船木がカシンに快勝、“SSPWエース”へ決意新た「爆弾が落ちる最後までリングに上がっていたい」【ストロングスタイルプロレス】

初代タイガーマスク佐山サトル率いるストロングスタイルプロレスが5月8日、団体初となる大阪大会を開催。

後楽園ホールでの定期戦そのままに、大阪を拠点とするレスラーが多数参戦する豪華カードが実現した。

初代タイガーマスクもリングに上がり、「大阪で試合をするのが夢だった」と超満員の観客および大会関係者に感謝。

船木誠勝vsケンドー・カシンのシングル再戦をはじめ、スーパー・タイガーらのバチバチの打撃戦、タイガー・クイーン大阪初上陸などGWを締めくくるにふさわしい全8試合で、大阪のプロレスファンを魅了した。

 ストロングスタイルプロレス初の大阪大会のメインイベントは、“地元”船木vsカシンの1年2ヵ月ぶり、2度目のシングルマッチだ。昨年3・3後楽園ホール大会での初一騎打ちはカシンが丸め込みで勝利しているが、再戦要求はなぜかカシンから。リベンジを果たしたい船木も受諾し、試合が決まった。

 

カシンは“マネージャー”ハイビスカスみぃとともに、お揃いのハイビスカスみぃTシャツを着て入場。続けてリングに入った船木へは花束の贈呈が行われたが、カシンが奇襲をかけ、奪い取った花束で船木をこれでもかと殴りつける。リング一面に花びらが散ったまま、試合がスタートした。

 

そのまま場外戦へとなだれ込んだが、すぐさま船木も反撃。売店にいた長男の加勢を受けて主導権を握ると、リングに戻り一気呵成に攻め込む。チョップとエルボースマッシュの応戦も制した船木がカシンを転がし、ロープに飛んだ。

 

ここで場外にいたハイビスカスみぃが足を取って船木を転倒させる妨害行為を働く。抗議する船木の背後から襲撃したカシンは、タランチュラ、丸め込み連発と勝負に出る。返した船木がスリーパーで捕獲にかかっても、オーバーマスクを脱ぎ捨てて脱出する奇策からの丸め込みで3カウントを迫る。

 

連敗は許されない船木もかろうじて抜け出すと、なおも執拗に丸め込みを狙うカシンの腕を巻き取りってワキ固めへ。急角度で絞り上げるとカシンも必死でタップしたが、またもハイビスカスみぃの妨害により、レフェリーは試合を見ていない。

船木もさすがに怒り心頭で、エプロンに立って喚くハイビスカスみぃに詰め寄る。カシンが背後から襲いかかっても、すでに学習済みの船木はヒラリとかわして同士討ちを誘い、棒立ちのカシンにソバットをお見舞い。必殺のハイブリッド・ブラスターにつなげてリベンジを果たした。

<メインイベント スペシャル シングルマッチ 60分1本勝負>
船木誠勝[フリー]〇
vs
ケンドー・カシン[はぐれIGFインターナショナル]●
(4分45秒、ハイブリッド・ブラスター→体固め)

試合後、マイクを握った船木は「こんなお花の上で試合をしたのは初めてです」と苦笑いしつつ、超満員の観客に感謝。初代タイガーマスクに憧れて15歳でプロレス界に入った自身を振り返り「当時の自分にとってみたら夢以上の空間です。今日は本当に嬉しかったです。ギリギリまで、できるところまでリングに上がり続けたいと思います。本日はありがとうございました」と語り、大歓声を受けた。

 

その後、この日の出場選手がリングに集まると、来場していたお笑い芸人のGたかしさんもリングに上がり、「アントニオ猪木」「前田日明」「高田延彦」のほか、藤原組長……ではなく俳優・藤原竜也さんの物マネで船木の勝利を祝福した。さらにGたかしさんから船木への闘魂注入、選手・観客が一体となって「1、2、3、ダァー!!」の唱和後、出場選手による記念撮影で初の大阪大会の幕が下りた。

<船木コメント>
「大阪に住んで6年経ちましたので、自分にとっては地元ですね。凱旋試合というか、初めてストロングスタイルプロレスを持って来られて、すごくよかったなと。それだけじゃなくて満員ですよ。いまだに佐山さんの影響、力は大きいなと再確認しましたね。病気になられてから同じリングに立っている時間が少なかったのですが、今日久しぶりに一緒に立てて、またもう一段がんばろうかなって気持ちになりましたね。自分も今53歳で少しずつ衰えは来ていますが、ただ爆弾が落ちる最後までリングに上がっていたいなと思っています。とにかく止まりません。ただ進むだけですね。(カシン選手はどうだった?)今日はヒール?という立場だったと思うので。あのような新しい、ラフなカシン選手は自分にとっては初めてだったので、さすがにいろんな引き出しを持っているなと。自分よりプロレスは数段上をいってますよね。ありがたいですね。(大阪で試合をするのは会場の雰囲気も変わるか?)全然、全然違います。そういう意味では今日はものすごく楽しかったです。花束の上で試合をしたのは初めてですよ(笑)。(今後は全国を回りたい?)そうですね、いろんなところに行きたいです。佐山さんの体調が許す限り、全国を一周してもいいんじゃないかなって思っています。それまでは自分もずっとストロングスタイルプロレスを支えてがんばります。まだもうちょっといけそうです。ありがとうございました」

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