【編集長コラム】「キモコワ男・児玉裕輔の野望」

「キモコワ男」児玉裕輔が思春期のトラウマをバネに「人ならざるモノ」を目指している。

王道マッチにアンファンテリブルの参謀として上陸し、快進撃を続ける児玉。大日本プロレス、666のリングにも単身乗り込み大活躍している。

まずは全日本、大日本のジュニア王座がターゲット。「フリー戦士だから、ベルトはステータスになる。いくつあってもいい」とうそぶく。

クルーザー級王者として君臨したWRESTLE―1時代から、そのレスリング技術には定評がある。実際、王道マットでのファイトは小気味よく、何よりアンファンテリブルの同志、芦野祥太郎、羆嵐とのコンビネーションもキレキレだ。

とはいえ「トリオで暴れながら、それぞれ思惑もある。三人好き勝手にやる時も来る。俺は参謀じゃない。アンファンテリブルの『ひっつき虫』なんだ」と、カラーコンタクトを装着した“気持ち悪い”両眼をむいた。

思春期に好きだった女子に「笑顔が気持ち悪い」と、面と向かって通告されたという。裕輔少年は傷つき、トラウマになってしまった。「俺は気持ち悪いんだ」。それなら、気持ち悪さを追い求めようじゃないか。

カラコンの装着も「キモコワ男」への化身の合図である。いわばマスクなのだ。

実は近々、マスクマンに化身するプランも進行している。もちろん怪奇派マスクマンである。「例えばブラックホールのごとく渦巻くデザイン・・・666のリングにはピッタリ」と、待ちきれないようだ。

カラコンを外すと、子供好きというから、その落差はすさまじい。保育士の資格を持ち、幼稚園教諭の免状も持っている。「子供が大好き。会場でもついつい子供を探してしまう。場外戦では子供を狙っている。もちろん逃げられるけど、それも嬉しい。(子供を)食べてしまいたい」と、どこまでも“気持ち悪い”。

狙いは日本の子供だけではない。海外進出も目論んでいる。「アメリカの子供はどんなお味がするのだろうか」とでも、言いたげに舌なめずりしている。

もはや危険人物の児玉が願う「人ならざるモノ」とは、妖怪なのか、ゾンビなのか、それとも進化(退化?)した新たな人類なのか。気持ち悪さを極めるにはどうしたら良いか、研究にも余念がない。

いずれにせよ、何とも危ない「キモカワ男」が日本マット界を侵攻している。

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