【アイスリボン】7.17 蕨「アイスリボン1134」千春リングアナが無期限の欠場を発表「2ヵ月ぐらい前から聴覚に異常」

「アイスリボン1134」
2021年7月17日(土)アイスリボン道場
14時00分開始/13時35分開場
観衆:54人(満員)

【大会前】


大会前に千春リングアナがリングに上がり、本人の口から無期限欠場が発表された。千春リングアナのリング上での挨拶は以下の通り。「みなさん、こんにちは。私事なんですけども、2ヵ月ぐらい前から聴覚に異常を感じまして、通院をしながら大会に参加してきたんですが、改善は見られず、医師と相談のもと、無期限で長期休業することにしました。今日もみんなの顔を見たりすると休むという決断が揺らいでしまいました。凄くみんなのことが大好きなので、今日も凄く控室が楽しくて…。でも、ちゃんと一回治して、これからの人生長いので、一回治してまた戻ってきてくださいと藤本つかさが言ってくれました。それでも休むことを躊躇していました。15周年イヤー、凄く大きな大会もあります。やっぱり私は選手の近くにいたいと悩んでいたんですけども、プライベートでも仲良くしてもらってる雪妃真矢が、私の大好きなマックを買ってきて、家に来て、休めと。身体が大事だ、休め!マック食え!って背中を押してくれました。その2人の言葉がなかったら、休むという勇気を持つことが出来ませんでした。どうもありがとう。泣くつもりはなかったのに、そこにつっかがいて、“知ってます?亜矢子さん来てますよ”って。私のリングアナの師匠の石田亜矢子がそこに来てて、泣くつもり全然なかったんですけど(泣)はい。すいません。と言うことで、今日はですね、リングアナウンサーはMIO、音響は肇社長が担当します。ちょっと一回休業ということで、Twitterなども離れると思うのですが、ロードモバイルの方には引き続きいますので、ローモバ、アジュレボギルトの方、遊んでください。あとInstagramの方もやっていこうと思いますので、ぜひそちらもご覧ください。今後もアイスリボン、P’s Partyをよろしくお願いします。」

◆第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
〇トトロさつき (6分55秒 片エビ固め) 咲蘭×
※回転エビ固めを潰して

咲蘭のデビュー3戦目の相手は8月9日横浜武道館大会でテクラのトライアングルリボン王座挑戦が決まったトトロ。「大きい選手が好き。」という咲蘭にとっては自ら望んでの一戦ではあったが、先制のドロップキック5連発をヒットさせるも、いずれも両手を広げて胸を張って受けたトトロはノーダメージ。真正面からぶつかっても厳しいと判断したか、咲蘭はエプロンに逃げ、トトロが迫ると、鉄柱にしがみついたり、エプロンを走ったりと、トトロと距離を取ろうとする。「入って来い!」というトトロに「嫌だ!」と返す咲蘭だが、レフェリーのつくしにもリングに入るように促され、渋々リングイン。なおもリング上で走って逃げる咲蘭だが、さすがにトトロに捕まり、強烈なキャメルクラッチで絞め上げられてしまう。倍以上のトトロのウエイトをまともに受けた咲蘭は苦悶の表情を浮かべながらも必死に耐えると、トトロがボディスラムを決めようと抱え上げられたところでバックに回りおんぶスリーパーへ。さらにエルボー、トトロの飛び込みをカニばさみで切り返してのドロップキックと反撃に出る。しかし、カミカゼの体勢でトトロに担がれたところ、これをバックに回り込んでのエビ固めで切り返そうとした咲蘭だが、これを押しつぶしたトトロがそのままエビ固めに決めフォール勝ち。


試合後、咲蘭は「本日、トトロさんと対戦しました。とっても大きくて重かったです。私もたくさんちゃんこを食べて大きくなって、またリベンジしたいと思います。次は後楽園ホール大会でチェリーさんと対戦させて頂くんですけど、チェリーさんは関節技が得意ということなので、私も関節技を磨いていきたいと思います。」と意欲的に語り、トトロは「咲蘭と、デビューしてからシングルするのは初めてだったんですけど、なんか練習生の時よりちょっと生意気に…ねぇ?なってる気がするので、そこも成長かなと思って、ちょっと私も感慨深かったです。ちゃんこ食べて大きくなったら、またシングルやろ!」と咲蘭に再戦を約束した。

◆第2試合 シングルマッチ10分1本勝負
〇テクラ (8分54秒 ジャパニーズ・レッグロール・クラッチ) 尾﨑妹加×

8月9日横浜武道館大会でトライアングルリボン王座の初防衛戦が決まったテクラは妹加とのシングル戦。開始と同時に妹加をグランドに誘ったテクラだが、妹加はパワーで切り返す。妹加の首を狙い首4の字、女郎蜘蛛で揺さぶるテクラだが、これをしのいだ妹加はエルボー合戦に打ち勝ち、シュミット式バックブリーカー2連発を決め、テクラのスピアーの動きを読んでアルゼンチン・バックブリーカーに決めた妹加だが、テクラはうまく体勢をずらしながら妹加の首を絞め上げ、スリーパーに移行する。テクラのスピアーを浴びながらもカウンターのラリアット、ダイビングセントーンと試合を優位に進めていった妹加だが、テクラはカウンターのハイキックを決めると、素早くジャパニーズ・レッグロール・クラッチで妹加を丸め込みカウント3を奪った。


試合後、妹加は「久しぶりの道場マッチでした。テクラとのシングル自体も凄く凄く久しぶりで、たぶんテクラが日本に来たての頃に1回やったぐらいだったので、全然日本語も分からないし、グランドしかやらないし、こんなにいっぱい技とかない時期で、チャンピオンだし今、負けちゃって…(雪妃が「え?負けたの?」と驚くと)負けたんですよ。クルっと丸め込まれてしまいまして。すいません、ホントに、こんな大切な試合前なのに。でも、私思ったんですよ。後楽園ホールの対戦相手の中に丸め込みを使う選手がいるんですよ(と、藤本を見る)。今日みたいにクルっと行かれたら私たちもう1回ベルトを巻ける夢が…。(雪妃が「やめろ!」と叫ぶと)なので、そういう選手と当たれてよかったのかなと思います。これで(丸め込みの)対策はバッチリなんで。後楽園ホールに向けて私とユキさんのレネミーでもう一回ベルト巻くんで。レネミーを応援よろしくお願いします。」と語り、テクラは「Rebel&Enemy~!Rebel&Enemyのメンバー、尾﨑妹加負けました。ラム会長は妹加のフレンドでしょ?ラム会長のフレンドはテクラのフレンドじゃないでしょ?エネミーだよ。ユキも。タイトルマッチ決まったね。トトロもいる。めっちゃ楽しみ!」と8月9日横浜武道館大会でのトライアングルリボン王座戦への自信をのぞかせた。

◆第3試合 タッグマッチ15分1本勝負
〇藤本つかさ&鈴季すず (9分14秒 ギブアップ) 雪妃真矢&星いぶき×
※極楽固め

7月24日後楽園ホール大会でリボンタッグ王座決定戦に臨む藤本と雪妃の前哨戦。そこに常にバチバチの戦いを展開するすずvsいぶきが加わったタッグ戦は藤本vs雪妃でスタート。グランドの攻防で雪妃が優位に立ったところでいぶきvsすずへ。いぶきの逆水平チョップをディフェンスしようとするすずだが、いぶきはすずの動きを読んでチョップを叩き込む。すずもエルボーでいぶきをのけ反らせて反撃し、両者が激しくぶつかり合う。いぶきからタッチを受けてすずに対した雪妃は串刺しニーを決めると、あまり試合で見せないコーナーからのダイビングニードロップを決める。そして2度目の藤本vs雪妃へ。すずが竜巻旋風脚を決めたところでリングインした藤本はサッカーキック、PK、卍固め、さらにロープに逃れた雪妃にドロップキックと畳みかけるが、雪妃もシュミット式バックブリーカー、ブレーンバスターと反撃に出る。試合は藤本vsいぶきとなり、いぶきのクロスボディ2連発に、藤本はすずとのダブルの正面ドロップキックを決めると串刺しドロップキックを決める。いぶきもバッククラッカーからダイビングクロスボディ、ライトニングスパイラルと反撃に出るが、藤本はいぶきのグッド・いぶニングをビーナスクラッチで切り返すと、ダイビング・ローリングネックブリーカーから極楽固めへつなぎギブアップ勝ちを飾った。

試合後、いぶきは「今日つっかさんに負けた技が極楽固め。これは超花火のNATSUMI選手がつっかさんとシングルした時につっかさんがNATSUMIさんから勝った技ですよね?自分が極楽固めでギブアップしてしまったということは、武道館に向けて危機感を持ったなって思いました。このまま負けてしまうと、アジャさんをNATSUMI選手に取られてしまう。凄く凄くそれは嫌なので、ここで勝って、アジャさんを自分のものにしたいなと思います。そしてホール。絶対に勝って、つっかさん見ててください。ここで勝って、NATSUMI選手に勝てる勢いを見せつけるので。」と語り、雪妃は「24日、インターナショナルリボンタッグ選手権試合、3WAY、絶対勝ちます。藤本つかさ、今日前哨戦これで最後だったんですけども、前哨戦を落とす形になりました。でも大丈夫。負けたからってホールで負けるわけじゃないですから。そして今日、出てるのは私たちのタッグだけなんですよ。ホール前の大事な道場マッチ、しまなみもおらず、浩代さんもおらず。というわけで、私たち2人を応援するように、みなさんよろしくお願いします。」と妹加とポーズを決めた。また、すずは「久しぶりのどっかーん姉妹、連係もバッチリで、つっかさんが取ってくださいました。来週は後楽園ホール大会になるんですが、なんと、山下りなとのカードを組んでもらいました。大阪で山下りなにFantastICEの(試合)形式はなんなのかと、デスマッチレスラーだろうとメッセ―ジを届けたんですが、その結果山下りなにも思いが届いたようで、7月24日、すずと対戦させてくださいと(山下が)Twitterに書いてたんで、これはチャンスですよ。7月24日に山下りなから鈴季すずが3カウントを取ったら、FantastICEはもう勝利は決定だろ。そうだろ!(観客の拍手がまばら。そのリアクションに対し)そうだって言ってくれ!そうだろ!(拍手が大きくなる)イェーイ!7月24日は山下りなからしっかり3カウントを取ります。」と山下との前哨戦に必勝を期し、藤本は「いぶき、このままだとNATSUMI選手に負けちゃうよ。……って言おうと思ったんですけど、見ました?あのチョップ。本当に武器だから、このまんま行けばいいと思う。同じ技で負けたかもしれないけど、このままのいぶきで行けばイケると思うよ。そして、久々にユキと対戦したんですけども、スタートから雪妃とはじっくりやるのが好きだなと改めて思いました。後楽園は色んな選手がたくさんいるので、そういうのは出来ないかもしれない。試合は今日勝ったけど、ユキとの攻防では私の方が完全に押されてたなということで、雪妃真矢、要注意人物です。そして今日負けた妹加さん、私、丸め込みだけじゃないんで気を付けてください。」と語った。

◆第4試合 宮城もち7月の憂鬱を払拭せよマッチ タッグマッチ20分1本勝負
〇春輝つくし&真白優希 (10分19秒 片エビ固め) 宮城もち&石川奈青×
※ダイビングフットスタンプ

“宮城もち7月の憂鬱を払拭せよ”のサブタイトルが付いたメインは「私にとって7月は大鬼門な月。」というもちのために組まれた一戦。さらに真白と石川は7月24日後楽園ホール大会で昨年大みそか以来、2度目のシングルマッチが決定しており、もちとつくしもタッグでの対戦が決まっている。後楽園のダブル前哨戦でもあるのだ。先発に出た真白はもちを挑発するが、もちが出ようとするところを制した石川が真白と向かい合った。ロックアップから押し勝った石川がロープに真白を詰めるが真白はこれを切り返す。しかし、さらに石川が切り返し真白をコーナーに詰めてのエルボーを連打。真白の髪を掴んで対角に投げるが、真白は起き上がるとつくしに交代。石川の闘志をうまくすかしてみせた。コーナーでつくし、真白に踏みつけられた石川だが、つくしの前で側転のフェイントからタックルを決めるともちに交代。タックルを決めたもちに、つくしははりつけドロップキックで反撃。さらにボディスラムを狙うが、これをこらえたもちはロープに飛んでのヒップドロップ、モンゴリアンチョップを連発。串刺しドロップキックで反撃したつくしは真白に交代。リングインと同時にドロップキック2連発をヒットさせた真白は、ロープに飛ぶもちの足を払う。足首を抑えるもちの姿に「アキレス腱が!?」と何かを期待した真白に怒ったもちはメタボリックサンドを狙う。必死に足をばたつかせて逃れた真白を追撃しようとするもちだが、「チェンジ―!」とタッチを要求した石川が強引にもちと交代すると、真白とのエルボー合戦から串刺しボディアタック、ボディスラムを決める。2発目のボディスラムを狙った石川だが、これをこらえた真白は逆に石川をボディスラムで投げ返し、つくしに交代。つくしはドロップキック、串刺しドロップキックを決める。連打を浴びた石川だが、起き上がると、つくしに対してエルボー合戦を仕掛けていく。つくしが応戦し、石川を圧倒すると、そこにもちが飛び込み、つくしをグルグルバスター。石川がコーナーに上がるがつくしがデッドリードライブ。逆にコーナーに上がった真白が石川にホワイトボディアタック。倒れた石川にダイビングフットスタンプを狙ったつくしだが、石川がかわし、つくしをスクールボーイで丸め込むがカウントは2。逆さ抑え込みを狙う石川。そこに真白がリングインし石川に目潰しを狙うが、石川は反転し、真白とつくしの同士討ちを狙う。一歩手前でこらえた真白だが、その後ろからもちに押され、結果的に同士討ちとなる。その流れから逆さ抑え込みを決めた石川だがカウントは2。続けて側転式回転エビ固めを決めるが、これもカウント2。今度はつくしが回転エビ固め、さらにフットスタンプ、顔面への低空ドロップキック、飛び込みエルボーと一気に畳みかけると、最後はダイビングフットスタンプを決めカウント3を奪取。

試合後、石川は「もちさん、憂鬱を払拭できなくてすいませんでした。今日つくしさんに負けてしまって本当に悔しいんですけど、自分はつくしさんに負けたのであって、真白には負けてないんで。後楽園ホールはシングルなので、絶対に自分が勝ちます。今日の試合中、いつものふざけてる時とはちょっと違う目が見れたかなと思うので、キラーモードかなんだか知らないですけど、後楽園ホールは100%のキラーモードで来てくださいね。それを潰しますんで。」と真白を挑発。

この言葉に真白は「え~と…なんか…あれですね…。(しばし沈黙。涙ぐむ)私はいつも試合する時は生半可な気持ちで試合してるわけじゃないんですよ、私は。いつも、石川さんと戦う時は、負けたくないっていう気持ちでやってるんですよ。私のことナメんなよ。」と返した。そして憂鬱を払拭できなかったもちは「また負けました……。こういうのがいけないんですよね。こういう暗いのがいけないんですよね、私って。なので、(声を張り上げ)負けました~!(観客から拍手が起きる。拍手を煽ってチャッ!チャッ!チャッ!で締める)いいね~。負けた時これやろ、これから。悔しいですね。ここで、みなさんが楽しみにしている、私の7月の中間報告ですね。白星ナシ!いいこともナシ!だがしかし、怪我もナシ!イェーイ!怪我がないということは、何よりもいいことなんですね、レスラーにとって。なんたって、来週の試合が当たり前のように普通に出来るわけですから。ということで、まだ7月は2週あるので、この2週でどうにか苦手な7月を克服したいと思います。」と前向きに語った。そしてつくしは「勝ちました~!(観客の拍手。もちをまねてチャッ!チャッ!チャッ!をするがタイミングが合わず)もう1回やっていいですか?勝ちました~!(観客の拍手。なんとかチャッ!チャッ!チャッ!が決まると)ありがとうございます。真白と勝ちました。真白がね、つくし行って来いってチェンジしてくれたから勝てたんですよ。成長しましたね。もちさん、7月の後楽園までに怪我をして欠場しないように気を付けてくださいね。」と語った。

また、この日の締めは雪妃と妹加が行ったが、「プロレスでハッピー!アイスリボーン!」ではなく「プロレスでハッピー!Revel&Enemy―!」で締めたため、笑顔で2人に合わせた真白以外は、誰も声を合わせることなく、一部選手からはブーイングが起こるなど、他の選手たちからほとんど共感が得られずに、エンディングを迎えるというレアな道場マッチになった。

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