【編集長コラム】「レスラーは蚊に刺されない!?」

9月も半ばを迎えたが、今年の夏は一段と暑かった。日本はいつから亜熱帯になったのだろうか、と思うほど連日の猛暑だったが、レスラーは汗っかきなので「夏は苦手」という選手が多い。

225キロの巨体を誇る浜亮太は、超のつくほど暑がりで、いつ何時でも汗だく。冬に道場を訪れた時、先輩が帰るとすぐに「暑いっす」と、エアコンを「冷房」に切り替えた。しかも設定温度は、レスラーのスタンダードである18度。ひんやりした空間に「あ~気持ちいい」とご満悦だった。

石川修司は初冬なのに半袖。「みんな、何で長袖? 暑くないのかな」と首をひねっていた。

征矢学はお店のエアコン温度を「もっと下がらないかな・・・。Tシャツが貼りつく!」と、裾をパタパタして少しでも風を通そうと悪戦苦闘していた。

岡林裕二は「毎日、汗だくでTシャツを5枚は変えます。タオルは絞れるほどビシャビシャに。洗濯が大変」とコボす。

関本大介も、近くに寄ると湯気が立っているのが見える。真夏の蜃気楼のようだ。

スーパーヘビー級とまではいかない西村修も暑がり。「最初のケンカの原因がエアコンの温度でした」と恵夫人が苦笑いする。

涼やかな印象のジェイク・リーも、実は大変な汗かき。ジムでシャワーを浴びて帰るが、家に帰るまでに汗だくになるので帰宅後すぐにまたシャワー。膨大な洗濯物を、お気に入りの洗剤「アリエール」で洗濯する毎日だという。

筋肉から熱が発せられるのだろうか。レスラーは暑い。かつて「レスラーは、蚊に刺されない」という都市伝説があった。受け身を取っている体の皮膚は硬くなり、蚊の針が立たないというのだ。だが、何人かに聞いてみたところ「刺されますよ!」とアッサリ否定された。

そして、刺された後の対処法の多くは「叩く」。薬を塗ったり、掻いたりしない。叩くとかゆみが治まるというのだ。何ともストロングな対処方法だが、レスラーらしい。

新日本プロレスの道場は多摩川の近く。緑も多く蚊も多い。「蚊に刺されるなんて、ぶったるんでいるからだ!」と鬼軍曹・山本小鉄さんが生前、ヤングライオンをドヤしていたが、コッソリ、腕を叩いている現場を目撃してしまったことがある。

「小鉄さん・・・」「あ、これはその・・・」そうこうしているうちに、記者も刺され、腕を叩いた。2人で顔を見合わせて笑った。

懐かしい夏の思い出。今年の夏も間もなく終わる…。

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