【新日本】怪物ボルチンが雪崩式カミカゼで『NJC』初戦突破! 敗れたファンタズモは「小屋の裏に連れていかれる時」と哀しき引き際を示唆

新日本プロレスの“春の最強戦士決定トーナメント”『NEW JAPAN CUP 2026』(以下、NJC)は3月5日、東京・後楽園ホールにて第2戦を開催した。

セミファイナルに組まれた1回戦では、圧倒的なパワーで躍進を続けるボルチン・オレッグと、百戦錬磨の技巧派エル・ファンタズモが激突。

残酷なまでの世代交代を印象付ける結末となった。

STRONG無差別級とNEVER無差別級6人タッグの二冠を保持し、破竹の勢いで突き進むボルチン。

対照的に、ファンタズモは先日のアメリカ大会でNJPW WORLD認定TV王座を失い、背水の陣で本トーナメントに臨んでいた。

生き残りを懸けたファンタズモは、体格差を埋めるべく非情な足殺しを展開する。

鉄柱やフェンスを駆使してボルチンの左足を徹底的に破壊し、さらにはサドンデスから必殺のCRⅡまで繰り出して若き怪物を追い詰めた。

しかし、ボルチンの底知れぬ生命力とパワーはベテランの目論見を打ち砕く。

コーナートップでの攻防において、雪崩式フランケンシュタイナーを狙ったファンタズモをそのまま肩に担ぎ上げると、戦慄の雪崩式カミカゼを敢行。

この一撃でファンタズモを完全に沈め、ボルチンが2回戦進出を決めた。

決着後、リング内外で勝者は敗者を抱きしめ、敗者もまた勝者の腕を高く掲げてその実力を認めた。

美しいノーサイドの光景であったが、バックステージで両者が発した言葉は、勝負の世界の光と影を残酷なまでに浮き彫りにした。

歓喜に沸くボルチンは、流暢な日本語を交えながら、立ちはだかった先輩への感謝とトーナメント制覇への強い意志を表明した。

ボルチン「(※松本の肩を借りてインタビュースペースに辿り着くと、床に座り込んで)当たり前に言うのは、『NEW JAPAN CUP』で優勝したい。それは、何のためにここにいるのか。『NEW JAPAN CUP』で優勝したいから。優勝して、もっと強くなって、世界一のレスラーになるためにここにいるから。どうやって最強のレスラーになるのか。相手に強いレスラーがいれば、自分のレベルも上がるじゃないですか。強くなるし。だから自分からああいうことを言うのはよくないと思うけど、やっぱり強い先輩はここにいるから、俺たちの成長が速くなる。新日本プロレスに入る前に、3年間でベルトを獲ることを目標に、高い目標をいつも持ってるけど、俺はちょうど今年の4月でデビューして3年になるから、3年間でこの結果があるのは、俺の努力(のおかげ)じゃない、先輩のおかげ。強い先輩のおかげ。
だからレスリングの時も、強い相手と試合するのは、いつも私は喜んでました。強い相手に対しては、いつも、負けてもいい試合してたから。今回はELP選手、メチャクチャ強い先輩だから、その選手とやって、勝って。もちろんリングに上がったら遠慮なしに闘ったけど、めちゃくちゃリスペクトしてます。強いのはELPのおかげ。俺は今日、(トーナメント)一発目で勝った。次はHENARE。HENAREには1年前、『G1 CLIMAX』で負けてるけど、今回リベンジできるように頑張ります。
高い目標を持って、『NEW JAPAN CUP』とりあえず優勝して、頑張っていきたいなと思ってるんで。それは俺の努力だけじゃない。みんなの努力、新日本プロレスのファンの努力、選手の努力、先輩の努力。松本、後輩の努力、みんなの努力だから。新日本プロレス、もっともっと盛り上がって、もっと強くなって、自分は新日本プロレスが世界一のレスリング(団体)と思ってるから、もっと頑張っていきたいなと思ってるんで、次も頑張ります。1試合1試合、100パー出して、全部出して頑張っていきます。今日はありがとうございました!」

一方、自らの持てる技術をすべて出し尽くした上で力負けを喫したファンタズモは、自身の現在地を老犬に例え、自嘲気味に語り始めた。その言葉の節々には、第一線を退く覚悟すら滲んでいた。

ファンタズモ「またしてもこの状況になっちまったな。そうだろ、ボルチン? お前があの四角いリングでデビューしてから、どれだけ成長したかを見るのは本当にうれしいよ。俺はあの時そこにいたし、今夜もそこにいた。お前には、パワーも強さもスタミナも、すべて備わってる。お前はすべて持っているな、若い子犬よ。すべてをだ。そして俺は、この老いぼれ犬は……。子犬たちとまだ遊べると思ってる老犬。フリスビーをまだ追いかけられると思ってる老犬。そしてまだ自分はやれると思ってる老犬。お前は立ち上がって飼い主を見つめる。すると飼い主はお前の目を見つめる。お前は飼い主の目を見て、飼い主もお前の目を見る。そしてわかるんだ。もうすぐ“小屋の裏に連れていかれる時”だってな」

新時代を牽引する怪物王者と、限界を悟り始めたベテラン。プロレスの残酷さと美しさが同居した一戦を経て、ボルチン・オレッグは3月12日高松大会の2回戦で、シード選手のHENAREと激突する。

<写真提供:新日本プロレス>

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