【新日本】グレート-O-カーン、IWGP世界王座初挑戦も内藤哲也に敗北「報われるには報われるまで続けるしかない」
9月29日、兵庫・神戸ワールド記念ホールで開催された新日本プロレス『DESTRUCTION in KOBE』のメインイベントは、内藤哲也とグレート-O-カーンによるIWGP世界ヘビー級選手権試合だった。
この試合は、オーカーンにとっての初挑戦であり、王者の内藤にとっては初防衛戦であった。激戦が繰り広げられる中、観衆は両選手の技と闘志に引き込まれた。
オーカーンは、黒いガウンを纏い、UNITED EMPIREの旗とKOPWのベルトを手に持って堂々と入場。その姿には、挑戦者としての威圧感が漂っていた。
一方、内藤はIWGP世界ヘビー級王座を持ちながら、リズムよく登場し、観客からの歓声を受けてリングに上がる。試合開始のゴングが鳴ると、両者は即座に組み合い、緊迫した展開が始まった。
試合の序盤、オーカーンは低空タックルから飛行機投げで攻撃し、内藤は巧みに逃れ、アームドラッグで反撃。互いにポジションを奪い合う中、オーカーンは内藤の左ヒザを狙い、関節技で痛めつけていく。
オーカーンの厳しい攻撃にもかかわらず、内藤は何度もロープエスケープを決め、強い意志を見せる。しかし、試合の流れがオーカーンに向きかけたその時、内藤は反撃のチャンスをつかむ。ショルダーネックブリーカーや串刺しバックエルボーを繰り出し、優位に立とうとする。
そして内藤の連続技でオーカーンを追い詰めていく。しかし、オーカーンも負けじと立ち上がり、逆に内藤を攻撃。オーカーンの王統流正拳突きが内藤に直撃し、再び試合は混沌とした状況に突入した。
そして、試合終盤、両者の消耗が激しい中で、内藤がデスティーノを繰り出す。しかし、オーカーンもその攻撃を防ぎ、逆に大空スバル式羊殺しで内藤を捕まえる。まさに、両者が互いの全てをかけた闘いを繰り広げる中、観客はその熱気に包まれた。
最後の瞬間、内藤が再びデスティーノを決め、オーカーンをマットに叩きつける。3カウントが入り、内藤がIWGP世界ヘビー級王座の初防衛に成功した。
試合後、オーカーンはリングに倒れ込み、悔しさを滲ませる。「イヤだねえ……。また内藤にも愚民にも、無礼を働かれちまうんだろうなあ……。」その言葉には、敗北の痛みと同時に、未来への決意が滲み出ていた。
「報われるには報われるまで続けるしかない」この言葉は、オーカーンの揺るがぬ闘志を象徴している。オーカーンは、「未曽有の群雄割拠の中、挫折したり、それでも諦めずにやってきた」と続け、次回の挑戦に向けた意気込みを見せた。
「必ず、この余がIWGPを獲って、アントニオ猪木を超えてやる!」神戸でのこの一戦は、オーカーンのプロレス人生における重要な一歩となることだろう。
<写真提供:新日本プロレス>
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