のベルト戦を振り返ります。

 

目次

 

第3試合 オープン・ザ・ブレイブゲート選手権試合
Kagetora (王者) vs 神田裕之 (挑戦者)

Kagetoraと神田の因縁

11月19日、K-ness.選手から勝利し5度目の防衛に成功したKagetora選手に謎の覆面メタル・ウォリアーが奇襲。
しかけた技はなんと元ジミーズのチームメイト横須賀ススム選手の得意技、横須賀カッター。
その後の試合でも、Kagetora選手の前にメタル・ウォリアーは登場。
ダークネスバスター、サイクリングヤッホー、バックスライド・フロム・ヘブンと元ジミーズの面々が得意とする技を仕掛けていきました。
どんどん疑心暗鬼になるKagetora選手…。
12月後楽園大会、メタル・ウォリアーついにそのマスクをとり正体を現しました。
…正体は元ジミーズのVerserK神田裕之。
Kagetora選手に「ジョン・ウー」をお見舞いし、Kagetora選手の髪をハサミでチョッキン…。

これに火が付いたKagetora選手が神田選手を逆指名した、といういきさつがありました。

ブレイブゲートの挑戦資格は体重82kg以下。
一方、神田選手の体重は公式サイトでは85kg
体重オーバーなのにどうするんだ?とファンの間で話題になっていましたが…神田選手はブログにて写真と共に体重を公開。
ジーパンをはいた状態で82kgと減量していました。

 

ブレイブゲートの試合結果


試合終盤、カウントをしているレフェリーに神田選手のセコンドについていたリンダマン選手が妨害、さらにパンチ富永選手一斗缶攻撃と介入が加速…!
一度は返すKagetora選手でしたがダメ押しにリンダマン選手がレッドボックス攻撃…!
そのままジョン・ウー、琉’sと畳みかけるように攻撃を仕掛けカウント3…。
新チャンピオン、オープン・ザ・ブレイブゲート第32代王者は神田裕之選手となりました。

認定書を破り捨て、Kagetora選手が大切に守りぬいっていったブレイブゲートのベルトをドリブルをするように蹴りつけた神田選手…。
これからどうなっていくのか…。

 

欠場中の山村武寛選手が登場。
福岡のファンに向けて、怪我の状態等を本人がマイク。

トライアングルゲートのベルト戦を前に、場内にはOVER GENERATIONのテーマソングが流れてきました。
登場したのは10月博多大会にて緊急搬送され、欠場中の山村武寛選手。
リングにあがりファンにむけてマイクを手に取りました。
診断結果は第1頸椎脱臼でリハビリ中とのこと…。

2017年、若手で最も輝いていたのは山村選手だったと思います。
勢いにのったところでの今回の負傷。
肉体的にも精神的にも、本人が今一番辛い時期だと思います。
そんな中リングに上がってくれたり、その後のセミファイナルツインゲート戦で解説もされていました。

「大丈夫だから…!しっかり身体を休めてくれ…」と言いたくもなりましたが、我々ファンの前に姿を見せて声を聴かせてくれて、諦めずに怪我と戦うと言ってくれたのは素直に嬉しいですよね。
未来ある山村選手の復帰、しっかり待ち続けましょう…!

 

第5試合 オープン・ザ・トライアングルゲート選手権試合
YAMATO & B×Bハルク & Kzy (王者組) vs 土井成樹 & 吉野正人 & ジェイソン・リー (挑戦者組)


チーム力の象徴ともいえるトライアングルゲート王座。
現王者は「TRIBE VANGUARD(トライブヴァンガード)」、YAMATO & B×Bハルク & Kzy組。
ユニットとしては中々結果が残せず、悶々としていた約1年間…ついにチームとして勝ち取ったベルトでした!
一方、ユニットとしての結果が残せていない悩みを持つもう1つのユニットが…。
2017年5月4日に結成をしたドラゴンゲート最新ユニット「MaxiMuM(マキシマム)」
結成から半年間、ツインゲート・トライアングルゲートに挑戦し続けましたが結果が出ず…。
しかし11月にジェイソン・リー選手が加入し勢いを取り戻す!土井吉リー組で今回挑戦を表明しました。

試合前真剣な面持ちで語る吉野選手。
このトライアングルゲート戦にかける思いがこの一言で伝わりました。

 

トライアングルゲートの試合結果


この日1なのではないかというレベルの、ベストバウト級の戦い
どちらが優勢かもわからない、最後の最後まで結果がわからない…まさにこれぞトライアングルゲートだと言わんばかりの激しい戦いでした。
最後はハルク選手vs吉野選手。
変形水車落としなどのコンボ技を食らう吉野選手でしたが、ハルク選手がトドメに!と打ち込んだ渾身のファーストフラッシュを避けカウンターのライトニングスパイラル!
そしてここからトルベジーノ→ソル・ナシエンテ改
YAMATO&Kzyは、もう少しでハルク選手に手が届く…というところまで必死に救出に向かいますがその2人を抑え込むジェイソン&土井…!
最後はハルク選手がタップし、ゴングが鳴り新王者はMaxiMuM組となりました。

試合後すぐさま吉野選手に押し倒すように飛びつく土井選手、そして背中をポンポンと叩くジェイソン選手。
激しい攻防が続きましたが新王者の3人の顔は笑顔。
吉野選手は怪我からスタートした2017年でしたが、「完全復活!」といわんばかりにカウント3をとったというのもうれしいですよね!

 

1年前の福岡大会。そして今。


ふと、1年前の福岡大会。土井選手がドリームゲートに挑戦された試合のことを思い出しました。
あの時は無所属で、セコンドなしで戦い抜かれた土井選手。
1年前の記事でも書きましたが、この時の土井選手はセコンドはいないけれど会場のファンを引き付けその後押しを受けていて、一方YAMATO選手にはTRIBE VANGUARDの面々がセコンドについていたのが大きな違いだと思いました。
私たちファンは選手の夢へ進む道に共感して応援することはできますが、実際に戦っている苦しさや痛みまではわかるわけではない。
YAMATO選手のセコンドにいた「痛みも分かり合える仲間」の存在は大きかった、と。

一人で立ち上がり足を引きづり、四つん這いで花道を去る土井選手。
そして今、満面の笑みで勝利を分かち合うMaxiMuM。
1年前と1年後の姿をみて思わず目頭が熱くなりました。

正直、個人的にはTRIBE VANGUARDの3人も大好きで「トライアングル防衛してもらいたいな」と思う気持ちもありましたが試合の途中でこの記憶がふと蘇ってしまい「どっちも頑張れ…!」と見入ってしまいました。
本当に本当に、防衛おめでとうございます!

関連記事:
2016.12.25 ドラゲーイラスト観戦記 福岡大会試合結果-後編- YAMATOvs土井、夢と覚悟がぶつかるドリームゲート

 

セミファイナル オープン・ザ・ツインゲート統一タッグ王座決定戦
CIMA & 横須賀ススム vs T-Hawk & Eita

CK1の王座返上。
キッド欠場のピンチに表れたのは横須賀ススム

王座在位期間最長防衛記録を更新していたツインゲートの絶対王者CIMA&ドラゴン・キッド組。
しかし、キッド選手が怪我で欠場。
12月後楽園大会にてそのベルトは返上されることになりました…。
そのピンチに駆けつけたのは現在無所属の横須賀ススム選手。

後楽園大会の結果により、ベルトが返上されタッグ王座決定戦になったツインゲート。
タッグトーナメントで優勝を勝ち取ったT-Hawk・Eita組に挑むことになりました。

 

2人ではなく3人で。キッドの想いを胸に。
一方Tシャツを破り挑発するEita。


会場に鳴り響くキッド選手の入場曲「Jamais Vu」そしてCIMA&ススム組が登場。
CIMA選手はキッド選手との合体コスチューム、ススム選手の顔にはパープルのキッド選手マスクが。
2人で挑むツインではなく、キッド選手も含めて3人で挑むツインゲートなんだなとここでも目頭が熱くなります…!

一方…VerserK T-Hawk & Eita組。
かつて「師匠」とキッド選手を敬愛していたEita選手はキッドTシャツで登場。
リングイン後ビリビリとTシャツを破り挑発…!
涙が引っ込みました、なんてやつだ!!!

 

ツインゲートの試合結果


試合中も、リンダ選手の靴を顔に押し付けたり飲んだ水を噴射するなど挑発が止まらないEita選手…。
どうなったらこんなに悪くなれるんだ…!
CIMA選手がその後バケツに入った水を頭からバッシャ~とEita選手の頭上にぶっかけたのはスカッとしましたね。

Eita選手、T-Hawk選手による徹底した膝・腕狙いに苦しめられるCIMA選手・ススム選手でしたが、メテオラ・ボムなどの力強い技や鮮やかな連携でペースを取り戻していきます。

…が、黙っていないのがVerserKセコンド陣でした…。
パンチ選手の攻撃は外れて誤爆になってしまいましたが、鷹木選手、吉田選手、神田選手、リンダ選手の介入が入ってしまいました…。
最後はT-Hawk選手・Eita選手の連携、トラースキック+ケルベロス⇒グランデでCIMA選手を沈め3カウント…VerserK組がツインゲート新王者となりました。

 

2018年は「VerserK」改名を宣言。
パンチ富永を追放し、若手3人中心に新たな道を切り開く。

ブレイブもツインも勝ち取ったVerserK。勢いを感じざる負えません。

来年からは若手選手を中心にまわし、ユニット名も変更とのことですが
…これは賛成です!
「異能の狂戦士」集団VerserK。
元々は結成当時中心メンバーにいた土井選手やYAMATO選手が名付けたものです。
当時の中心メンバーがほとんどいない今、違う色に変えようという意思が伝わりこれは良いなと思いました。
来年の新制VerserKに期待が高まります。

 

メインイベント オープン・ザ・ドリームゲート選手権試合
望月成晃 (王者) vs 斎藤了 (挑戦者)


今年を締めくくる年内最後のドリームゲート選手権試合。
現王者望月選手が逆指名したのはジミーズ解散後、「どんどんチャンスを狙って攻めていく」と宣言していた斎藤了選手。
ジミーズが解散して元メンバーがベルトに挑戦する姿を見てきた今「ドリームゲートを奪取することでジミーズのことも自分のこともすべて清算する」と宣言。

対話をするような「混じりっ気のない」ぶつかり合い。

京都大会で「正面と正面のぶつかり合い。混じりっ気のない試合をしよう。」といっていた斎了選手。
その言葉のとおり、望月選手の攻撃を真正面からうけていました。
それに応えるように、攻めをやめず
そして、受け続ける望月選手。
激しい攻撃に、顔に跡が残っても倒れることをやめずに「来いよ」という斎了選手。
攻めて、受けて、返して。
攻めて、受けて、返して。
戦いながらも対話をしているような試合でした。
斎了選手がカウントを返した際「そうだよな、お前はまだあきらめないよな」とでも言わんばかりにうんうん、と頷く望月選手が印象的でした。
最後は、真・最強ハイキック→最強ハイキックと怒涛の連続コンボからの三角蹴りと怒涛の攻めを繰り出す望月選手です…が、これを返す斎了選手!
しかし最後は斎了選手を手を引き起こし、まさに「清算」するような真・最強ハイキックで3カウント。
望月選手がドリームゲート王座防衛となりました。

 

最後は笑顔で!望月&斎藤選手らしいフィナーレ。

試合後のマイクに握手を交わし検討を讃えあう二人。
素晴らしかったです。
このままリングを去ろうとする斎了選手でしたが…

望月選手と斎了選手らしい、ドラゴンゲートらしいほっこりした締めでした。

 

まとめなど

  • 各ベルト新王者は、ブレイブゲートVerserK 神田裕之、ツインゲートVerserK T-Hawk&Eita、トライアングルゲートMaxiMuM 土井&吉野&ジェイソンに。
    望月は2度目のドリームゲート防衛。
  • 欠場中の山村武寛がファンに第1頸椎脱臼と報告。復帰を目指しリハビリ中。
  • VerserKはパンチ富永を追放し2018年からユニット名を新ため、T-Hawk、Eita、リンダマンの若手中心の態勢へ。

ベルトにもユニットにも大きな動きがあった今大会。
年内の締めくくりにふさわしい、素晴らしい大会でした。
…生で観戦したかったなと個人的に悔いが残ったので頑張って遠征できるようにしないとですね!

来年もまだまだドラゲーは止まりそうにありません!
今年も最高に心臓がバクバクする試合をありがとうございました。

 

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