【編集長コラム】「芦野祥太郎がWRESTLE-1魂を胸に全日本プロレス侵攻」

「WRESTLE-1(W-1)はインディーだった」。3月末で活動を休止したW-1をリードしていた芦野祥太郎がキッパリ言い切り、全日本プロレスへ乗り込む決意を明かした。

W-1チャンピオンシップに2度、君臨した芦野。ユニット「アンファンテリブル」を率いるなど、W-1の強さの象徴する存在だった。それだけに、W-1への思いは熱い。

フリー戦士として乗り込みが決まっていた全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル」が、新型コロナ感染拡大問題で中止となってしまった。出鼻をくじかれたが「これまで、全日本プロレスの選手とは一度も対戦したことがない。研究する時間がたっぷりできた」と、前向きにとらえている。

全日本プロレスTVに入会し、王道戦士の技や試合運びなどをチェックしている。すでに三冠戦はつぶさに見届け「同世代の選手を中心に、全日本プロレスを丸裸にしてやった」と胸を張る。

宮原健斗、ジェイク・リー、野村直矢、青柳優馬・・・全日本プロレスには芦野と同世代のヘビー級戦士が充実しており、ターゲットには事欠かない。「当面、全日本プロレス一本でいく」というのも頷ける。

もちろん、現三冠王者・諏訪魔、石川修司と、上の世代にも牙をむく。「体重はともかく、身長差もあるスーパーヘビー級戦士ばかり。でも、負ける気は一切ない」と強気なセリフを連発した。

「W―1はチャンピオンでも、リングを自分たちで作った。インディーだった」と「メジャー」全日本プロレスへの意地をにじませたが「ファイトでは同格。今のままでも十分に闘える」と言ってのける。

実際、スープレックス、アンクルロックなど、芦野の必殺技は文字通りの必殺技。勝負を一気に決めてしまう破壊力がある。

「これまでW-1で養ってきた力で全日本プロレスに一泡ふかせてやる。そのうえで、次のステップに移りたい」と、全日マット制圧の青写真はすでにでき上っている。

児玉裕輔、羆嵐らアンファンテリブルの同志たちも帯同するつもりだ。シングル王座はもちろんタッグ王座も視野に入っている。

アンファンテリブルの新たなロゴマークやTシャツなどグッズの準備も始めている。想定外だった「猶予期間」を有効利用。アンファンテリブルの仲間たちとも「リモート会議」で結束を深めている。

「明治の元勲」ごとき風貌から「令和のマット界制圧プラン」が、次々と飛び出してくる。昨今では珍しい、近寄りがたく厳格で重厚な雰囲気。かつてアントニオ猪木を追い詰めた「地獄の墓掘人」ローラン・ボックを思い起こさせる芦野祥太郎が「インディー・W-1のプライド」を秘め、全日本プロレス乗っ取りプランを着々と進めている。

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