初代タイガーマスク&新間寿の秘蔵っ子・舞海魅星(まいうみ・みらい)が東京女子5・3後楽園ホールでプロレスデビュー 「東北の方々に元気を届けたい」

リアルジャパンプロレスが23日、記者会見を行い、初代タイガーマスクと“過激な仕掛け人”新間寿会長の秘蔵っ子・舞海魅星(まいうみ・みらい)が東京女子プロレスの5・3後楽園ホール大会でプロレスデビューすると発表した。舞海はYUMIと組んで、天満のどか&愛野ユキと対戦する。

 

舞海は1999年12月3日生まれの19歳、岩手県宮古市出身。初代タイガーマスクたちの縁は2011年3月に発生した東日本大震災で生まれた。復興に尽力しようと新間会長が中心となり、同年8月に宮古市民総合体育館でチャリティーマッチが開催されたが、この時、舞海は初めてプロレスを生観戦している。翌年5月に山口県・下関市の巌流島で大会を行った際に、新間会長は岩手県の被災地から5組の親子を招待。そのうちの1人が母親とともに参加した舞海だった。新間氏に礼状を送ったことで親交が生まれ、柔道に打ち込んでいた彼女は自然とプロレスラーを志すようになった。高校卒業後、一念発起して上京し、東京女子に入門。そして、やっとデビューすることが決定した。

 

舞海も記者会見に同席。「自分が初めて生で観戦した試合は震災のチャリティーマッチで、周りは震災で悲しみがあったんですけど、試合を見ている間はみんな元気で盛り上がって応援していたのが印象的でした。その後もプロレスが凄い好きで、自分自身につらいことがあった時もプロレスを見たら元気になって、その瞬間だけは忘れられるなとずっと思っていました」と振り返った舞海は「これからは自分はそう感じてきたように、自分の試合を見て元気になってくれる人がいたらいいなと思っています。そして、東北をはじめとする方々に元気を届けていければいいなと思っています」と意気込んだ。東京女子の甲田哲也代表も「本人がプロレスラーを夢見ていた高校生の頃から自分で考えていたリングネーム。本当にその夢が5月3日に叶うということで、ぜひ舞海魅星というプロレスラーが誕生する瞬間を多くの方に見ていただきたいと思っております」と呼びかけた。

 

長年、親交を重ねてきた新間会長は「私たちは東京女子プロレスさんにお願いして、『魅星をよろしく頼む。一日も早くデビュー戦を頼む』ということで、5月3日にその機会を与えてくれたことについて大変心嬉しく思っています」と団体サイドに感謝の意を表すと、「彼女が言ったように『岩手の星となって、岩手のみんなの元気をリングで見せたいんだ』と。そういう気持ちを今一度彼女に託したいと思います。魅星が未来に向かって輝く星となるように、彼女に期待を託したいと思います」と激励した。

 

奇しくも記者会見が行われた4月23日は38年前(1981年)に蔵前国技館で初代タイガーマスクがダイナマイト・キッドを相手に鮮烈なデビューを飾った記念日。会見の席でも当時の喧騒や入門時の苦労を懐かしそうに話していた初代タイガーマスクは「あの当時、入門したくて、プロレスラーになりたくて、新間さんに手紙を送ったりとか、毎日電話したりとか、いろいろしてたけど、それが魅星ちゃんと重なるんです。魅星ちゃんも一生懸命頑張って、入門して、デビューまでこぎつけて。これは凄いことだと思います。だから、将来楽しみです。その気持ちを忘れないでほしいですね」と舞海と自分を重ねている様子で、「120%で応援します」と全面的なバックアップを約束。現時点では直接技術を教えることはしていないが、「将来は指導してみたいなあと思いますね」と語り、将来的なリアルジャパン参戦も示唆した。

 

<舞海魅星デビュー会見コメント>

■舞海魅星

「本日はこのような機会を設けていただいた新間さん、佐山さん、ありがとうございます。今、紹介していただいたように、自分は巌流島に招待していただいた時から新間さん、佐山さんと交流をしてきました。自分が初めて生で観戦した試合は震災のチャリティーマッチで、周りは震災で悲しみとかがあったんですけど、試合を見ている間はみんな元気で盛り上がって応援していたのが初めの印象です。その後も自分はプロレスが凄い好きで、自分自身もつらいことがあった時もプロレスを見たら元気になって、その瞬間だけは忘れられるなとずっと思っていました。これからは自分はそう感じてきたように、自分の試合を見て元気になってくれる人がいたらいいなと思っています。そして、東北をはじめとする方々に元気を届けていければいいなと思っています」

 

■初代タイガーマスク

「中学生ぐらいから魅星ちゃんはずっと凄く義理堅く連絡を取ってくれて、新間さんは目の中に入れても魅星ちゃんは痛くないぐらいの存在です。この魅星ちゃんがプロレスをやりたいと言った時に僕らはビックリしたんですけど、その後の魅星ちゃんの積極性というか、プロレスラーを目指してやっていく姿は、僕が新日本プロレスに入ろうとした時のことを思い出させるような、同じような状況だと思います。はっきり言って、僕らは魅星ちゃんがかわいいです。必ず成功させてあげたいし、必ずチャンピオンにしてあげたいし、そして必ず岩手の希望になってほしいし。また、名前が『舞海』というのは、僕らがあちらに行った時、凄くキレイな海を見て、ずっと感激に浸っていたんです。名前に海を付けたというのを今日聞いて、凄い感激です。魅星ちゃんがいいレスラーになるように、とことんこれから初代タイガーマスクが応援していきますので、皆さんよろしくお願いします」

 

■甲田哲也(東京女子プロレス代表)

「私からも今日リアルジャパンプロレスさんの記者会見の中でこういう時間を作っていただきまして、佐山総監、新間会長に感謝しております。ありがとうございます。今、ご紹介にありましたように、舞海魅星はリングネームをミライ(仮)という感じで先週発表させていただいたんですが、正式に本日、舞海魅星という形になりました。このリングネームも本人がプロレスラーを夢見ていた高校生の頃から自分で考えていたリングネームということで、本当にその夢が5月3日に叶うということで、ぜひ舞海魅星というプロレスラーが誕生する瞬間を多くの方に見ていただきたいと思っております。ぜひご来場いただきますよう、皆さんよろしくお願いいたします」

 

■質疑応答

――佐山さん自身が舞海選手を指導したことはある?

 

初代タイガー「まったくないです。将来は指導してみたいなあと思いますね」

 

――所属としてはリアルジャパンではなく、東京女子?

 

初代タイガー「リアルジャパンは今、女子プロレスをやってないんで」

 

――東京女子を選んだ理由は?

 

舞海「基本的な部分ができている選手が多くて。リング上で憧れるという部分の他に、日常的な部分でちゃんとしている選手が多くて。あいさつができるとか、靴が揃えられるとか、そういう人間的な部分が大切だと思っているので、そういうところができている選手が多いなと感じたので、東京女子プロレスさんに入団させていただきました」

 

――将来リアルジャパンに上がりたいという気持ちはある?

 

舞海「上がらせていただけるのならば…」

 

初代タイガー「上がらせます」

 

 

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