東京ドームでのIWGP戦実現の岩谷麻優「自分は女子プロレスの枠を超えたのかな」


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 数字だけではない。王座の価値も一気に上げてきたのではなかろうか。そのイメージが顕著になってきたのが、横浜BUNTAIこけら落としでのSareee戦だ。つづく藤本との対戦では、アイスリボンに乗り込んでのタイトルマッチ。試合の結末は物議をかもしたが、それはそれでドラマチックだったと言えるかもしれない。また、かつてワールド・オブ・スターダム王座を奪われ返り討ちにもあっていた、AEWのトニーにリベンジ。桃との防衛戦は、自身が王座決定戦で敗れて以来の新日本&スターダム合同興行のリングでもあった。

また、通常の試合でも常に高値安定の闘いぶり。とくにシングルリーグ戦「5★STAR GP」では優勝こそ逃したものの、「過去最高のコンディション」を実証してみせた。公式戦で黒星をつけられたのは、AZMのみ。そしてたどり着いた、イッテンヨン東京ドーム。

「一年かけてここまでの価値にもっていったので、自分ってすげえってメッチャ思いました(笑)」


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 挑戦者のAZMはスターダム3期生だ。岩谷は旗揚げメンバーの1期生。ともに初期から団体を支えてきた生え抜き選手。スターダムを長く見てきた者にとっては感慨深いカードであり、初見者にはスターダムのなんたるかを紹介するのに最適とも言えるだろう。

「ドームの花道を歩いて、楽しかったですね。試合も楽しかったです。ただ試合前は、ここ数年で一番っていうほど緊張しました。自分を見たことない人が多いなかで試合をするのって、やっぱり緊張するんですよ。会場入りしてから入場前まで、ホントに心臓ドキドキみたいな感じでした。でも、ゲートを出た瞬間に緊張もなくなって、いつも通りにできたと思います」

 試合は、岩谷が得意の二段式ドラゴンスープレックスでAZMをフォール。試合後のバックステージでは「女子プロレスの中で最高の闘いをAZMとできたと自分は思います」とコメントした。


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 が、筆者としては「まだまだできたはず」「こんなもんじゃない」との思いも少なからず抱いてしまった。通常のスターダムの大会では、もっとすごい岩谷とAZMが見られるはず。見れば見るほど、奥深さが伝わってくる2人なのだ。

とはいえ、感じ方は人それぞれ。IWGP女子王座戦が大会ベストマッチと思ったファンもいるだろう。また、「男子プロレスしか見たことないとか、スターダム見たことない、女子は興味ないとか、そういうことがまだまだあるかもしれない。けど、その感情を自分たちの試合で覆すことができたと思っております」という岩谷のコメントも、また真実。あとはイッテンヨンでのIWGP女子王座戦が恒例化し、試合順が上がっていく過程を見守りたい。

2025年も、IWGP女子のベルトと行動を共にしていくであろう岩谷。では、スターダムの最高峰王座についてはどう考えているのだろうか。IWGP女子を持ったまま赤白王座奪回、あるいはSTRONG女子王座への挑戦はあり得るのか? “スターダムのアイコン”だけに、気になる。


©STARDOM

「いまはIWGP女子しか考えていないし、赤を狙ってIWGP女子との統一なんてこともないですね。いまはほかのベルト、全然見てないですから。いま、誰がチャンピオンなのかもわからないくらい(笑)」

IWGP女子王座戦はスターダムだけではなく、まだ少ないものの新日本のリングでもおこなわれる。また、海外でも実現。岩谷はどこのリングで防衛戦をしていくつもりなのか、こちらも訊いてみると…。

「スターダムでも新日本でも。両方ですね。どちらになるかは、タイミングしだいという感じです。他団体でもいいし、それは海外も含めて。自分が持っていれば、なんのベルトでも輝かせられる自信がついたので!」

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