新日本プロレスが100億円企業になるために抑えるべき3つのポイントとは?

5.3福岡国際センターで開催された、新日本プロレスのビッグマッチ『レスリングどんたく 2017』

観衆6,126人、超満員札止めの素晴らしい雰囲気の中で行われた、メインイベントのIWGPヘビー級選手権試合ではチャンピオンのオカダ・カズチカ選手がチャレンジャーのバッドラック・ファレ選手を21分47秒の激闘の末に下し、5度目の防衛に成功しました。

毎回異なるスタイルの選手を相手にしながらも、バツグンの試合内容で防衛ロードを突き進むオカダ選手は、もはや絶対王者としての風格も出てきましたね。

「だれが・いつ・どこで、オカダを止めるのか?」

プロレスファンにとって、今後の防衛戦の展望を考え、予想する、ということ自体がまさに内藤選手の言う通り、楽しいひと時になりますね。

さて、僭越ながら初めてコラムを執筆させていただいておりますが、私はライターでもプロレス関係者でもなく、プロレスファン歴20年のビジネスマンでございます。

私自身、いつもプロレスからパワーをもらい、同時にプロレスから人生・仕事にも共通する大事なことをたくさん学ばせていただきました。

そのプロレスがアメリカのように、老若男女問わず、日本でもう一度市民権を得るために、プロレスへの熱い想いと共に、魂を込めて綴ってまいりますので、読み苦しい点も多くあるかと思いますが、何卒お付き合いいただけると幸いです。

前置きが長くなりましたが、私は普段、本業で事業開発やその組織の運営を担当しておりますので、記念すべき初回はズバリ、V字回復を果たし、目下絶好調の新日本プロレスが100億円企業になるためにというテーマで、事業展開の観点から抑えるべきポイントを3つにまとめていきたいと思います。

1 .なぜ100億円を目指すのか?

目指すべきは売上高100億円!株式上場!

まずはじめに、何よりも大事なのが『チャレンジャブルで明快な目標設定』です。

私の想いでもある、プロレスがアメリカのように、老若男女問わず、日本でもう一度市民権を得るというのが定量・定性的にどういう状態のことを言うのか、という点から触れたいと思います。

参考例として、日本の国技である相撲。子供からご年配の方まで幅広く、主にテレビで観戦しているイメージがありますが、その相撲協会の2015年の事業収益(売上高)が108億円程度(※1)です。

従って、相撲と同等の事業規模となる100億円という数字を団体、興行会社単体の目標とします。

一方、プロレスの世界最大手であるWWEは2015年の売上高が約737億8,000万円(1ドル=112円換算)(※2)となります。

対して新日本プロレスの2016年度の売上高は、およそ32億円(※3)となっており、相撲協会の1/3、WWEの1/25の規模です。

当時点では両者と大きく差が開いておりますが、下記の図の通り、ブシロードさんが買収してから、まさにV字回復、急成長を遂げてきており、私は今年度(2016年8月〜2017年7月)、1997年に記録した過去最高の売上高を更新する38〜40億円程度まで伸びると予測しています。

ちなみに国内のプロレス市場規模は124億円(※4)程度となっておりますが、団体、興行会社に加え、周辺ビジネスを展開している会社も含めて、総計の売上高と想定されます。

そのため、この市場規模自体を如何に大きく成長させていくか、という観点においても、成長エンジンとなる選手、試合、興行といった、コンテンツの提供元である、団体、興行会社が大きく成長していく必要があります。

なお、参考として、国内の上場企業で売上高が年間100億円を超える企業は約2,700社程度(※5)あり、国内企業数がおよそ380万社(※6)なので、売上高100億円となると、全企業の上位0.07%に入るということになります。(もちろん、非上場でも大きな売上高を誇る会社は何社もあります)

次に、先ほど『市民権を得る』という表現を敢えて使いましたが、『市民権』を辞書でひくと、

①国民、あるいは市民として思想・行動・財産の自由が保障され、また国政に参加する権利。
②(アメリカ合衆国などで)国籍。州籍。 「アメリカに移住して-を取る」
③(特殊だったものが)広く世に行われて一般化すること。 「この言葉はもう-を得た」

とあり(※7)、この③を実現することが大事だと考えています。

これはプロレスそのものに対する認知だけでなく、一部のネガティブなイメージを払拭し、幅広い層の人たちがサッカーや野球、以前のK-1などと同じように胸を張ってプロレスが好き、と言えること。

加えて、日常会話の中にプロレスの話題が自然にある状態、そして将来なりたい職業のランキング上位に入ってくることをイメージしています。

それらを実現するためのプロモーションへの投資や選手のギャラ向上、M&Aのための資金調達、あるいはわかりやすく社会的信用、信頼を得るための手段として株式上場は非常に効果的であり、重要な要素になります。

この『売上高100億円』『株式上場』は新日本プロレスの木谷オーナーも様々なインタビューで公言しており、新日本プロレスのみならず、プロレス界にとって、一つの目標であり、同時に成さねばならない使命であると捉えています。

⇒次ページ(2. 地方興行の動員数増)

金光 善浩
1982年東京都新宿区生まれ。大学在学中に音楽活動を開始し、年間100本以上のライブを行いながら2005年にアンリミテッドグループ内自主レーベルよりアルバムをリリース。有名タレントのサポートミュージシャンを経て、2007年にフォーランドフォレックス株式会社(現:楽天証券株式会社)入社。Webマーケティングに従事し、2011年株式会社リアルワールドに入社。スマートフォン、広告、ポイント、MVNO、協業事業の責任者を経て、クラウド事業の現場責任者として同社の東証マザーズ上場を経験。2015年12月に取締役に就任。2016年3月からアドテク事業子会社、4月からフィンテック事業子会社の取締役を歴任。
「大切なことは全部、プロレスと音楽が教えてくれた」

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