【新日本】鷹木がザックを退け世界ヘビー防衛!オカダとの1.4ドーム決戦へ!KENTAが棚橋を撃破しUSヘビー奪取!デスペはJr王座奪還!<11.6大阪大会・全試合結果>

▼第5試合 3分2ピリオド 30秒インターバル
『KOPW 2021』争奪戦 アマチュアレスリングマッチ
<KOPW2021保持者>
矢野 通 〇
vs
<チャレンジャー>
グレート-O-カーン ×
3分2ピリオド  判定(6‐5)
※矢野が『KOPW2021』の防衛に成功

■試合後バックステージコメント

矢野「(※中島の肩を借りて引き揚げてきて、用意されていたイスに座る)KOPWだから、KOPWだから、こうやってアマチュアレスロングをやることができて。俺もね、もうプロレスラーは長いけど、アマチュアレスリングもね、17年間やってきて、どっかで恩返ししたいって思ってたから。

今日の試合見て、今日は真面目に言うよ、今日の試合見て、少しでもアマチュアレスリングに興味持ったヤツは、アマチュアレスリングをやればいいし。俺なんてプロレスにぜんぜん興味なくて、アマチュアレスリングをやったことで、このプロレスの世界に引き込まれて、

またこのKOPWが、アマチュアレスリングの世界に引き戻してきて、いろいろあるけど、どんな志だってね、やってれば、やってれば、楽しいことあると思うよ。まぁ、明日からまた、プロレスラーの矢野通だ」
 
 

オーカーン「あぁ、クソッ……。あぁ! クソーッ! 結局あれか、永田も矢野の味方か? クソみたいなレフェリーしやがって。押し出しだってそうだ。あれが押し出しなら、余だって押し出しだろ? ポイントあったろ?

あぁ……あぁ、それとバカっていうと、どうせまた解説も、愚民も勘違いしてんだろ? ハッキリ言っとく、矢野は学び舎の先人でも同じレスリング部隊にいたわけでもない。永田はレスリングの師なんかではない。グレート-O-カーンはグレート-O-カーン以外のなにものでもない。

あぁッ……あぁッ! クソッ……だから、今宵の敗北は、貴様らがよく勘違いするあの男が負けたわけじゃ決してねぇんだよ! まぁそれからよ、ストロングスタイルなんだろ、ここ? 新日本プロレスなんだろ? レスリングみんなやってんだろ? だったら、余が稽古つけてやるよ。かかって来いよ、先輩方」

 

ヘナーレ「お前ら見ただろ! 最後、ヤノの体はロープに触れていたのに、ポイントにならないのはおかしいぞ! いまここでKOPWのトロフィーを持っているべきはヤノではなく、オーカーンのはずだ! またしてもレフェリーまでもグルになって動いてたに違いない。

そして次は『WORLD TAG LEAGUE』だ。俺はこのところずっと出場し続けてるが、今年はオーカーン、もしくはジェフ・コブのどっちかと組んでの出場になるのか。まぁ、パートナーが誰であろうと関係ない。

お前らファンにいまのUNITED EMPIRE、そして(※右拳を見せつけて)この“ULTIMATE WEAPON”の勢いをバチバチと見せつけてやる。俺の対角線に立つ相手は全員、レバー(肝臓)に強烈なパンチをお見舞いしてやる」

 

▼第6試合 60分1本勝負
IWGPジュニアヘビー級選手権試合
<第90代チャンピオン>
ロビー・イーグルス ×
vs
<チャレンジャー>
エル・デスペラード 〇
18分20秒  ヌメロ・ドス
※ロビーが2度目の防衛に失敗。デスペラードが新チャンピオンとなる

■試合後バックステージコメント

※デスペラードを金丸&DOUKIが祝福。

金丸「(※拍手をしながら)デスペ、おめでとう! さすが!」
デスペラード「そりゃそうだ。なあ? 俺が勝たないと、みんなZIMA飲めないからさ。息できなくなっちゃうからね」

※ZIMAで乾杯したのち、金丸&DOUKIは立ち去る。

デスペラード「あいつとやって、喉も腹の中もカリッカリに渇いちゃってるんで。それでこれ(ZIMA)は効くねぇ(笑)。さてとだ。まあ、俺も兄弟(DOUKI)と叔父貴(金丸)がいるとしゃべりにくいことも実はあったりするんだが…。まあ、いてもしゃべっちゃうのが俺なんだけどな…。まず、ロビー。やっぱつえぇな。動きがいい。技のチョイスもいい。スタミナもある。あと言いたかねぇが顔もいい。なあ!? 何が足んねぇっつったら、重さだろうな。ハッハッ…! 目方の勝利だよ、バカ野郎。ジュニアヘビーは99(kg)までいいんだろう!? 『(BEST OF THE)SUPER Jr.』までにお前らも増量してこい。でだ。言いてぇことはいっぱいあるんだけど、『SUPER Jr.』のことは今度言うわ。もう来週には始まるだろ!? どっかでしゃべる機会あるんだろうな!?(※記者に確認) わかんない。オッケー。じゃあ、ここでしゃべろう。チャンピオンなんで、すべての公式戦でメインイベントを所望いたします。シングルのチャンピオンがシングルのシリーズに出てくる。一応、アナウンスしてなくたって、こっちは全試合タイトルマッチのつもりでやるぜ。まあ、もともとチャンピオンじゃ“もし”なかったとしてもだ。『SUPER Jr.』の公式戦で“抜けた試合”するつもりのヤツが1人でもいてみろ。叩き殺してやる。てか、ジュニアの中で、俺たちはもちろん“これ”(IWGP Jr.ベルト)獲りあってんだ。なあ!? そんなことはわかってんだ。俺だって“これ”がほしくて、今日はあの強くてかわいいロビーとあれだけ闘ったんだよ。いいか…!? ナメた試合すんなよ、お前ら。公式戦に出るヤツらに言ってんだ。ナメた試合をするつもりがねぇのはわかってんだよ。でも、そうじゃねぇんだ。なあ? ちょっと前の俺と一緒で、考え方(が)間違ってるヤツがいっぱいいるんだ。誰とは言わん。心当たりあるだろ!? 何が間違ってんのかわかんないヤツ。間違ってないはずなのに、周りからは叩かれる。なんでだ!? それはお前の認識が間違ってるからだ。『誰かの庇護のもとで俺は言われたことをやったんだ。間違いはねぇはずだ』(と思ってる)。(それは)ちょっと前の俺だぜ? 違うんだよ。言われたことをやるのなんて当たりめぇなんだ。そこから自分で価値をつけ足せ。

(※両手でベルトを触り)そしたらこれが見えてくんだよ。な!? “『SUPER Jr.』の決勝の舞台に立つ”とか、“『SUPER Jr.』優勝する”とか、“(東京)ドームでシングル組まれる”とか、そういう付加価値が生まれてくる。自分にだ。俺はずっと間違ってたんだ。それがよ、1個ネジがハマッてみろ? オイ、2~3年前の俺のことを知ってるヤツは、信じられないと思うぜ。2~3年前のファン!

俺がいまこんなベルト持ってよ、こんな講釈たれるようになると思ってたか!? 誰も思わなかったはずだ。考え方ひとつで変わるんだよ。な!? 『SUPER Jr.』は“対ヘビー”を俺は意識してるから。な!? このあいだヒロムが、“ヘビーとジュニアの差がなんだらかんだら”って言って、ふたつスペシャルなシングルマッチをやったな? それでお説教を受けてたな? あいつはそれでスッキリしたかもしれんが、俺はまだくすぶってるからな。公式戦、全部タイトルマッチ! …のつもりです。だから、(公式戦は)メインで組めよ(※テーブルに残ったZIMAをすべて持ち帰る)」
 
 

イーグルス「(※インタビュースペースの床へ横たわり、嗚咽をもらしながら)ウウッ……ウウッ……(※上半身を起こして床へ座り、両手で顔を覆う)

ウウッ……地獄を切り抜けるかのような想いでようやく獲ったベルト……でも失った痛みは比べものにならない。とても言葉にならない……(※と言って立ち上がり、力ない足取りで控室へ)」

 

▼第7試合 60分1本勝負
IWGP USヘビー級選手権試合
<第10代チャンピオン>
棚橋 弘至 ×
vs
<チャレンジャー>
KENTA 〇
23分44秒  go 2 sleep→片エビ固め
※棚橋が2度目の防衛に失敗。KENTAが新チャンピオンとなる

■試合後バックステージコメント

KENTA「(※ゆっくりとビデオカメラに近づき、獲得したUSヘビー級のベルトを見せつけながら)エヘヘッ……(※英語で)俺がIWGP USヘビー級の新チャンピオンだ。お前らはもう覚えてないかもしれないけど、俺が初めてこのニュージャパンのリングに立った2019年、俺の実力を見せてやるって言っただろ。それから2年経ってようやく有言実行だ! これでこの俺が、正式なUSチャンピオン。現実的には厳しいかもしれないけど、俺はいつもファンを楽しませたいと思ってるから……だから望みを懸けて……オイ、CMパンク! 俺はすでにお前を眠らせる用意はできてるぞ。この俺がIWGP USヘビー級チャンピオンだ。(※立ち去るが、戻ってきて日本語で)ハハハッ、帰ったと思った? 帰るわけねぇじゃん。帰るわけねぇじゃん。言いたいこといっぱいあるよ。言いたいこといっぱいけど、俺の語学力じゃ、英語じゃ言えねぇし。俺、座るよ。(※用意されていたイスに座って、ベルトを示して)見て、これ。見た、これ? 正式に、オフィシャルに俺のもの。誰か文句あるヤツいる? このシリーズ、まぁ、(ベルトを)盗んだり、盗られたり、盗んだり、盗られたり、これ着けて入場したり、盗られたりしてきたけど、そんなことしてた結果、いま、俺、どんな気持ちかわかる? わかんないだろ? ハハッ、あんまうれしくねぇ、へへへへ。ってか、やっと手に入れたものって感じでもなくて。だから盗みとかしちゃダメ。ね? でも逆に言えば、ベルト持ってようが持ってまいが、ま、いわば去年の、俺(USヘビー挑戦権利証が入ったブリーフ)ケース持って何回防衛したことか。あんときから、これのチャンピオンの自覚もってやってた。な? ま、『G1』からここまで、楽しかったよ。悪いけど、『G1』から今日まで、少なからず俺、盛り上げてきたっていう自負があるから。それは誰になんと言われようと、俺はそう思ってる。文句あるヤツは、まぁそれはそれでいいけど、俺はその自負がある。ほんで、なんだ、まぁ『G1』通して、いるよ、まだ、なんか変な、昔の俺と比較するヤツが。いる。でもそれ、何回も言ってるけど、俺はいまの自分に誇りもってるから。たしかに……じゃあ例えば野球で、150何km/hのストレートが勝負(球)だったピッチャーがいる。ケガ、歳、重ねて、130km/hしか出なくなった。それでも、真っすぐにこだわって130km/hのストレートで勝負する。これも、まぁ正解だと思う。でも俺は、変化をすることを選んだ。球種を増やすこと、いろんなタイプになること、それを選んだ。それでいま、俺は自分がやってることに誇り持ってるから。誰になんと言われようと、俺は俺。お前もそうであってほしいし。なんでか? お前の人生だから。何回も言ってるよ。誰の人生でもない。お前のだから。あとは……ないな。ま、『G1』からここまで、楽しかったよ。自分、変化したと思ったって……そりゃ自分が女だったら、自分が変化したと思ったの、それは自分で自分らしさを貫く人のほうがいいだろ? いいだろ、女だったら? (※ビデオカメラがうなずくのを見て)なんでテメェが言うんだよ! オッサンだろ、お前! なんだ、女子の代表みたいな! 関係ねぇだろ! (※立ち上がって)まぁ結局、俺が何が言いたいかっていうと……新しいIWGP United Statesチャンピオンは俺ってこと……」
 
 
棚橋「(※中島の肩を借りて引き揚げてくる。コメントスペースにたどり着くとゆっくり両ヒザを着き、フロアに仰向けになる)はぁ、クソッ……NEVERにしても、USにしても、タッグにしても、なにかを、なにかを成し遂げようとすると、ベルトがなくて……クソッ。2021年、頑張りたいのにさぁ、何にも成し遂げてねぇじゃん……。あぁ……はぁ……(※ゆっくり上半身を起こしながら)いま、いま、頑張んないと、いつ、頑張るつもりですか、棚橋さん? (※壁にもたれ、フロアに座る形になって)覚悟が、俺の覚悟が足りない。しっかり覚悟決めろ……。もう1回、もう1回……何度でも、あきらめない。立ちあがりますか! (※一気に立ち上がって。控室に戻ろうとするところで立ち止まって)それと、USヘビー、再び海外に渡航できるようになって、USヘビーは俺が盛り上げたかったから、そのUSヘビー、まだあきらめたりしないから」

 

▼第8試合 60分1本勝負
東京ドーム・IWGP世界ヘビー級王座挑戦権利証争奪戦
<権利証保持者/G1 CLIMAX 31優勝者>
オカダ・カズチカ 〇
vs
<チャレンジャー>
タマ・トンガ ×
25分13秒  レインメーカー→片エビ固め
※オカダが権利証の防衛に成功

■試合後バックステージコメント

オカダ「(※4代目IWGPヘビーベルトをテーブルに置き)まあ、しっかりと、この権利証を守ることができました。まあ、『G1 CLIMAX 31』チャンピオンとして、しっかりと素晴らしい闘いを皆さんにお届けできたんじゃないかなと思います。

まあ、やっぱり『G1 CLIMAX』チャンピオンとしてね、何も証(あかし)がないじゃない!? 『権利証、持て』って!? 1ヶ月、あんだけ闘って、あんだけ熱い声援もらって、『優勝しました。権利証です。次のシリーズからセミファイナルで頑張って下さい』。なんなの、これは!?オリンピック、金メダル獲って、そんなことありますか!? この『G1 CLIMAX』をね、みんなが、新日本プロレスという会社が、軽く見てんじゃないの!?

『G1 CLIMAX』というのは、ただ東京ドームで(IWGP王座に挑戦できる)挑戦権利証を懸けるだけのものじゃない。『G1 CLIMAX』のチャンピオンなんだから、1月4日東京ドームで…。まあ、次は…まあ、いま音楽(鷹木の入場テーマ曲)、流れてますけども、まあ、(対戦相手は鷹木とザックの)どっちでもいいですよ。なんでどっちでもいいか、わかる!?なぜなら、相手はこの俺だから。誰が相手だろうと、俺がいれば大丈夫だから。

とりあえず、こんな感じで。まあ、当分、ちょっとアメリカにも行くんで。日本の新日本プロレスファン、プロレスファンの皆さんとはちょっとお別れですけれども、しっかりとアメリカを盛り上げていきたいと思います。まあ次は、サンノゼ。オイ、バディ・マシューズ! I’ll see you in San Jose.(サンノゼで会おう)かかってきなさい、この野郎」
 
 

タマ「(※両腕を広げ)見たとおりだ、俺が勝った…いまお前らはこう言ってるかもな。『3カウントを獲ったのはオカダだ』って。いや、いや、いや、俺が言いたいのはそういうことじゃない…勝ったのは俺だ。

『G1』であいつに勝って、今日も俺が(勝負に)勝った。(東京ドームへと繋がる)最もホットな時期に、この俺がシングルマッチでふたつの大きな勝利を収めた。この“バッド・ボーイ”、“グッド・バッド・ボーイ”、“グッド・ガイ”、“フォーリン・エース・オブ・ニュージャパン”にすべて任せておけ。

俺は勝った。お前らがどう言おうが、俺には関係ねえ。タマ・トンガは(勝負に)勝った! オカダ、おめでとう。だが、ファ○ク・ユー!」

 

▼第9試合 60分1本勝負
IWGP世界ヘビー級選手権試合
<第3代チャンピオン>
鷹木 信悟 〇
vs
<チャレンジャー>
ザック・セイバーJr. ×
30分27秒  ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め
※鷹木が3度目の防衛に成功

ここでオカダが登場。

■オカダ「鷹木さん、防衛おめでとうございます。そして、ご苦労さまでした。これからはIWGP世界ヘビー級チャンピオンに変わって、『G1 CLIMAX31』チャンピオンが新日本プロレスを引っ張っていきますので、ご苦労さまでした。(IWGPヘビー級のベルトを見ながら)まっ、これが1.4の挑戦権利証ですよ。『G1CLIMAX』チャンピオン、IWGP世界ヘビー級チャンピオン、どっちが本物のチャンピオンか決めましょうよ。IWGP世界ヘビー級チャンピオンとして、失礼、『G1 CLIMAX』Aブロック予選敗退・鷹木信悟として、このオカダ・カズチカにかかってこい、この野郎!」

■鷹木「まさかお前から来てくれるとは思わなかったよ。呼び出す手間が省けたぜ。へへへッ、オカダ、確かに俺はAブロック予選落ちだ。俺が2位で、1位の飯伏が優勝決定戦に行った。だがしかし、オカダよ、仮に俺が決勝に行ったら、お前が優勝できたか分かんねえよな、オイ! それからお前、まだそのおもちゃのベルトを使ってんのか? 好きだなあ、お前。とは言っても、こいつも偉大な『G1』王者だ。それは間違いない。そして俺は今日、なんとかこのベルトを守った。オカダ、ここまで言ったら俺が何を言いたいか分かるよな? 分かるか? 『G1 CLIMAX』のチャンピオンか、このIWGP世界ヘビー級チャンピオンか、どっちが強いか決めようぜ。場所は1.4東京ドーム!」

■鷹木「中途半端な空気になったから帰ろうと思ったけど、せっかく最後の大阪のビッグマッチだ。もう一言だけ喋ってもいいかな? 改めまして、キタキタキターッ!(大絶叫)。いやあ、それにしても今日は本当にしんどい試合だった。本当にしんどかった。何度もギブアップしそうになったが、ここで負けるわけにはいけねよな、俺は。だが、ザック・セイバーJrは、これは間違いないよ。あいつは現時点で最強で最高のチャレンジャーだった。ということはそのザックを破った俺は、現時点でこの新日本プロレスで最強で最高のレスラーで間違いないよな? (観客の拍手を聞きながら)どうも! どうも! 盛大な拍手をどうも! いいか? 俺の夢と野心はまだまだこんなもんじゃねえからな。まだまだ上を目指す! ということで、1.4東京ドームに向けて、IWGP世界ヘビー級王者として、龍の如く駆け昇っていくぞーッ!」

■試合後バックステージコメント

鷹木「(※用意されたイスに座り、右ヒジの内側をアイシングしながら)あぁ…………強烈だったね。ホント強烈。あいつが直前のインタビューで、ザックが『100%勝つ自信がある』って言ってた。正直ビビったよ、俺。『その根拠なんだよ?』って思ったけど、ホントに自信があるんだなと思って、ちょっとたじろいだけど、俺は『G1』での(9.23)大田区でもそうだし、開幕戦(10.24後楽園)のイリミネーションでも、ほぼ半分失神してな、場外で寝てた。チャンピオンとしての立場なかったから、今日はどんな無様な格好でも絶対にギブアップしないと。骨が折れようが、絞め落とされようが、絶対にギブアップしてたまるかって、そういう気持ちで臨んだ。まぁ飯伏じゃねぇけど、飯伏じゃねぇけどよ、絶対にあきらめないっていう、そういう気持ちで……半分心が折れてたけど、なんだろな……。でも俺にももちろん絶対的な自信があったから、絶対に負けられないっていう気持ちもあるけど……。それから、まぁオカダ・カズチカ、まぁ誰もが知ってるスーパースター、レインメーカー、オカダ・カズチカ。どうなの、あれ? やっと本気になってくれたのか? やっと、本腰を入れてくれたのかな? あいつも何考えてるのかわからないけど、こっちはちゃんとリスペクトしてんだぜ。偉大な『G1』チャンピオンとよ。俺は『G1』も『NEW JAPAN CUP』も優勝したことがない。でもその気持ちはわからない。だがそれは、オカダ・カズチカ、とっても偉大なチャンピオンだと思うよ。だがいま、新日本の、No.1の、本物のIWGP世界ヘビー級チャンピオンはこの俺だ。俺がこの6月からやってきたことは、決してムダでない。それを証明するためにも、1.4だよ、1.4……。ホント人生って面白いよな。俺もプロレス人生17年。18年目を迎えて、いまこうやってな、絶頂期がくるとは思わなかったよ。いや、俺はまだまだ絶頂期じゃねぇな。まだまだ昇ってくよ。駆け昇ってみせるから」

――まずザック戦を改めて振り返っていただいて、何度もあの大田区の悪夢が蘇ってくるようなシーンもありましたけども、あそこをどうやって乗り越えられたと思いますか?

鷹木「その大田区のVTRを何度も見たからね。メチャクチャ恥ずかしいから、あれ。村田(晴郎)アナがね、『鷹木信悟、死んでもギブアップしないぃーーーッ!』って言って、2秒後ぐらいにタップしてたからな。あれ、映像見たときに恥ずかしかったよ。ホント大阪だけに吉本新喜劇かと思ったけど、あの悔しさで今後はじゃあ、骨が折れようがジン帯がどうなろうが、タップは絶対しないと。レフェリーに止められたら仕方ないかもしれないけど、そういう思いでリングに上がりました」

――最後のラスト・オブ・ザ・ドラゴンも完璧な形ではないけれども、意地で出したという、そんな印象を受けました。いかがだったんでしょう?

鷹木「ホントはね、あんだけ右腕を攻められたから、右腕のパンピングボンバーで決めてやりたかったけど、さすがザックだ。最初からあいつ、強烈だったから。『あっ、こいつマジできてんな』ってのがわかった。いままで何度も、地方大会でも後楽園でも当たってたけど、今日が1番強烈だった。だから俺も、ある意味、底力を出してくれたのはザックだね」

――そして勝利後に、すかさずオカダ選手がリングに上がってきた。改めて1.4に向けてお願いします。

鷹木「相変わらずスカした野郎だね。上から目線で。呼び出してやろうと思ったけど、まさかあいつから来るとは思わなかったから。ま、あいつがどんだけ上から目線でこようが、いま、新日本の頂上はここにあるから。オスプレイだってそうだろ? あいつが『Real、Real』(本物)って言えば言うほど、オスプレイ、自分でもわかってるんだろ、Fake(偽物)だってことが? 本当のベルト持ってるヤツは、『Real』なんで言わねぇからな。まぁ1.4まで時間があるから、今日もベストに近いコンディションだったけど、もっともっと、心・技・体を向上させてっくから。

なんかオカダがよ、言ってたじゃない。『鷹木信悟が何やったかっていったら、病み上がりの僕から勝って、連戦の棚橋さんから勝っただけでしょ』って。ふざけんなよ。今日の最高、最強のチャレンジャーのザックから勝ったし、なぁ、言ったじゃねぇか、レスラーは病み上がりとか関係ねぇって。それこそ9.5のメットライフドームで証明したろ。やっぱオカダは気に食わねえな。もうなんの! 言い訳もさせねぇからな。オイ、せめてお前、次、負けたら、『正月ボケしてました』とでも言っとけ。俺は、なんの言い訳もできない状態で、1.4東京ドーム、リングに上がる。鷹木信悟の真骨頂、見せてやるよ……」
 
 

ザック「(※タイチの肩を借りて引き揚げてくる。コメントスペースまで運ばれると、壁にもたれてフロアに座り……)強かったな……。この状況でほかに何を言えばいい? シンゴは今日、俺よりも強かった。力及ばずだ。絶対に勝てると思って挑んだけど、ダメだった。アイツは速い。スピードはDRAGON GATE時代からまったく衰えてない。なのに90年代の全日本プロレスの選手かのように、技の1発1発が強い。サブミッションマスターの俺でさえ、アイツのペースをまったく崩せなかったし、今日に限っては関節技も大して効果がなかった。

オータク(9.23『G1』公式戦)に続き、アームバー(腕ひしぎ逆十字固め)1発で勝てると思った。あいつの腕がもげるような音が聞こえたけど、あいつは耐えてロープブレイクで切り抜けた。どうやってあの技を切り抜けることができたのか、俺にも理解できない。あいつはマジで強い。どこで間違えてしまったんだろうな? ドラゴンスリーパーをかけたときに、ふと気が抜けてしまったのかもしれない。ドラゴンのあいつを“ドラゴン”フジナミ(藤波辰爾)の技で倒してやりたかった。ちょっと頭で考え過ぎてたのかもしれない。腕だけに集中していればよかった。でも100%、あいつのヒジが壊れる音は聞こえた。あんまり聞きたくないような音だったけど……。

今日に関しては、タイミングが悪かったとしか言いようがない。何であんなに速く動けるんだ? もしかして毎朝5kmは走ってるんじゃないか? とにかく今日の俺はダメだった。ダメ、ダメ、ダメ、ダメ……。あともう一歩だったんだけどな。でも最後に勝てなければ、そんなの意味ないもんな。引退後に『チャンピオンとしてベルトを巻いたことは?』って聞かれても、答えが『あともう一歩でベルトに届いた』じゃ、『それが何だ?』って返されるだけだ。サッカーのプレミアムリーグでもワールドカップでも、『もう1勝で優勝してた』って言っても、それじゃダメなんだよ。今日だって結局はベルトに届かずだ……。

このままずっと落ち込んでることもできるけど、ツギ、『(WORLD)TAG LEAGUE』がある。1週間後には始まる。気持ちを切り替えて前に進むしかない。『G1』優勝も逃し、ベルトにも届かなかった。でも今年の『TAG LEAGUE』は必ずタイチと俺で優勝する。次のシングルのベルト挑戦まで何年も待っていられない。タッグチャンピオンの座だけで満足してられない。目指すはシングルトップの座。トップのベルトを獲る。ライネン。来年、絶対にだ。タカギ、おめでとう。これでお前とは1勝2敗か。だけどニュージャパンのリングだけで見れば、1勝1敗のタイだ。絶対にまたお前と闘う……」
 
 
※オカダは4代目IWGPヘビーベルトを右肩にかけてコメントスペースへ入ってくる。

――いままさに、1.4東京ドームという言葉が出てきましたけど、それについては?

オカダ「まぁそうですね、1.4がタイトルマッチ、メインイベントに上がることが決まったわけですから、しっかりと『G1 CLIMAX 31』チャンピオンとして、新日本プロレスを盛り上げて……まぁ、ややこしいですよね、チャンピオンが2人いるってのは。まぁ僕がしっかりIWGPを、世界ヘビーを獲って、2冠王っていうのにならしてもらおうかなと思います」

――引き続き立場としては、いま1番強いのは『G1』チャンピオンだということはもう間違いないと?

オカダ「(※笑みを浮かべながら)間違ってると思います?」

――当然、挑戦者は向こうなんだというスタンスは変わらないわけですか?

オカダ「変わんないですよ。だって実際、向こうが出てる大会で、『G1 CLIMAX』優勝してますんで。まぁ形としては僕がチャレンジャー、それはわかりますけども、向こうがチャレンジしてくるような気持ちでないと、ダメなんじゃないかなと思います。オカダ・カズチカですよ、相手は。ま、ホントに、形として僕がチャレンジャーですけども、向こうもチャレンジーのつもりでかかってくると思いますし、ま、『G1 CLIMAX』、“たられば”はやめましょうよ、チャンピオン、恥ずかしいんで。しっかりと……ま、わかりやすく言えばホントに、『G1 CLIMAX』のチャンピオンと、IWGP世界ヘビーのチャンピオン同士の闘いということなんで、そこはしっかりと、まだ1月4日まで時間はありますんで、ワクワクしていきたいなと思います」

――挑戦権利証の代わりに持つことを許されたそのベルトというのは、実際にいま持ち歩いていかがですか?

オカダ「挑戦権利証だからこそ腰には巻いてないですし、これはホント、ただの挑戦権利証です。ま、いろんな意見ありますよ。『G1 CLIMAX』のチャンピオンとしての証が、ただのちっぽけな紙なんて、おかしな話だと思いますし、そういう意味ではチャンピオンなんですから、ベルトちょうだいよ。それは本来なかったですけども、それに並ぶものをもらいましたし、まぁ、飯伏幸太を待つ意味でも、最後『G1 CLIMAX』、ああいう終わり方だったので、そういう意味で持たしてもらいましたし、もう1個、僕の中ではテーマがあるんですけど、それはまた、のちほど。(口にするのは)いまじゃないからって思うんで。そのときになれば話したいと思います」

――1.4はそのベルトを持って東京ドームに上がると?

オカダ「ま、そうですね。『G1 CLIMAX』を制した証が、僕はこのベルトだと思ってますんで。“なんで『G1 CLIMAX』チャンピオンが持っちゃダメなの?”っていうような感じで思ってますんで。ま、でも、ホントに東京ドーム決まって、ワクワクしてきましたね。このワクワクが、新日本プロレスファンの皆さんに伝わるような闘いをしっかりとしていきたいと思います」

➡次ページ(写真ギャラリー)へ続く

<写真提供:新日本プロレス>

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