【CIMOのプロレス動画観戦記】10.21 DDT両国ピーターパン2018の感想と個人的採点

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DDT両国国技館大会
「両国ピーターパン2018~秋のプロレス文化祭~」編

 

毎年3月頃と8月頃に定例化してきているDDTのビッグマッチ今年は10月の後半に行われた両国ピーターパンの気になった試合の感想を述べた上で、本日の観戦の満足度を個人的に採点したい。

 

※あくまで筆者の個人的感想、採点であることをお許し下さい。

 

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・第三試合 スーパー女子プロ大戦2018
 ○里村明衣子&カサンドラ宮城 vs 赤井沙希&×伊藤麻希
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→仙女(センダイガールズプロレスリング)を代表する”女子プロ界の横綱”里村と怪奇派と思いきや技術もあるカサンドラ宮城組が、DDT女子を代表する”難波のロッキーの娘”赤井沙希と東京女子プロレスを代表する“クビドル”伊藤麻希組と戦う一戦。

 

 この一戦、試合前の記者会見でDDT側の2選手(赤井と伊藤)が里村への 見解の違いで仲違い(乱闘)をしてしまっていたのだが、木曜深夜のTheNightで赤井が伊藤の思いを汲む形でその絆を取り戻し連携を深めての一戦となった。個人的には赤井vs伊藤が割れたままのタッグでも面白かったとは思うのが、対立軸が複雑にならないことは重要である。

 

 主に向かい合っていたのは里村vs伊藤となり最終的にも里村が伊藤を追い込んで貫禄勝ちする展開となった。伊藤の魅力はあくまでもくじけない精神力の強さと感じているが、それを力でねじ伏せる里村の 圧巻の力強さと経験値を思い知る試合となった。伊藤麻希は現在DDTの 総選挙でも1位をひた走っており、その人気・注目度は高まっている。

 

 負けてもへし折れない精神力とそれを地でいくファイトスタイル負けても行う意地のマイクと自ら歌いながら退くパフォーマンスで人気を得て来た伊藤だが圧倒的な横綱の力にねじ伏せられてここからどれだけ立ち上がる姿勢を見せることができるか、これからが非常に見ものである。

 

 赤井との関係もお互いに言いたいことを言い合い乱闘し合う元のバチバチの関係に戻ることに大いに期待したい。アイドルでは「前田敦子になれなかった」伊藤麻希が「プロレス界の前田敦子」になれる日を指折り数えながら待つ私である。

 

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・第四試合 ALL OUT vs #STRONGHEARTS!スペシャル6人タッグマッチ
 ○T-Hawk&エル・リンダマン&トアン・イーナン vs 彰人&勝俣瞬馬&×飯野雄貴
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→DDTに突如として乱入して来たCIMA率いるSTRONGHEATSとALL OUTの対抗戦第一弾。

 

 ALL OUTとしては圧倒的な体躯と昨年夏の両国でデビューしたラグビー出身120kgの飯野の覚醒に期待を寄せた一戦だったがSTRONGHEATSの圧倒的な経験値と連携、力強さを思い知らされた試合となった。

 

 中でも圧倒的な身体能力を見せつけたトアン・イーナンや(OWEにはこんな選手がゴロゴロいるそうで末恐ろしい…)エル・リンダマンの圧倒的なぶっこ抜き力にはたまげた。
 飯野には経験不足の状況で望むのは酷ではあるが一刻も早く殻を破り石川修司の様な圧倒的強さを持つDDTの門番として成長して欲しい。

 

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・第五試合 The Worlds Crazy Couple決定戦
 ×ジョーイ・ライアン&ローラ・ジェームス vs 大石真翔&○大畠美咲
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→互いに試合中(リングの上と路上プロレスの最中の違いはあるが…)にプロポーズをしあった仲で、どちらが最もCrazyな夫婦かを決める一戦。

 

 ジョーイ・ライアンの試合はこと両国では毎回鉄板試合となる見せ方上手な選手なのだが、その見せ方を見事にリスペクトした大畠とローラ・ジェームスの妙技に唸る試合となった。
(ジョーイ・ライアンの持つ鋼鉄のちん○を利用した”ちん○投げ”に対抗して本戦では大畠が持ち前のFカップバストを利用した”○っぱい投げ”をローラ・ジェームスに至ってはないはずのモノを使った”○かん投げ”を披露)

 試合終盤にジョーイが大畠の胸を後ろから鷲掴みにする両夫婦タッグにとっては危険極まりない場面があったが、これをローラはなんと笑って見過ごすという懐の広さを見せる。これには神実況の2人も「皆がローラの様に寛容であれば平和な世界が訪れる」といった具合に唸って見せた。

 

 最後は大石・大畠夫妻が愛の連携技でジョーイを懲らしめて勝利。
 解説に来ていたKUDOの「自分も大畠さんファンだったのに…」の声が切なく後に残る一戦だった。

 

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・第六試合 食うか食われるか!? ジャイアント・スペシャルシングルマッチ
 ○アンドレザ・ジャイアントパンダ vs ×スーパー・ササダンゴ・マシン
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→本日の興行の個人的ベスト試合であった。
 毎度恒例となった両国大会でのササダンゴ・マシンの試合前プレゼン。
 今回は3戦無敗のあまりにも巨大かつ凶暴なジャイアントパンダを倒す為に前回大会で黒潮”イケメン”二郎にも仕掛けた罠を用意。(しかしこれは誤爆で不発)

 

 第2の策として坂井精機で培った技術(リバースエンジニアリング)をふんだんに利用したジャイアント・ササダンゴマシンを用意。全く同サイズのマシンマスクを被ったパンダが相対する様はまさにゴジラ対メカゴジラのそれ。
 さらにはこちらのマシンにはマッスルでお馴染みの「スローモーション」機能も搭載。
 2重の作戦にササダンゴマシンの勝利は確実かに思われた。

 しかし本家のアンドレザ・ジャイアントパンダは強かった。罠はサムソン宮本が踏んで一時は回避し、その後、頭突きを狙いにいったところにササダンゴが罠で待ち受け流血をしてしまうも熊手で振り払い(その様はイケメン戦での”こんな物があるから世界が平和にならないんだ”を彷彿とさせた)2度目の罠も振り払う。
 独白時のまさかの渋い声、そして圧倒的なフィジカルで本家ササダンゴとジャイアント・ササダンゴマシンもろとも得意のジャイアントプレスで圧殺した。

 

 試合時の3mのジャイアントパンダがリングに入り込む姿も圧巻であったが罠を巡る攻防、2対のジャイアント・パンダが並び立つ様(解説はインスタ映えと表現)
 そしてエトピリカが流れる中でのスローモーションからのフィニッシュと圧巻の試合であった。毎度ササダンゴ・マシンの試合はパワポでのプレゼンが成立しそうで後一歩及ばないという展開が続いているが、コメント欄での評価では「今年度ベストバウトだろ、これ」と瞬間最大風速の評価も非常に高かった。

 

 話題のレスラーの魅力を引き出してインパクトに残る試合を展開するササダンゴ・マシンの今後に期待大である。彼のパワーポイント書式はプレゼンに悩むプロレス好きサラリーマンには有料でも売れるのではないかと考えるがどうだろう?

 

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・第七試合 年の差27歳! 代表取締役社長(48歳)と所属選手(21歳)による
    血で血を洗う抗争劇・最終決着ウェポンランブル!
 ○MAO vs ×高木三四郎
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→ザ・グレート・サスケと高木三四郎のウェポンランブルを見てDDTに憧れたかつてのプロレス少年MAOがサイバーエージェントグループに入り守りに入ってしまった(とMAOは思っている)高木三四郎に対して喝を入れるべく車で大社長をアタック(今年大社長はMAOに何度も車をぶつけられている…)してきたことへの遺恨マッチの最終章。

 

 試合前映像で荒川の神(どうみてもキンケイド)に正直者として通常のピコピコハンマーだけでなく金のハンマー・銀のハンマー・伝説のハンマーも授けられたMAO。その武器を皮切りに次々と投入されるウェポンランブルはまさにMAOが憧れたあの時の試合そのもの。

※ウェポンとしてベッドインかおりや中邑珍輔も投入された。

 

 数多くのウェポンをリングに持ち込みリングの上は物で溢れる状況に。
 クレイジーな対決の余波はウェポンとして再度呼ばれたアンドレザ・ジャイアント・パンダを凹ませる事態を引き起こし大社長がアルマゲドンの名場面よろしく敬礼ポーズをみせる一面もあった。

 

 試合終了後にMAOと大社長は互いの検討を讃えあい感動的な場面となりDDTに必要なクレイジーさを取り戻すべく放送禁止用語である”キ○ガイ”を互いに連呼(再放送できるのであろうか…)。年の差27歳を超えたDDT魂を共感しあいこの抗争に終止符を打つのであった。

 

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・第八試合 入江茂弘壮行試合
 ○入江茂弘&石井慧介 vs HARASHIMA&×坂口征夫
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→入江茂弘の壮行試合として組まれたこの試合。
 試合開始前に入江茂弘のストーリーが試合前映像として流れる。
 大阪プロレスのプロレス学校時代にお世話になった高井憲吾からのメッセージに感動。入場時にはかつての盟友チームドリフで一緒にDDTを変えていこうと長年3人で戦って来た高尾蒼馬も激励に駆けつける。

 

 そしてタッグパートナーはもう一人のチームドリフ石井慧介。
 流れるテーマ曲は入江が大好きな筋肉少女帯の「タチムカウver.2」である。
 (この曲は入江が好きで使っていた”タチムカウ”を2013年のDDT万博で 筋肉少女帯が生演奏してくれた経緯があり、2017年に入江のために 大槻ケンヂ氏が作った想いのこもった入江の生き様そのものの曲)

 

 試合前映像で紹介された入江は泣き虫少年であった。そんな入江が素晴らしい先輩と志を共にしたチームメイトと切磋琢磨をしてたくさんの敵にタチムカイ続けて来たことで、彼はとんでもなく分厚く強い男となった。今年にはKOD無差別級のベルトも手にして、強さを追求しないぬるま湯になってしまった(と入江が感じる)DDTに喝を入れんとプロデューサー(当時)の男色ディーノに噛み付いてみせた。

 

 そんな入江も更なる向上を目指して今日をもって退団。今後はカナダCWEヘビー級王座に挑戦することが決定しているという。
 彼のDDT愛と彼を愛する者たちの想いのこもった一戦は、共に戦って来た石井のサポートに入江のビーストボンバーを坂口征夫が両手を広げて受け止めて3カウント。

 試合終了後には海外遠征後に共に戦った渡瀬瑞基やキンケイドも集まりリング状の各メンバーや解説の平田一喜までも皆涙という感動的な場面に。様々な思いがあるとは思うが入江には愛したDDTで培った経験と努力を大いに海外の舞台で発揮して、一回りもふた回りも成長してまたDDTに戻ってくる日が来ることを待ちたいと胸を熱くした。

 

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・セミファイナル ドラマティック・ドリームマッチ
 ○CIMA vs ×竹下幸之介
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→STRONGHEATSとALL OUTの対抗戦第二弾。実質の大将戦であるこのシングルの結果いかんにより今後のSTRONGHEATSの動きも決まって来るであろう重要な一戦。

 

 「その体躯とセンスがあれば俺ならプロレス界のテッペンをとれる」とのCIMAの煽りもあったが、20年を超えるCIMAの経験値と熱量、勝利後の手慣れた関西弁のマイクのべしゃりまで全く隙がなかった。

 

 CIMAの凄さはその懐の広さ。技の引き出しの多さ。
 竹下は恵まれた身長と筋肉、運動神経に日体大で研鑽した運動理論に基づくジャーマンスープレックスという武器があるものの「ここぞ」という場面で試合をひっくり返したり、説得力のあるフィニッシュムーブという点ではまだまだ伸びしろがあると感じる。

 

 CIMAの繰り出すジャベでの膝への一点集中攻撃はプロレスの教科書通り。竹下が得意のジャーマンに行こうとするも膝の踏ん張りが効かずにフィニッシュに持ち込めない場面ももたらした。

 

 またCIMAのフィニッシュムーブの一つであるメテオラもスワンダイブから幾つものバリエーションで竹下を攻め立て最後はエグい角度からのメテオラホールドを決めて竹下から説得力のある3カウントをとった。
 身長・体重ともに10cm以上・15kg以上の差のあるレスラーとは思えない程の貫禄の差を見せつけたCIMAは流石の一言であった。今後どの様にDDTの中で存在感を見せつけていくのか、他のユニットとの抗争へ発展するのか等興味はつきない。

 

 竹下は11度KODを防衛した記録を持っているとはいえ、まだ23歳。
 DDTの将来を担う”ザ・フューチャー”であることは疑いようがない。
 怪我で欠場もしていたがその存在感は日に日に増しておりCIMAも語っていた様に「ポテンシャルの塊」であるので前向きに経験値を積んでほしい。

 

 2019年は海外への挑戦・遠征も表明していることから更なる成長が望めると考えている。オカダカズチカが闘龍門→新日本→海外からの凱旋→レインメーカーと覚醒した様に竹下幸之介もまだまだサナギから羽化するポテンシャルを秘めていると信じている。マイクパフォーマンスも締めの一言も新必殺技も全部ひっくるめて第2形態、第3形態の竹下幸之介を見せて欲しい。

 

 少なくとも放送中に「シミケン、シミケン」とセクシー男優の名前をあげられるよりも「あの竹下幸之介か!」と尊敬と賞賛を集めるスターレスラーに成長する姿を見たい。エンテツと竹下にはそれだけのポテンシャルがある。

 

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・メインイベント グッドコムアセット presents KO-D無差別級選手権試合
 <王者>×男色ディーノ vs ○佐々木大輔<挑戦者>
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→入江茂弘と女子プロ最強の横綱・里村明衣子との3way戦に勝ち抜き両国でメインを張る」選手としてのエゴを貫くためにプロデューサー職すら辞したDDTのアイコンの男色ディーノとDAMNATIONリーダーであり「群れない、媚びない、結婚しない」を地で行きBIGLOVEは破れたものの2018年夏のKING OF DDTトーナメントを制したカリスマ佐々木大輔とのDDT頂点のKO-D無差別級ベルトをかけた一戦。

 

 記者会見ではDDTのアイコンであるディーノとそれをゆるさぬカリスマという構図でお互いにその存在意義をかけて「埋葬するかされるか」という戦いになるというテーマ軸で論戦が繰り広げられた。そんな中でディーノは佐々木大輔が「自分の領域に踏み込んで来る※ならば”アルティメット”で迎え撃つ」とドラゴンボールばりにインフレ化するバージョンアップ構想を語っていた。

 

 ※前哨戦ではカリスマ佐々木大輔が自らビキニパンツ&網タイツ姿で「男色殺法の向こう側」に踏み出して対抗心を見せた。

 

 入場時には棺桶を怪しげな男たちに持ち出させるディーノ、いつもの入場と比べてヒゲ面の男に接吻する回数が多い様は、ヒゲの佐々木への予行演習なのか。コスチュームも大舞台仕様に七色の男色ふんどしに中のパンツもラメ入りの豪華なモノとその気合が伺えた。

 

 実際本戦でもこれまで通りの男色殺法とカリスマのラフファイトという攻防がなされ、どんな決着が着くのかどちらが勝つのかという目線で見ていたが、ディーノが「アルティメット!」と叫んでから阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されることとなる。

 

 なんとディーノはこれまでもナイトメアではアンダータイツを下げてより股間に近い物体を近づけることで相手に精神的なダメージを負わせていたが、ついに今回すべてのタイツを脱ぎ捨てて股間丸出し状態でその局部をカリスマに押し当てるという暴挙にうってでたのだ。

 

 これは確かにアルティメット(究極)である。確かにこれ以上布で隠すことができない状況だから。局部のその匂いと汚れをダイレクトに顔で受けてしまうその精神的ダメージたるやとんでもないものであろう。しかしこの技は二重の危険性を秘めた技でもあった。

 

 1つは審判の目である。相撲ではまわしを取ったら「もろだし」で負けである。
 レフェリーに自身のアンダータイツを脱ぎ捨ててしまっている様が見つかってしまうと反則負けの裁定をくらってしまいかねない。
 (幸い松井レフェリーは反則負けにせずディーノにタイツをはかせてくれたが…)

 

 もう1つはコンプライアンスの問題である。局部がもろ出しになっている状況で戦うのは放送上非常に危険な状況である。(ディーノは股間をとにかく明るい安村ばりに隠したり   ふんどしで一部隠したり努力はしていたがムーンサルトを敢行する等危険極まりなかった)

 

 コメント欄でも「ディーノ100%」と評されるほど、これまでのプロレスの「勝つか負けるか」という勝負論を超えた「見えるか見えないか」という新しい見逃せない軸を提供したのは興味深かった。しかし生放送で放映されているこの試合である。地上波と比べて規制が甘いと言われるネット放送でも男性の局部が映ってしまうのは大問題である。再放送やビデオ放送でもどこまで流せるのかが問われる部分でもある。

 

 それだけのリスクを背負っての攻撃は見ている者たちの心も大いに揺すぶった。
 「これをメインでやっていいものなのか?」「いや、これこそDDTだ」等コメント欄でも喧々諤々の賛否両論が繰り広げられた。

 

 しかもこの試合勝ったのはカリスマ佐々木大輔である。カリスマはアルティメットを繰り出すディーノに負けじとガーターベルトに網タイツを履いた姿で対抗。持ち前のラフ殺法も冴えて最後には得意のクロスフェイスでディーノからギブアップを勝ち取った。

 

 試合後、ディーノを認める発言を行い珍しく感動的な雰囲気を醸し出すカリスマ。「おや珍しいな。まさかDAMNATIONが勝ったのにHappy Endか?」とも思ったが
 まさかそんな簡単に終わらせるカリスマではない。「そんなわけねーだろー」と翻意しディーノをディーノが用意した棺桶に閉じ込めて鍵をかけ完全にシャットアウト。DAMNATIONが完全にDDTを支配しBad Endの空気が国技館場内を凍りつかせる。

 

 そんな中流れるINTO THE LIGHT(ここ数年の両国大会のEnding曲)…
 Bad Endで凍りついた空気にそぐわないMISIAの歌声だが、被せて野太い歌声が聞こえて来る…

 スクリーンに映るのは同じくDAMNATIONの大巨人・石川修司が歌う姿である。
 元々KO-Dのベルトをかけて戦っていた際に「勝ったら石川修司が歌う&ポーリーダンス」でDAMNATION支持者から好評を得ていた石川が「でも歌は下手」「歌声がジャイアン」といじられていたその伏線をこんなところで回収してきたのである。

 

 凍りついた空気がなんと多幸感に包まれた空気に変わった。素晴らしいDAMNATIONの守備範囲の広さ。両国にでられなくてもEnding曲を歌い締めのマイクアナウンスを石川が読むことで楽しいHappy Endの世界観を作り上げた。これには中々唸らされた。落語のオチの様な見事な帰結。
 流石DDT。これもDDTである。

 

 ※なお、もしもディーノが勝っていた場合にはエンディング曲を歌うマッスル坂井&今成夢人バージョンも用意されておりtwitterにアップされている。

 

 元々人気が高くユニットとしても総選挙で1位をとるであろうDAMNATIONの躍進。念願のベルトと200万円(すぐ使い切るだろう…)を手にしたカリスマの今後のチャンピオン像の確立。総選挙個人部門で1位をとるであろう伊藤麻希との展開も非常に気になるところだ。カリスマ時代の到来に大いに期待したい。

 

 <最終的な満足度>
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・メインイベント満足度:★★★★(アルティメットな生き様に興奮)
・サプライズ度:★★★★★(石川修司のINTO THE LIGHTの多幸感にビックリ)
・実況解説満足度:★★★★(安定の神実況・解説も各選手で豪華)
・興行満足度:★★★★(全体的に素晴らしかったが興行時間は長い)
           総合点:85点
   →DDTの両国にハズレなし。メインのDDTらしさ、対抗戦のバチバチの戦い、らしさを見せるササダンゴ。感動を誘った涙の入江壮行試合とDDTのおもちゃ箱感を体現する素晴らしい興行であった。次回2月の両国に向けたD王GPと総選挙の結果も含めた次の展開に目が離せない。まずは次なるアイアンマンとExtremeのベルトの行方も楽しみにマジ卍Liveを待ちたい。
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この試合の様子が気になる方はAbemaTVで10/22(月)21:00〜
濃縮編集版が無料放送されるので要チェックだ。

 

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