【レジェンド外国人レスラー伝】「グレート・テキサン」ドリー・ファンク・ジュニアが大仁田厚との“電流爆破マッチ”で最後のリングへ

【レジェンド外国人レスラー伝】

ドリー・ファンク・ジュニアは、プロレス界において永遠に語り継がれる伝説の一人だ。

ドリーのキャリアは、単なる偉業の集積ではなく、古き良き時代のプロレスそのものを形作ったと言っても過言ではない。1941年、アメリカのプロレス一家に生まれ、弟テリー・ファンクと共に「ザ・ファンクス」として一時代を築いた。NWA世界ヘビー級王座を初めて獲得した1969年、その名を世界に轟かせた。

ドリーは、テクニックと精神力を兼ね備えたプロレスラーだった。リング上での冷静沈着な戦術と、相手を翻弄する技の数々は、ファンとレスラーたちに深い印象を残した。日本マット界ではジャイアント馬場・アントニオ猪木を始め、アブドーラ・ザ・ブッチャー、スタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディなどとの死闘はプロレスファンの心に刻まれている。

その実績から数多くのレスラーを育てたドリーは日本マット界にも多大な影響を与えたが、それはキャリアの終焉を迎えた今でも変わらない。

大仁田厚が主催する50周年記念大会への参戦発表により、その影響力が再確認された。8月24日に開催されるこの大会は、旧川崎球場、現在の富士通スタジアム川崎で行われる。この場所は、かつて大仁田とテリー・ファンクが激闘を繰り広げた「聖地」として知られている。

大仁田はこの大会を開催するために川崎球場を選んだ理由について、「テリー・ファンクの命日であるこの日に、ドリーを呼びたいと2年前から考えていた」と語る。その言葉には、大仁田のテリーに対する深い敬意と愛情が込められている。

今回の大会で、ドリー・ファンク・ジュニアが83歳の年齢で再びリングに立つことが決定している。これはドリーの最後の来日となる予定であり、オールドファンにとっては感慨深い瞬間となるだろう。大仁田は「どうせ来てくれるなら、対戦を希望します」と対戦を熱望し、今回それがついに実現する。

さらに、大会のメインイベントは「川崎伝説2024ダブルヘル電流爆破」という過激な形式に決定された。リングの南北側には地雷爆破、東西側には有刺鉄線電流爆破が設置され、さらには電流爆破バットが4本用意される。


(写真提供:FMWE)

この形式で、ドリー・ファンク・ジュニアと西村修が、大仁田厚と雷神矢口を相手に対戦することが決まっている。西村修は、左上半身に広がるリンパへの抗がん剤の副作用と戦いながらも、「プロレスとはいかに最大なる愛を持って全てを受け切ること」と語り、この試合にすべてを懸ける覚悟を示している。

ドリー・ファンク・ジュニアもまた、この試合に対して強い意気込みを持っている。ドリーは「リングの四方を電流に囲まれ、危険極まりない戦いになるだろう。しかし、今の私にとって失うものは何もない。キャリア何十年を経て、過去の経験こそが私の全てだ。カワサキ大会は私のキャリアの集大成となるよう、全力を尽くす」とコメントしている。

80歳を超えた伝説のレスラーが再びリングに立つ姿に、観衆は何を感じるのだろうか。その答えは当日のリング上にあるはずだ。

この大会は、ドリーにとって最後の来日となる予定であり、キャリアの集大成とも言える重要な試合になるだろう。ファンにとっても、プロレスの歴史の一端を目撃する機会となる。ドリー・ファンク・ジュニアが再び日本のリングに立つ瞬間は、マット界にとっても貴重なものとなることは間違いない。

ドリー・ファンク・ジュニアと大仁田厚が織りなすプロレスのドラマが、川崎で幕を開ける。

<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

大会名:テリー・ファンク一周忌追悼・大仁田厚デビュー50周年記念大会『川崎伝説2024』
日時: 2024年8月24日(土)15:30開場/16:30開始
会場: 富士通スタジアム川崎(神奈川県川崎市川崎区富士見2丁目1−9)
主催: FMWE(株式会社大仁田屋)


(写真提供:FMWE)

▼第9試合: メインイベント
テリー・ファンク一周忌追悼・大仁田厚デビュー50周年記念特別試合
川崎伝説2024ダブルヘル電流爆破
ドリー・ファンク・ジュニア、西村修
vs
大仁田厚、雷神矢口

メインイベントの電流爆破形式は、「川崎伝説2024ダブルヘル電流爆破」に決まった。
内容は南北側に地雷爆破、東西側に有刺鉄線電流爆破が設置され、さらに電流爆破バットが4本用意。


(写真提供:FMWE)

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