【新日本】ウルフアロンのヒーロー哲学と、NEVER王座を巡るボルチンと成田の愛憎劇「大いなる力には責任が伴う」
新日本プロレスの春の祭典『NEW JAPAN CUP 2026』最終戦が3月21日、新潟・アオーレ長岡で開催された。
第6試合に組まれたのは、ボルチン・オレッグ、ウルフアロン、矢野通組と、HOUSE OF TORTURE(以下、H.O.T)の成田蓮、ドン・ファレ、ディック東郷組による6人タッグマッチである。

この一戦は、同トーナメントでボルチン・オレッグが成田蓮を下し、逆にウルフアロンがドン・ファレに敗れているという、互いの因縁が交錯する追撃戦の舞台であった。

試合は、ゴング前からの奇襲や、レフェリーの目を盗んだコーナーマットの撤去など、H.O.Tが無法地帯を作り出そうと画策する展開となった。

しかし、本隊トリオの圧倒的な身体能力の前に小細工は通用しなかった。

最後はボルチン・オレッグが投げ飛ばしたディック東郷をウルフアロンが捕獲し、鮮やかな逆三角絞めでギブアップを奪取。
力で悪の連携をねじ伏せ、本隊トリオが完勝を収めた。

試合後、リング上ではボルチン・オレッグが成田蓮の保持するNEVER無差別級王座のベルトを手に持ち、堂々と挑戦をアピール。

バックステージでは、勝者と敗者がそれぞれの思惑と哲学を熱く語った。
ウルフアロンは報道陣に対し、唐突にアメリカン・コミックスの話題を切り出し、悪党軍団の振る舞いを痛烈に批判した。

ウルフ「ありがとうございました。(※1人ひとり、取り囲む報道陣の顔を見ながら)昨日はありがとうございました。昨日はありがとうございました。昨日いなかったですね? 昨日はありがとうございました。昨日、いないですよね? 昨日、ありがとうございました。昨日、いなかったですね。昨日ありがとうございました……。まあ、皆さん、見ました? あの、『スパイダーマン』の『ブランド・ニュー・デイ』の予告編が、ついに出ましたよ。まあ、昔から『MARVEL』が好きで、まあ高校生の時からずっと『MARVEL』を見続けてるんだけど、その『スパイダーマン』の中で好きな言葉があって。『大いなる力には、大いなる責任が伴う』って言葉があるんだけど、あのHOUSE OF TORTUREのやり方は……たしかに力はあるよ。でも、その責任のことは全く考えてない。力を持ってるんだったら、その力を責任もって使わないと。何が起こるかわかんねえよ。まあ俺は、これまで鍛えてきたこの力すべてを、責任もって相手にぶつけさせてもらう。……(※スパイダーマンが手首から糸を放つポーズを2度とるも)出ねえや……」
一方、リング上で成田蓮を挑発したボルチン・オレッグは、NJC準々決勝での勝利に続き、1対1でのタイトルマッチを要求。相手のレスリング技術を高く評価するからこその、純粋な勝負を求めた。

ボルチン「オイ、成田、アナタ今、NEVER(無差別級)チャンピオンじゃないですかね。ただ、チャンピオンとして、アナタの気持ちもどうですかね? 俺に今まで2回負けて、俺に勝ちたいの気持ちは絶対持ってるじゃないですか?ただ、俺の気持ちは、俺の獲りたいぶんは、アナタのベルト、NEVERのベルト獲りたいから、NEVERのベルト懸けて、やろう。ストロングスタイル(の)アナタと、リングの試合で、1人1人で。俺に対してはオイ、8人、7人いらないから。ただ俺は、アナタのシングルのいいとこが、すごくわかってるから。関節(技)うまい、ストロングスタイル持ってるし。だから1人と1人で、闘ってやるわ」
しかし、王者である成田蓮はこの要求をすんなりとは受け入れなかった。ボルチン・オレッグが不用意にベルトに触れたことに激怒し、逆に相手陣営が保持する6人タッグ王座を懸けるよう要求を突きつけた。

成田「オイ、ボルチン、なに気やすく俺のベルトに触ってんだ、この野郎?俺に挑戦してえのか?ふざけろ、オイ。まずよ、テメーらの持ってるシックスメン(のベルト)、懸けさせろ。話はそれからだ。まあ、俺に挑戦できると思ってんだろうな? 無理に決まってんだろ。なあ、ボルチン。ざまあみろ」
(※矢野通、ドン・ファレ、ディック東郷はノーコメント)
「力と責任」を説くウルフアロンの真っ直ぐな信念、純粋な1対1の闘いを渇望するボルチン・オレッグ、そして王座戦線を自己のペースに巻き込もうと目論む成田蓮。
NJCの熱狂冷めやらぬ長岡の地で、NEVER王座を巡る新たな火種が大きく燃え上がろうとしている。
<写真提供:新日本プロレス>














