【新日本】『BOSJ』デスペラードとMAOが“破天荒メイン”で観衆魅了!“カオスな夜”をデスペが制す「最高に楽しかったよ、MAOちゃん、ありがとう!」

新日本プロレスは5月17日、東京・国立代々木競技場第二体育館で『BEST OF THE SUPER Jr.32』第5戦を開催した。

『BEST OF THE SUPER Jr.32』
日時:2025年5月17日 (土) 16:00開場17:00開始
会場:東京・国立代々木競技場・第二体育館
観衆:1,857人

A・B両ブロックの公式戦が進むなか、メインイベントとなった第10試合では、Bブロックのエル・デスペラードとMAOが初のシングル対決に臨んだ。共にジュニアヘビー級の枠を超えた表現力と攻撃性を持つ両者の一戦は、単なる勝敗以上の意味を持つ一戦として注目された。

2023年の『All Star Jr. Festival U.S.A.』ではタッグを組んだ両者であったが、この日は互いに正反対のコーナーに立ち、己の色をぶつけ合う形となった。

試合前から独特の空気が漂う中、デスペラードはIWGPジュニアヘビー級王座のベルトを腰に入場。観客の視線を一身に浴びながらリングへ上がると、MAOもその空気を切り裂くように登場した。

試合が始まると、まずはクラシカルな腕の取り合いから幕を開けたが、すぐにMAOが持ち前の奔放さを見せる。「ブレーンバスターしませ~ん!」という軽口も交えながら場を温めると、デスペラードも笑みを浮かべて呼応。硬軟自在な立ち上がりに観客は引き込まれた。

その後は「四角い体」をアピールするMAOに対し、デスペラードも意地の打撃を連発。ふたりは言葉を交えながら場外での攻防に突入し、一時は海野レフェリーの制止を受けたものの、「ちゃんとやりますか」の一言で再びリングへ。

だがその姿勢も束の間、ふたりは再び場外に出て、激しい読み合いと打撃を交わす展開に。戦いの中にどこか遊び心が漂いながらも、リングへ戻るたびに真剣味が増していった。

中盤、レフェリーのアクシデントが起こると、試合は思わぬ方向へ。MAOが「自由だ~!」と叫びながらプラBOXをリングに投げ入れ、場内は騒然となる。デスペラードもこれに応じ、BOXの破壊合戦が展開された。

リング上に座ってのチョップ合戦、さらに「せーの」で同時に背面落下する謎の協調。プロレスが見せる“型破り”の極地ともいえるこの展開に、観客は声を上げて反応した。

混沌とした展開の中でも、二人の体と心のぶつかり合いは終わらなかった。MAOの居合いキック、デスペラードの掌底合戦、さらには拳と拳の応酬。

立ち上がったデスペラードが顔面への一撃を見舞い、崩れ落ちるMAOをピンチェ・ロコで仕留めにかかる。しかしMAOも粘り強くカウント2で返すと、すぐさま大阪臨海アッパーを放って反撃した。

最後はデスペラードが垂直落下式リバースタイガードライバーから粘るMAOをピンチェ・ロコを炸裂させ激闘に終止符を打った。

<試合結果>

▼メインイベント(第10試合) 30分1本勝負
『BEST OF THE SUPER Jr.32』Bブロック公式戦
エル・デスペラード 〇(2勝2敗=4点)
vs
MAO ×(2勝2敗=4点)
23分31秒 ピンチェ・ロコ→エビ固め

メインイベント終了後、IWGPジュニアヘビー級王者エル・デスペラードがマイクを握り、初対決を終えたMAO(DDT)への感謝と、新日本ジュニア戦線への決意を熱く語った。

 試合後、勝利を収めたデスペラードに対し、MAOは敗れながらもIWGPジュニアのベルトを肩に掲げて勝ち名乗り。リングを下りる際には観客から大きなMAOコールが巻き起こった。

 その余韻の中、デスペラードがマイクを手に口を開いた。

「チキショー。新日本のファン、持ってかれちゃうじゃん」と悔しさをにじませながらも、「最高に楽しかったよ、MAOちゃん、ありがとう!」と満面の笑みで感謝を述べると、場内は温かい拍手と歓声に包まれた。

 さらに「DDTさん、ありがとうございました」と団体の垣根を越えた交流に敬意を表し、「俺はほぼ食われたぞ。たまんねえな、恐ろしい」とMAOの破天荒なファイトスタイルに脱帽の様子。続けて「こっから新日本の選手がMAOちゃんとたくさんやると思うけど、食われないか心配だな」と、今後の公式戦を見据えたコメントも飛び出した。

 また、自身の立場についても言及。「世代交代だとか、年齢だとかキャリアだとか、周りがピーピー言ってるけど、俺が言ってないのに急かされてるみたいじゃん? オマエ、そこ早くどけって……どかしてみせろよ!」と強い言葉で挑戦者たちを一喝。「ジュニアはヘビーを許さん!」と、佐藤光留の言葉を借りてジュニア戦線の矜持を叫ぶと、会場からは割れんばかりの拍手が起きた。

 最後は「勝てないオマエらが悪いんだよ、じゃあな!」とマイクを叩きつけ、IWGPジュニアのベルトを掲げて堂々と花道を引き上げた。

 

■試合後バックステージコメント

デスペラード「痛え~!(※と言いながら歩いてきて、床にベルトを置いて座り込む)まさかまさか、公式戦でプラケースを持ってくるとは思わなかった。『ナシだぞ』って言ったのに、あの野郎。何かそこはかとなく血の臭いがしてるんだけど、誰か出てるだろう。またかよ、クソ。まあいいけど。嫌いじゃないから。
MAOちゃん、次はアンタの庭でやろうか。ここじゃアレだろ、精一杯気を使ってくれて、アレで終わってたんだろう? お前の領域に入ったらな、エンジンのついてない乗り物も、エンジンのついてる乗り物も出てくるからな。まだ俺はそれを体験してないぞ。髙木(三四郎)さんみたいに轢かれたりとかさ、ちょっと警戒してたけど、さすがにそれはなかったな。今、リング上で言った通りです。やっぱり面白い! 石森さんみてえな、シビれるような技術でやり返してくる人も、MAOちゃんみたいな閃きと独創的なアイデアで返してくる人と、いっぱいいる。だから『BEST OF THE SUPER Jr.』は面白い。なあ、ぜってえ、俺が優勝すんだ」

MAO「新日本プロレスのエル・デスペラード。遊んでくれて、ありがとうございました。『DESPE-invitacional』という最高の遊び場を用意してくれて、俺をここまで導いてくれて、ありがとうございました。もう、『ウチの方が凄い』『この団体はクソだ』、そういう時代じゃないって俺はずっと信じてるし、俺はそういうやり方が大っ嫌いだ。
『エヴァンゲリオン』ですらハッピーエンドで終わったこの時期に、なんでプロレスまでバッドエンドにしなきゃいけないんだ。俺は常にそういう気持ちを持って、コロナ禍を戦い抜いてきた。『ALL TOGETHER』をやってもオール・トゥギャザーできない、そういうプロレス界が本当にイヤだった。
でもデスペさんやヒロムさんは違う。『俺らも凄いけど、お前らも凄い』。そういうモチベーションでプロレス界をぶん回してんだよ。俺はこれが正しいと思ってるから、これについて行く。だからここに来た。ウチも凄いし、新日本も凄いんだ。
プロレス界、みんな凄くていいだろう。世界で戦っていこう。世界中回ろうぜ。日本のプロレスをもっと世界に広められるし、『BEST OF THE SUPER Jr.』はその模範的な大会であるべきだと思う。
デスペさんやヒロムさんに俺は、その姿勢を見せられてる。DDTのMAOもそこに100%賛同して乗っかっていくから、ジュニアの祭典は本当にお祭りらしくやっていこうぜ。今日は本当に新日本ファンも俺を受け入れてくれてありがとう。DDTファンもいつも通り応援ありがとう。何よりデスペさん、本当にありがとうございました(※と、深々と頭を下げる)」

<写真提供:新日本プロレス>

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