【ガンプロ】天下分け目の決戦で今成夢人が大家健との熱闘を制し、ガンバレ世界王座初V!「9年間、大変だったけど幸せ者だよ!」

 ガンバレ☆プロレスが7月10日、東京・大田区総合体育館で団体史上最大のビッグマッチ「WRESTLE SEKIGAHARA」を開催。メインイベントではスピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級王者・今成夢人が大家健の挑戦を退け初Vに成功。ガンプロは今後、本格的に“今成時代”に突入する気配になりそうだ。

 同団体は2013年4月に大家が一人で旗揚げし、DDT映像班の一員だった今成とともに団体を育てていった。それから10年目に突入し、一世一代のビッグマッチにチャレンジ。メインでは創設期から団体を支えてきた2人がベルトを懸けて対峙した。

 両者は9年余の思いをぶつけ合うかのように、激しいエルボー合戦、壮絶な張り合いを展開。

 大家がダイビング・ショルダータックル、ジャーマンで攻め込めば、今成はSTF、ラリアットで応戦。15分過ぎ、大家はスピア連発で決めにいくも、耐えた今成はラリアット、タイガードライバー、そして走りこんでの魂のラリアットを叩き込んで3カウントを奪った。

 今成は「大家さんがガンプロをつくってくれて、俺のしょうもない人生が息を吹き返しました。2人ぼっちでプロレスキャノンボールで、いっぱい恥かいたけど、あそこでかいた恥は俺の宝物だよ。9年間、大変だったけど、今ハッキリ言えるよ。俺、幸せ者だよ!」とマイク。

 ここで所属、出場選手がリングに上がり、今成が「ガンプロ、今日で終わりじゃないですよ。ガンプロがプロレス界に必要だと思ってます。こんな泥臭くて、人生懸けられるプロレス団体はほかにないです。つらいことがあったら、ガンプロを見てください!」と締めくくって大団円。

 バックステージで今成は「2013年に浪口(修)に襲われてから、僕は恥をかこうって思いました。人前で恥をかこうって。人前で恥をかいて這いつくばってでも、生きるということを謳歌したいなって。ガンプロはそういうところを気付かせてくれた。ガンプロに入って、大家健に出会って、ホントによかった。それが結実した1日だったと思います」と感慨深く語った。

 敗れた大家は「悔しいよ。勝ってるチャンピオン見たら、笑えて来たよ。勝ったら笑えよ。悔しいから泣くんだろ。勝って泣く? 今成夢人、勝って笑え。俺は今日負けて悔しかったんだけど、笑えたんだよ。勝って泣いてるようじゃ、今成夢人はまだまだ。45歳、この年にして、伸びしろ感じてるんだよ。若いオマエらと切磋琢磨して、プロレスをメジャースポーツにする」と巻き返しを期した。

 初めて大会場での興行にチャレンジした結果、804人(主催者発表)の観衆を動員。コロナ禍で、団体規模を考えると、大会は成功に終わったといえそう。一つの区切りの大勝負を終えたガンプロは、新たな戦いに挑んでいくことになりそうだ。

 また、ガンプロVSイラプションの対抗戦(渡瀬瑞基、春日萌花、冨永真一郎組VS坂口征夫、赤井沙希、岡谷英樹組)は、渡瀬が執念のエルボーバットで坂口を破り、「サイバーファイトフェス」でのリベンジに成功。

 前KO-Dタッグ王者のCDK(クリス・ブルックス、高梨将弘)と対戦したロマンス・ドーン(翔太、高尾蒼馬)は、翔太がクリスを雁之助クラッチで丸め込んで殊勲の星を挙げた。

 元キック王者の前口太尊(飯伏プロレス研究所)は岩崎孝樹と組み、高岩竜一、5代目ブラックタイガー組と対戦。前口がタイソンスプラッシュ(旋回式ダイビング・ボディプレス)でブラックから3カウントを奪い、プロレス初勝利をマークした。

 なお、元アクトレスガールズの長谷川美子が7月10日付けでガンプロに入団したことが発表された。2019年11月にデビューした長谷川は首の故障で長期欠場していたが、8月13日の東京・後楽園ホールで再デビュー戦を行う。「精いっぱい頑張らせていただきます。復帰ではなく、一からスタートする意味で再デビューという形を取らせていただくことになりました」(長谷川)。

【大会名】WRESTLE SEKIGAHARA
【日時】2022年7月10日(日)
【会場】東京・大田区総合体育館
【観衆】804人

▼第一試合 因縁の四獣集いし関ヶ原~スペシャルタッグマッチ~ 30分一本勝負
○木髙イサミ&石川修司 vs 石井慧介●&入江茂弘
13分42秒 体固め
※勇脚・斬

▼第二試合 高岩軍団vsガンバレ☆プロレス 30分一本勝負
岩崎孝樹&○前口太尊 vs 高岩竜一&5代目ブラックタイガー●
14分0秒 片エビ固め
※タイソンスプラッシュ

▼第三試合 ガンプロ名物スペシャル6人タッグマッチ 30分一本勝負
怨霊&●YuuRI&ランジェリー武藤 vs ガンバレ玉川&島谷常寛&HARUKAZE○
9分13秒 エビ固め
※炎のスピア

▼第四試合 Eruption vs ガンバレ☆プロレス 30分一本勝負
●坂口征夫&赤井沙希&岡谷英樹 vs 渡瀬瑞基○&春日萌花&冨永真一郎
15分22秒 片エビ固め
※エルボーバット

▼第五試合 スペシャルシングルマッチ 30分一本勝負
○ウナギ・サヤカ vs まなせゆうな●
12分59秒 片エビ固め
※城門突破

▼第六試合 スペシャルシングルマッチ 30分一本勝負
○鈴木みのる vs 勝村周一朗●
21分45秒 体固め
※ゴッチ式パイルドライバー

▼セミファイナル スペシャルタッグマッチ~CDKvsROMANCE DAWN 30分一本勝負
●クリス・ブルックス&高梨将弘 vs 翔太○&高尾蒼馬
23分9秒 雁之助クラッチ

▼メインイベント スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合 60分一本勝負
<王者>○今成夢人 vs 大家健●<挑戦者>
19分25秒 片エビ固め
※ラリアット。第2代王者が初防衛に成功。

〈写真提供:ガンバレ☆プロレス〉

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